過ぎし日は青春、終わりなき青春 ―シングル「生きろ」感想―

 発売週ウィークリー1位&20万枚突破おめでとうございます!いつもなら発売週のうちに書く記事なのですが、Anniversary boxが来るのを待っていたのと15周年ブログを書きたかったのとゼロに踊らされまくっていたのとで遅くなってしまった。けれど後で読み返したときに「生きろ」だけないじゃんってならないために書いておきます。

 

 

「生きろ」

 加藤さん主演ドラマ「ゼロ一獲千金ゲーム」主題歌。ドラマが終わるいいところにイントロが入ってきて何度もぐっときた。ドラマとの相乗効果がすごかったし、発売前にも関わらず曲が体に染みついていた。これが主題歌か……
 曲のタイトルはかぎかっこを含んでいる。なので本来なら『「生きろ」』と表記するのが正しいのだが、まぁそれはそれでうるさいなって気がするので「生きろ」と表記します。かぎかっこがついているということは誰かの台詞として発せられている言葉ということになる。歌詞のなかでは何度か出てくる言葉だが、タイトル同様にかぎかっこがついているのは手越さんソロの部分だけだ。そういう細かいところも見ていくと面白い。個人的には、他の「生きろ」という言葉は自分のなかから聞こえてきたもので、かぎかっこの部分だけは外から(=他の誰かから)聞こえてきたものなのかなと考えている。直前の加藤さんのソロパートで、この曲唯一の「君」という歌詞が出てくるので、もしかしたらこのかぎかっこ付きの「生きろ」は「君」の言葉なのかなと。だからかぎかっこ付きであるタイトルも、自分のなかから聞こえた言葉というよりは誰かに伝えるための言葉なのかなと思っている。かぎかっこがあるかないかで色々と考える要素が出てくるってすごい。作詞家ってすごい。更に手越さんの歌い方がいい。生で聴くと、叫ぶように歌っている。どれほどの気持ちがそこに込められているのだろう。声に乗り切らない思いさえ伝わってくるような、そんな歌い方だと思う。
 個人的には、2番の歌詞がすごく好き。増田さんの「解いてもまたきっと結びついてく」という歌詞は、「解けても」ではないところがいいなと思う。偶然に「解けて」しまったのではなく、故意に「解いて」しまって、それでもまた「結びついてく」。もしかしたら嬉しいことではないのかもしれない。故意に「解いて」いるのだとしたら、また「結びついてく」ことは望んでいないのかもしれない。それでも、人と人の関係性って脆い部分もあれば強い部分もあって、「解いてもまたきっと結びついてく」ものだよな、と思った。もしかしたら、一度解いたら次は自分にとってプラスになるものに変わっているかもしれないし。そういうものだと思う。
 加藤さんの「守りたいものがあるだけで強くなっていけると思った」も、続く小山さんの「笑えるほど愚かで泣けるほど愛しい 終わりなき青春」もいい。私の好きな人たちは自分のいるところを「青春」と呼ぶことが多いので、「終わりなき青春」とか言われるとうっかり泣いちゃうし、ここの小山さんの歌声が音源にも関わらず感情のこもり方がすごい。もっとやわらかく歌うこともできるはずだし、音源だから聴きやすさを重視することもできたはずなのに、小山さんの歌声は胸に迫る。すごく好きだなと思った。
 MVでは、「絆」は己を縛り付けるものでもあり、誰かと誰かをつなぐものでもある、ということがテーマとなっている。自分でもそれを強く感じる経験があるので、MVを見ては「ほんとそれ」という気持ちになる。結びつきは煩わしいこともあるし邪魔になることもあるけれど、つながっているからここにいられる、という部分もあるよねって。最初にそれぞれがいる部屋だったり、子供たちの映像だったり、細かな設定がありそうなMVだなぁと。ドラマ同様、物語の想像の余地があるMV
で、あれこれ考えては楽しんでいる。

 

 

Bring Back the Summer

 圧倒的オシャレとかっこよさ。
 最近のNEWSが得意としているソロパートで歌い繋いでいく構成。歌い出しの加藤さんの声の心残りがある感がすごく好き。なんていうか……ふっきれない歌が似合う声だなって思う。どことなく影があるというか、振り返る感じの声。伝われ。
 誰の歌声もめちゃくちゃいいんだけれど、個人的に一番推したいのは小山さん。「波のリズムがleading」、やばい。最近は重要な低音要員として大活躍している小山さんのファルセット。小山さんのファルセットってなんだか切ない響きで、戻らない夏を願うのにぴったりすぎる声で胸がいっぱいになる。小山さんパートの切なさがすごい。
 増田さんの柔らかい歌声も、去った夏を想うような感じがして好き。夏のばちばちに熱い日射しではなくて、ちょっとやわらいできた日射しみたいな。そんな声で「戻れないんだパラダイス」って言われるの、切なくて好き。ていうかここの歌詞が1番と2番で加藤さんが「戻りたいんだ」、増田さんが「戻れないんだ」なのめっちゃいい。わびさび(?)を感じる。
 手越さんの歌声は太陽のごとく輝いているというか、まだ夏の名残がのこっている感じがする。手越さんの歌声だけ夏が過ぎていないというか、「このままじゃ終われない夏」のなかにいるというか。サビ部分が手越さんの声なの合いすぎてる。明るくてぱっと光る声。手越さんの歌声って、もちろん歌い方でいろんな表情を見せる声なんだけれど、根本は明るいとかあたたかいとか熱いとかそういう雰囲気が感じられる声だから、「このままじゃ終われない夏」がなんだか似合う。夏を引き留めようとしているというか、まだ夏の尻尾を掴んでいるというか。
 なんていうか、最も夏から離れた歌声が加藤さんだとしたら、まだ夏が残っている声が手越さんで、歌い出しからサビに向けてそのグラデーションが感じられるところが曲とも合っていていいなぁと思った。

 

 

希望~yell~ -Represent NEWS mix-

 初回Bのみ収録。
 正直こんなにリピートするなんて思っていなかったくらい気に入っている。それもこれも加藤さんのせいです。加藤さんの「Hands up」があまりにも良すぎて聞かざるをえない。やばい。
 元バージョンの加藤さん(16)の「hands up」は、まだレコーディングにも慣れていない感じがする。「Hands up」って言わされている感というか、その頑張っている感じがかわいいんだけど。でもRepresentの加藤さん(31)は、もう「Hands up」をモノにしていてやばい。超絶恰好よくて、まさかこんなに「Hands up」が恰好いいなんて思っていなくて混乱した。めちゃくちゃ恰好いい。最初の「Hands up」はもちろん、真ん中を過ぎたあたりのところとか超やばい。やばやばのやば。他にもいいなって思ったパートいくつもあるのに「Hands up」の話しかしたくないくらいやばい。
 16歳の加藤さんの「Hands up」しか知らない人、是非ともRepresentの「Hands up」を聴いてみてください。
 

 

エンドレス・サマー -Represent NEWS mix-

 初回Bのみ収録。
 今のようにNEWSのファンになる前から元々の曲を好きで聴いていたので、改めて4人の歌声で聴くとなんだか不思議な気持ちになる。このシングルを含めてRepresent NEWS mixの曲は8曲あって、その中でリアルタイム(に近い)タイミングで原曲をよく聴いていたのがこの「エンドレス・サマー」が初めてだからかもしれない。あの頃の気持ちがぶわっと蘇るのを感じた。
 加藤さんと小山さんの声の変化がすごくよくわかるので、聴き比べると面白い。小山さんは声の深みが増していて、特に「胸に残し」の「し」が最高。原曲では比較的平坦なのだけれど、Representではそこに山を持ってくる歌い方になっていて、きっとこの8年間のあいだにたくさん練習して成長したんだろうなということが感じられる。でも昔のちょっと舌ったらずな歌い方もすごく好き。
 で、加藤さんなんですけど。私がたまに話題に出す「私が好きになった頃の加藤さん」と呼んでいるのが「シャララタンバリン」の頃なので、原曲が収録されているアルバム『LIVE』と比較的近い。好きになった頃の歌い方というか、あの頃の加藤さんがここにいると、原曲を聴いて改めて思った。ちょっと鼻にかかった歌声というか、今よりずっと尖っているというか。Representの歌声は、すごく優しい。前に比べると、いらない力が抜けて軽やかになったというか。加藤さんのもつ少年性が好きだと思っていたけれど、ひとはこうして大人になっていくんだなぁと感じた。なんだかちょっと寂しいような気もするし、嬉しいような気もする。そんな不思議な気持ちになった。

 

 

LVE

 通常盤のみ収録。
 前シングルのカップリングで好評を博しまくった「夜よ踊れ」制作陣による楽曲ということで、次はどんなものが来るんだろうとわくわくしていたら予想を斜め上に裏切りまくる凄まじい楽曲だった。
 歌っているというか、ほぼ喋っている。喋るというか叫びというか。メロディがついているのはサビ前の一部だけで、サビは喋り続けるわだんだん速くなるわで初めて聴いたときの衝撃がとにかくすごかった。私が知っているなかでこういうタイプの曲と近いのは筋肉少女帯かな。
 歌詞が「生きろ」を踏まえた感じになっているのも面白い。鎖や絆といったワード、「今を生きる」という歌詞はそのままだし、「一人じゃないんだ」というのも関連しているように見える。あと「愛がなくては生きていけない」=「LIVE-I=LVE」というタイトル。最高。こんなオシャレで簡潔で美しくてエッジの効いたタイトルなんて最高すぎる。
 それに歌割りが天才的すぎるのでこの話ちょっと長くなります。加藤さんの声はこういうタイプの曲にすごく合っている気がするし、何よりちょっとざらついた感じの声が重たいギターの音と合っていて最高。そんな加藤さんの声から始めるの、大正解すぎる。「全くそんなことはない」の言い方とか最高だよね。
 この歌詞をこの人に当てるのかよって思う最高さもある。2番のはじめの「答えのない焦りばかりが~」のところは、なんとなく『ピンクとグレー』執筆時の加藤さんのことを連想した。他の人のパートだったらきっと違って聴こえていたんだろうなと思う。あとNEWSのイエスマンとも呼ばれる小山さんに「頷いてばかりじゃ退屈過ぎて死んじまうぜ」って言わせたのあまりにも最高なのでは?手越さんのパートでは「絶え間ない攻撃に怯むな」「直面する現実から逃げるな」というマイナスの行動を否定するような命令(自分に言い聞かせている)が並んでいるところがそれっぽいというか。増田さんの「今を生きる」とか「忘れるな、抗っていけ」の強さもすごく好き。
 個人的な趣味としては、喋る曲はあまり得意ではない。というのも、そうした曲には「怒り」が込められていることが多いからだ。私はメンタル的に引っ張られやすい人間なので、「怒り」の強い作品を見るとその「怒り」をどうすることもできないことに申し訳なくなってしまったり、あるいはその「怒り」が自分に向いているような気がしてしまうのであまり好きこのんで聴くことはない。だけどこの曲は違うというか、込められているものが「怒り」だったとしても、少なくとも私に向けられているものではないと確信できる。どちらかといえば、私はこの曲に守られるところに立っている。どういう意味と受け取っているのかを詳しく語る気はないけれど、他の「怒り」を歌った曲とは違って私はこの曲によって傷つけられることはないなと感じている。
 すごく挑戦的で、こういった楽曲も歌いこなすことができるというのがNEWSの魅力だなぁと改めて感じた。NEWSの音楽スタッフの人がこういう曲を発注したんだとしたらすごいな……信頼できる……そしてそれに応える楽曲制作陣のことも圧倒的信頼……いつかこの制作陣で作った曲がシングル表題曲になる日も来るのではないかと期待しています。

 

 

Strawberry

 Anniversary boxのみ収録。
 4人それぞれで歌詞を書いたもの。テーマは「記念日」。互いの書いているところを知らない状態で書いていたので個性の強さが目立つが、そこも含めて愛おしい。
 どこもすごく好きなんだけど、特筆するなら小山さんの歌詞かな。「ありふれた出会いに感謝して 目の前に君がいる 意味あって必然だね」という部分。この「ありふれた出会い」がどういう意味なのか小山さんの考えていることを把握することはできないけれど、なんとなく私が考えていることと近いのかなぁと勝手に思っている。私は、ファンがアイドルに出会うことは「ありふれた」ことで、でもそのどれもがひとつ残らず特別だと思う。私が私の好きなアイドルに出会ったことも、他の誰かがその人の好きなアイドルに出会ったことも、そんな出会いはどこにでもあふれているけれど、みんな等しく特別なこと。アイドルである小山さんから見ても、たくさんのファンと出会うことはありふれたことだろう。でも、そのひとつひとつを特別に思ってくれているのかなって。私もその特別のひとつなのかなぁ。だったら嬉しいな。全然ファンのことを意識せずに書いた可能性もあるけど、勝手にそう思っておきます。勘違いでもいいって思っちゃうくらい好きだよ!
 加藤さんは「9月のイチゴ」「午後3時のベル」「4合わせの庭」などなど加藤節全開というか、こういうの好きだよねって言われている気もするしそういうの好きだよって応えちゃいたい気もする。そんななかに素直な「ありがとう!愛してるぜ!!!!」って言葉があって、コンサートの会場にいるみたいな気持ちになって「ばかやろう、俺のほうが愛してるよ」って返したくなっちゃう。びっくりマークも4つにしちゃってさ。好き。
 手越さんの「これからも泣いて笑って 君に伝えるだろう」という言葉を見ると、「Share」の「君と出会い 泣き笑いする表情も すべてが僕の宝物」という歌詞の続きみたいに思える。いつも強気だし笑顔でいてくれる手越さんだけど、アイドルだって人間なんだし、勿論泣くこともある。また、「ここにいるのはなんで 愛する人のため」という部分の重さを見ていると、自分自身のために生きてよって思うけど、そっちが「愛する人のため」なんて言ってくれるんなら受け止めたいなと思う。重たいところごと好きだよ。
 増田さんの言葉はふんわりしててかわいい。「この手に愛とありがとう」「届くかな 届くといいな」というあたりからはなんとなく「愛言葉」に関連するものを感じる。「届けっ、愛の言葉」と歌う増田さんの笑顔が思い浮かぶ。あと「チョコレートのボコボコ」って語彙がかわいくて好き。物事は見方次第でどうにでも変わるなら、優しい方を選んだっていいよね。そういう増田さんの優しさが好きだな。

 


 個人的には初回BにはRepresent NEWS mixを入れて初回A・通常合わせてカップリング新規曲は2曲、というスタイルだとバランスがいいなと思う。新規曲が少ないことで1曲ずつに力を注げるだろうし、Representで既存楽曲の新たな魅力を発見できるのも嬉しい。この曲のRepresentが来たら「とうとう来たか」って思う曲はあるんだけど、それでも聴きたいか聴きたくないかでいったら全然聴きたいし、Represent=聴けるバージョンの選択肢が増える、と捉えているので個人的には沢山聴きたいなと思っている。

 


 なんとなく、このシングル全体のテーマが「青春」なのかなと思っている。「生きろ」には「過ぎし日は青春」「終わりなき青春」と出てきて、「Strawberry」には「繰り返す青春を」と出てくる。「エンドレス・サマー」の「イノセンス」も「青春」の言い換えのひとつかもしれない。
 彼らの「青春」まっただ中に始まったNEWSというものが、まだ続いている。続いていく。振り返ったらそこにある日々は青春だし、この先にずっとあるものも青春で、終わることなく、笑ったり泣いたりする日々を繰り返していく。
 私も、その端っこに乗っかっている。決して長い時間ではないけれど、彼らのことを見てきた。楽しいこともあったし、助けられたこともあったし、助けになれたかなと思うこともあった。これからも、こんなふうにいられたらいいな。変わるところは変わって、変わらないところは変わらないままで、この先も青春を過ごしていたい。

 

 

「生きろ」 (通常盤)

「生きろ」 (通常盤)

 

 


 次のシングルはさすがに来年かな!楽しみにしています!