ポルノグラフィティ全曲感想2:2001年

 その2です。どの曲もだいたい同じ量で書こうと思っているけれど思わず筆がのっちゃってるときはちょっと長くなるかも。仕方ない。
 あと今更になるけど、全曲「レビュー」ではなく「感想」なので思い出話をしていることも多々あります。この曲にはこんな思い入れがある、という記録みたいなものです。
 

2001.02.28 2ndアルバム『foo?』

024.INNERVISIONS
  作詞:アキヒト/作曲:ak.homma
 アルバムの最初の一曲といえば掴みとなる曲であり、さまざまな趣向を凝らした曲がくるけれど、今回はラップのような「言葉の多さ」で圧倒する。
 「真っ白な灰になるまで、燃やし尽くせ」や「アニマロッサ」などもそうだけど、岡野さんの歌詞って「その情熱をもって命を燃やせ」的な内容を歌っていることが結構あるなぁと感じる。この先とか未来とかじゃなくて「今、この瞬間」を全身全霊のちからで生きろ、と言っているような感じ。ちゃんと数えていないけど、岡野さんの歌詞には「情熱」って言葉がよく出てくるんじゃないかと思う。あるいは印象的に使われているのかな。だからか、岡野さんの歌詞のイメージってどちらかというと赤って感じがする。この曲もそう。
 それと「君は運命を犠牲にして  強烈に誇示できるビジョンや主張するものがあると言えますか?」みたいな表現をさらっと織り込むのも岡野さんだな〜って感じがする。
「運命を犠牲にして」って、そういう強烈な表現ってなかなか使いづらいようにも思えるけど、岡野さんの歌詞にはそういう表現が結構あって、目が覚めるみたいにはっとさせられる。
 
025.グァバジュース
  作詞:ハルイチ/作曲:シラタマ
 タイトルがもう勝ち。どこから「グァバジュース」なんて出てくるわけ?こういう「曲の中身が全然想像できない短いタイトル」をつけさせたらポルノって世界一なんじゃない?って個人的には思っている。
 新藤さんの皮肉たっぷりの歌詞がすごい。いやこんな「僕」絶対ダメなやつじゃん、って思うのにどこか憎めない。絶対そんな……ビルとか蹴ってたら振られるしバスはいちいち誰かの都合で停まるものだし……でも普段からそういうことを考えているんじゃなくて甘いグァバジュースと対比して余計に苦く感じられる失恋をしたからなんだろうなって想像できるところも込みで新藤さんの歌詞ってすごいなと思う。多分もっと普通で、でもちょっと皮肉屋なところのある男の子なんだろうなって……だから振られっちゃったのかなって、そんなふうに思える。まぁただの妄想ですけど。
 それと、この曲のベースの音がすごく気持ちいいなって聴くたびに思う。思わず耳で追いたくなるような感じ。最初のベースの入り方からして最高にかっこいいし、間奏ではキーボード的な音と同じ動きをしているのが超いい。Tamaさんのベースってリズムを刻むというよりはメロディを奏でている感じがして好き。あと、岡野さんの気怠げなのに突き抜けるような潔さをもった歌声が歌詞にとても合っていると思う。気怠げなのに爽快感もある歌声ってすごくない……?
 真夜中のコーヒーショップで振られて、そのまま朝まで過ごして午前5時を迎えてビルを蹴っ飛ばして、バスに乗って家まで帰ろうとしているところなのかな。そんな物語の展開が見える歌詞。この曲に限らず、新藤さんの歌詞には「午前5時」がよく出てくるけれど、おそらく「夜と朝
あいだ」「夜明けが始まるころ、あるいは直前」みたいなイメージなんだろう。
 真夜中にも開いてそうなチェーン店のコーヒーショップにはグァバジュースってメニューはあんまりないようなイメージだけど、どういうお店をイメージして作られたんだろうってずっと気になってる。私が初めてグァバジュースに出会ったのは多分焼肉屋さんだったと思う……オシャレなお店でグァバジュースを飲んでみたい。
 
XXX.サウダージ "D" tour style
 016.サウダージ参照
  この記事内の既に書いている曲は全てこちらの記事(ポルノグラフィティ全曲感想1:1999年~2000年 - 来世はペンギンになりたい)参照
 
026.愛なき…
  作詞:アキヒト/作曲:アキヒト
 「ミュージック・アワー」や「INNERVISIONS」と同じ人が歌っているのかちょっと疑問に思っちゃう程度にはねばっこくてねちっこい歌声。こういう歌い方ができる人だから「渦」とかをシングルで出せるんだろうな……と今更思う。演奏もすごくセクシーに聴こえる。
 いつまでもそばにいたいとかじゃなくて、「もう二度と帰さないで」「二人の時間止めた」と歌っているの、めちゃくちゃ重くて好き。二人が永遠にそばにいて朝と夜を繰り返すことは想像できないけど、世界の夜が朝になっても二人の世界はいつまでも夜かもしれないなと思う。
 この歌詞、「ボク」がどう思っているかとかどうしたいかは描かれているけれど、「キミ」の能動的な言動はひとつも描かれていなくて、「ボク」がいるのは実はまだ「『孤独だ』と自分を蔑んだ  闇に覆われた場所」なんじゃないかと思ってしまう。めちゃくちゃ闇が深くて好きな歌詞。
 
  作詞:ハルイチ/作曲:シラタマ
 ある時期までの岡野さんの歌い方って感情の起伏というよりはフラットな歌声で、楽曲の主人公になるというよりは楽曲の物語を語る人のような歌い方だなぁと思うんだけど、そういう歌い方でこういう曲を歌うと不思議な浮遊感がある。ここしばらく(といっても結構前からだけど)の岡野さんは楽曲をその身に纏うような歌い方って感じ。あくまで主観。最新ライブ「UNFADED」の「キレイゴトじゃないんだよね世の中」、すごいから。
 新藤さんのこういうTHE フィクションみたいな歌詞って本当に好き。聴いてて気恥ずかしいくらいのファンタジーをやりきれるのってかっこいい。岡野さんの台詞が気怠げな口調なのがまた余計にいい。そして多分、これは私の想像でしかないけど、歌詞を書いた人も歌っている人も(曲を書いた人もきっとそうだっただろうと思うんだけど)音楽の力を信じているんじゃないかって思えるところが更に好き。
 『ロマンチスト・エゴイスト』から『WORLDILLIA』のアルバムを概ねリアルタイムで追っていた人たち(私と同世代のアラサー)はそこまで入れ込んだファンじゃなくてもこのへんの曲を知っていることが多くて、この曲もその代表のひとつだと思う。そういうのって改めて考えるとすごいことだよなぁ。
 
XXX.サボテン
 020.サボテン 参照
 
028.Name is man~君の味方~
  作詞:ハルイチ/作曲:ハルイチ
 このアルバムを初めて聴いたのはリアルタイムではなく中学生になってからで(中学生になるまで「アルバム」の存在すら知らなかった)、その頃の私はいわゆる夢見る乙女だったわけで、初恋の人である新藤さんへの恋心を募らせまくっておりまして、そんな多感な時期に聴く「Name is man」、劇薬です。いやこの曲聴いて新藤晴一に恋しないでいられる?無理でしょ?無理ですよ。手の届く範囲にいる誰かに恋をするより「Name is man」を通して新藤さんに恋をするほうがずっと楽しかったし。そういう中学生でした。多分今も恋はしてるけど。
 「グァバジュース」や「オレ、天使」を書いた人とは思えない甘々でらぶらぶな世界観。こんなべたべたなラブソングも書いちゃうなんてと思うけれど、「ラビュー・ラビュー」や「邪険にしないで」などに通じるものがある。普段滅多に書かないからこそ新藤さんの「ずっとずっといっしょにいよう」は致命傷となりうる。「俺は男だから  大好きだなんて言えない」なんて書かれたら死因:恋だってこんなの。「大好きだなんて言えない」って歌詞に書いてる時点で言ってるじゃんと思ってしまって、いまだに聴くたびに心が恋でひたひたになる。
 新藤さんのらぶらぶなラブソングを集めたプレイリストを作ってみたいけど聴いてるだけで口の中まで甘くなりそう。 
 
029.デッサン#2 春光
  作詞:ハルイチ/作曲:ハルイチ
 『ロマンチスト・エゴイスト』の「デッサン#1」に続く2作目。新藤さんのお父さんが亡くなった時期に書かれた歌詞で、その前提をもって聴くととても重たい曲に聴こえるかというと私としてはそうではなく、きちんと「作品」として昇華されていると感じる。プライベートな思いをそのまま言葉にするのではなく、普遍的なものにしているというか。私はプライベートすぎる思いが込められた曲はあまり得意ではないのだけれど、この曲はとても好き。なんていうか、新藤さんならありのままの気持ちを書くのではなく、多少かたちが変わっても言葉を尽くしてより多くの人の心の深くまで届くようにして書くだろうという信頼があるというか。勿論ありのまま感じたままのほうがいいと思う人もいるだろうから、そこは好みの問題だけど。私は現実で起きたつらいことや悲しいことはフィクションの世界に持っていって楽になるタイプだけど、もしかしたら新藤さんもそうなのかもしれないなと思った。
 言葉の数は決して多くはないが、端々まで選び抜かれた言葉で書かれているように思える。「見上げた空も色づきだした花も歌う鳥も  悲しんではくれないね」という歌詞が胸に響く。世界はたったひとりのために悲しんだりしない。じゃないと世界は毎日悲しんでいなければならなくなってしまう。だからこそ、最後の「瀬戸内の海は今日も  きらきらと光っている」という部分が映える。どれほど悲しくても、あなたがいてもいなくても、世界は変わらず美しい。
 具体的な単語は出さないが死による別れが近づいていることを匂わせるような言葉を紡ぎ、最後に「茜さす午後の病室」という言葉が出てきて、あぁやっぱりなと思わせるところに、新藤さんは歌詞を書くのが上手いなぁと感じる。
 
 
030.空想科学少年
  作詞:ハルイチ/作曲:ハルイチ

 近未来的な世界の話をしているけれど、そういう世界における「僕」の話じゃなくて「僕」の頭の中にだけ展開する世界(だと私は思っている)、っていうのが超好き。この曲、曖昧に濁した答えを返されて失恋した男の子の脳内の話でしょ。呼吸をしない犬がもういるからって僕自身がロボットになれるかどうかはわからない。「僕」の思考の暴走の果て、って感じがしてすごく好き。

 「選べれる」「忘れれる」という表現がどうしてもひっかかるんだけど、多分わざとやっているんだろうな。主人公の「僕」が「少年」だからだろうって思ってる。

 「アポロ」や「ヒトリノ夜」などもそうだけれど、歌詞に近未来なイメージを乗せようとすると「街」が出てくるのかな。いずれポルノの歌詞も分析してみたい。好きだよね「街」

 2018年のAmuse fesで急にこの曲をやったので(アミュフェスのテーマが「雨男晴女」で、この曲の歌詞には「雨」があるからやったらしい)びっくりした。ワンマンじゃないからといって気を抜けない。

 
031.Report21
  作詞:アキヒト/作曲:アキヒト
 サイバーな世界観。近未来のデジデジした雰囲気と「強靭な脳内細胞」「わずかでも体温の上昇感じて」といった身体的イメージが両立していて面白い。
 「未来は今」って歌詞がふしぎ。キャッチコピーのように耳にひっかかる。未来は未来だから今じゃないんだけど、力強く歌われると納得しそうになる。もしかしたら「未来は今」のあとに何か言葉が続くのかもしれないし、「未来だった世界は今この瞬間に今になる」ということなのかもしれない。そういう想像をこの「未来は今」という一言に込めちゃうの、すごい。
 
032.夜明けまえには
  作詞:アキヒト/作曲:シラタマ
 夜明けの気配を伝えてアルバムが終わる。締めくくりとしてとても合っているなぁと思う。
 岡野さんの歌詞ってド正論すぎて机上の空論となってしまいそうな理論をストレートにどーんと持ち出してくることがたまにあるんだけど、この曲の「お互い伝えきれない事があるのなら それ以上の時間二人で一緒に居ればいい」もそれ。いやそんな簡単なことじゃないんだよ、なんて言いたくもなるけど、問題の解決方法としてはとてもシンプル。本当にそんなことができるかどうかはおいといて、おいといた結果見えなくなっていたシンプルな答えを提示してくれる。岡野さんの歌詞がストレートとか直球型って表現されるのを昔からずっと見てきたけど、多分こういう部分をいうんだろうな。

 

foo?

foo?

 

 

 
 

2001.06.27 6thシングル「アゲハ蝶」

033.アゲハ蝶
  作詞:ハルイチ/作曲:ak.homma
 何度見返しても新鮮に歌詞がすごい。すごくないときがない。2001年の私もすごいって思ってたし、2019年の私もすごいって思う。たぶん2029年の私もすごいって思ってると思う。死ぬまで思ってるだろうな。
 歌詞は自己犠牲的ともとれるけれど、「アゲハ蝶」の自己犠牲は全然押しつけがましくない。なぜかといったら、そこにちゃんと「僕」の欲望があるから。隠しきれない欲がちゃんと描かれているから。「あなたが望むのなら この身など いつでも差し出していい 降り注ぐ火の粉の盾になろう」という部分は自己犠牲的だが、そのあとに「ただそこに一握り残った僕の想いを すくい上げて心の隅において」と続く。ちゃんと見返りを求めている。私は「あなたのために私は自己を犠牲にしている」という自己犠牲に縛られて生きてきたから、新藤さんの描くちゃんと見返りを求める自己犠牲に信頼をおいている。あなたのためにと言いながらも、それって結局は自分のためでしかないと、私は思う。だから、自分のためであること・自分にもなんらかのメリットがあるから自己を犠牲にすることも厭わないのだという姿勢を見せるこの曲の歌詞には信頼しかない。この曲の端々から「あなたに僕を愛してほしい/あなたに愛されたい」という「僕」の欲望が溢れていて、そこを隠さないところが新藤さんの歌詞の魅力だと思う。「あなたに逢えた それだけでよかった」なんて全然言えないところ、好き。愛されたくて仕方がなくて、それを隠しもしない。
 歌詞が描く世界観がとても壮大なところもすごいと思う。でも決してファンタジーの世界を描いていると言い切れるわけではなくて、さまざまな結ばれない恋を重ねることができるってすごい。現実的なワードを使わないことで、いろいろなかたちの現実と重ね合わせることができる。ポルノがイメソンの宝庫といわれるのはこういうところなんだろうな。
 ポルノの第九とも呼ばれる(この呼び方マジで秀逸)。声を合わせて歌うことが気持ちいいんだってことを教えてくれたのはこの曲。手拍子の揃い方も気持ちいい。以前、「神戸・横浜ロマンスポルノ'14 惑ワ不ノ森」にて、ファイヤーダンスが始まり南国っぽい音楽が流れてきただけでみんなあの手拍子してたのもなかなかやばいなと思った。まだ何の曲かなんてわからなかったはずなのに「アゲハ蝶だ」とわかってしまうの、すごくない?
 タイトルも秀逸。カタカナと漢字の組み合わせが目を引く。「アゲハチョウ」でもなくて、「揚羽蝶」でもなくて、「アゲハ蝶」。こういう目を引くタイトルをつけることでいったら新藤晴一の右に出る人はいないと思っている。
 
034.別れ話をしよう
  作詞:ハルイチ/作曲:シラタマ
 別れ話を切り出す側のくせに「君の幸せを願うのは嘘じゃない」と言いながら「その唇を その髪を その乳房を 奪う誰かに嫉妬する勝手な僕」って本当に勝手だなって思う。だけどそういう本音を隠さずに歌詞にするところが本当に本当に本当に“信頼”の一言に尽きる。誰の心にもそういう「僕」がいるというか。余談ですがMr.Childrenの「Over」の「いつか街で偶然出会っても 今以上に綺麗になってないで」も好き。そういう正直さというか誠実さみたいなものを重んじるタイプなのかもしれない。
 で、「また巡り逢うには 東京は広すぎる」。ずるすぎ。初めてこの曲を聴いたときに、私が見ている「東京」と新藤さんが見ている「東京」は全然違うものなんだとはっとした。だって面積で言ったら全然広くないのに。でも人が集まりすぎていて、偶然また会うなんてことは滅多なことでもない限りはない。それを「また巡り逢うには 東京は広すぎる」って言ってしまうの、ずるい。
 さらに余談ですが加藤シゲアキさんのソロ曲「氷温」ではテーブルに零した氷が溶けるまでが二人が恋人でいる時間のリミット(別れ話を切り出すのは「僕」のほうなのに)みたいな物語が描かれていて、私の好きな人たちは「この氷溶けるまで恋人でいようよ」みたいなところに物語を見出しがち……と思いました。
 
035.狼
  作詞:ハルイチ/作曲:ak.homma
 熱風というか、暑苦しい風が吹いていそうな曲。あと「男なんてララララ」って歌詞が潔い。よくわからないけれど、「男なんてララララ 女もラララ」って言われたらそんな気がしてくる。あと歌詞の表記と実際の歌で「ラ」の数が違う(歌うと1つ多い)のもなんか恰好いい。
 「最後の恋だとまた見間違ったね」の部分が好き。「パレット」や「サウダージ」もそうだけど、最後だと思ったはずの恋が最後じゃないこともあるし、永遠だと思ったはずの恋が永遠じゃないこともある。そういうところを見せつけてくるような歌詞の正直さが好き。 

 

アゲハ蝶

アゲハ蝶

 

 

 

2001.10.17 7thシングル「ヴォイス」

036.ヴォイス
  作詞:新藤晴一/作曲:本間昭光
 このシングルからクレジットの表記が変わる。
 出逢うべき誰かに逢いたいという、ただそれだけのシンプルなメッセージ。シンプルながらもサビの「ねぇ そうだろ?」が最後だけ「なぁ そうだろ?」になるなど、歌詞のテクニックも光る。大サビの「星を数えるよりは容易く~」のくだりも秀逸。あまりに壮大で、この部分について考えると眠れなくなる。
 編曲もシンプルで、それゆえにそれぞれの楽器の音がよく響く。イントロのピアノの音は、運命の扉を叩くように重たい。ベースは楽曲の背骨のようにまっすぐ通っている。大サビの後に入るギターソロは出逢うべき「君」を探して叫ぶ「僕」の心みたいで、ドラマチックに盛り上がり最後のサビへと向かう。曲の終わりの余韻まで美しい。
 岡野さんの歌声もシンプルで力強い。すごくまっすぐでひたむきな感じがする。歌詞も使われている言葉はシンプルだから、まっすぐさがより胸に迫る。
 「74ers」では一曲目で本編ラストの「愛が呼ぶほうへ」と呼応していたのが印象深い。「僕の名前を呼ぶのは誰?」→「愛が呼ぶほうへ」。この曲は「74ers」での使われ方が最高なので是非見てほしい。
 
037.Swing
  作詞:岡野昭仁/作曲:岡野昭仁
 岡野さん詞曲の楽曲で一番好きかも。歌詞も音も曲も、全部が120%好きな楽曲。この曲を初めて聴いたとき、まだ中学生だったしこの曲に描かれるような出来事は自分の中にはちっともなかったのに、映画みたいな物語が頭の中にぶわーっと浮かんだのを覚えている。歌詞はもちろんのこと、メロディがすごく好きで、五線譜のノートを初めて買ったときにピアノでメロディを拾って楽譜に起こしたことも、私の中ではとても鮮烈な記憶として残っている。今まで「歌詞に惹かれる」ことはあっても「メロディに惹かれる」経験はあまりなくて、とても衝撃的な出来事だったんだと思う。
 とはいえ歌詞も好き。どこが好きか抜き出すこともできないくらい隅々まで好き。きっととても愛し合っていたはずなのに、そういう時間を過ごしたはずなのに「結局ふたりは空っぽだったね」という言葉で納得しようとしているところがめちゃくちゃしんどい。
 あと楽器の音もすごく好きで、特に「ゆらゆらと揺れるあの虹も」のところのベースがめちゃくちゃいい。それまでベースの音にそこまで気を配って聴こうとしたことがなかったんだけど、この曲のここのベースの音が私のベース観を変えたと言っても過言ではない。それまで「ベース」という楽器のことをろくに知らなかったし意識的に聴こうともしていなかったので、どういう音を出しているのか全然わからなかった。この曲で突然「ベースってこういう音だったんだ!」と気づいて、それから他の曲もベースが聴こえるようになったのを覚えている。
 ジャケ写の虹とも合っていて、もはやシングル表題曲なんじゃないかと思えてくるほどの名曲だと思う。「UNFADED」ツアーで披露されてすごく嬉しかった。
 
XXX.ライオン(LIVE!)
 007.ライオン 参照
 この頃のライブ音源、今とは全然歌い方が違うのでなかなか貴重。 
 
 024から037までをお送りしました。名曲しかない。