「伝える」ということ ーこやほめ2018ー

 あけましておめでとうございます。本年も宜しくお願い致します。今年も100%の主観で書きたいことを書きたいときに書きたいように書いていこうと思っています。

 本当は年内に書き上げたかったこやほめ記事です。新年一発目から小山さんのことを褒めます。

 

 

 小山さんは「伝える」ということがすごく得意なひとなのだと思う。少なくとも、私からはそう見える。「伝える」という行為は、大多数の人が意識せずともおこなっている行為でもあるから、その大変さがなかなか見えてこない。けれど、伝えるのが苦手な私だからその行為の大変さがわかる。

 

 

舞台――「グレート・ネイチャー」「NEWSICAL」

 小山さんが出演している舞台は2015年の「グレート・ネイチャー」しか見たことがないが、私にとってはすごく好きな舞台だった。物語や世界観そのものが好きということもあるが、舞台上にいる小山さんがすごくいいなと思ったのが大きな要因だ。
 「グレート・ネイチャー」という舞台は、一見すると特に深い意味はないようでもあり、あるようでもある不思議な舞台だった。最初は「考えるな、感じろ!」という気持ちで観ればいいのかなぁと思って観ていたけれど、二度目を観に行ったときにとある台詞で小山さんの目が潤んでいることに気付き、「この人はこの舞台で何かを伝えようとしているんだ」と思ってあれこれと考えたことを覚えている。
 NEWSは全員声が大きいほうだと思うけれど、その中でも小山さんの声はよく通る。ものすごく聞き取りやすい。もってうまれた通る声ではあるけれど、キャスターをやるうえで意識してそういう喋り方を会得したのだろう。それが舞台をやるうえでも活きている。
 また、小山さんはものすごくリズム感がいい。リズム感というのは音楽だけでなく「伝える」ということにおいても重要な要素となる。小山さんのリズム感の良さは「NEWSICAL」の台詞にも表れていた。まず小山さんが登場したところの「イテテ」から始まる部分。もうこの「イテテ」のリズムがよすぎるのでこの台詞の時点で小山さんが主役で大勝利が確定した。FNS歌謡祭で披露されたショートバージョンですら大勝利を確信したのに、特番のほうの「NEWSICAL」メイキング場面ではあの台詞の入り方は小山さん発信であることが明かされた。俺はここに音を感じちゃう小山さん!すてき!
 最初の台詞だけではなく、どこもリズムが良くてミュージカルにすごく合っているのだけれど、私が特に好きなのは「みんな僕たちを待ってる」という台詞だ。すごく些細なことかもしれないけれど、小山さんの言い方だと「んなくたちをってる」という感じで、文節の頭が若干強調されている。普段の会話の中ではあまりしない強調の仕方だと思う(そもそもこんな台詞は普段言わないけど)。おそらく「舞台っぽい」「ミュージカルっぽい」と思わせる強調の仕方なのではないかと思う。加藤さんが小山さんに注文した「ミュージカルっぽさ」がここにも表れているように思えた。部分的にわずかに強調されていることによって耳に入りやすくなるし、舞台の台詞として切実な雰囲気も出る。この台詞はハロウィン化した三人に訴えかけながらも、観ている人に聞かせるための台詞でもある。小山さんはこういう、舞台の上=物語の世界と観客=物語の外側をつなぐ役割が、つまり物語の世界を外側へ「伝える」のが上手い。6分間という短い時間だからこそ、台詞のひとつひとつが重要になる。「伝える」ということを得意とする小山さんがNEWSICALの主役でよかったと改めて思った。
 台詞のスピードとしては早めに感じられるのに、言葉がきちんと聞き取れるところは小山さんの「伝える」力が発揮されているなぁとしみじみ感じる。

 

ドラマ――「重要参考人探偵

 2017年は小山さんが5年ぶりに連ドラに出演した記念すべき年だ。しかも、5年前のドラマ「ラッキーセブン」よりもキャスターの仕事が忙しくなっているのに出番が多かった。伝えるとか関係なしにすごいなって単純に思う。雑な感想で申し訳ない。ドラマ自体もわかりやすくて面白かったし、その中でも小山さんが演じた「周防斎」というキャラクターがダミーの探偵としてめちゃくちゃ良かったという話をしたい。
 「重要参考人探偵」というドラマは、事件→圭が第一発見者になる→圭が疑われる→斎が推理を披露(ダミーのため外れる)→圭の疑いが濃くなる→圭が推理披露→解決という流れでできている。全話に渡ってほぼこのかたちは崩れていない。つまりこの型が「重要参考人探偵」という物語の基本となっている*1。事件の最短解決には斎のダミー推理は不要だ。しかし、これは「重要参考人探偵」である。重要参考人にならなければ推理力を発揮しない圭が探偵として力を発揮するためには、斎のダミー推理(圭以外が犯人であると指摘するも穴があるため外れ、圭の疑いがより濃くなる)が必要不可欠だ。斎のダミー推理は圭を「第一発見者」から「重要参考人」に、そして「重要参考人探偵」にするためのものといえる。
 で、そのダミー探偵である斎の役柄だが、このドラマで最も探偵探偵している。実際の探偵役である圭よりもTHE探偵感を、「俺、推理できますけど」感を醸し出している。この物語がミステリであるということを、斎というキャラクターが示しているのだ。小山さんは「伝える」ことに長けているが、それはこの周防斎という「探偵探偵していながらも実のところただの一般人なので推理は当たらない」役柄においても発揮されている。斎は、探偵事務所も私立探偵も出てこないし主人公が警察なわけでもないこのドラマから浮くことなくミステリであることを視覚的に「伝える」役柄なのだ。そんなの小山さんにぴったりじゃん!

 

キャスター――「news every.」「24時間テレビ

 小山さんの「伝える」技術の根幹はたぶんキャスター業にある。キャスターは日々起きる事象を「伝える」仕事だからだ。
 小山さんは日々のニュースを伝えるだけでなく、自分の足で取材に行くこともある。それはさまざまな現場に行って、そこにいる人の声を「伝える」ということでもある。一般的にいって、普通に生活していたらそこまでの「伝える」技術がなくても生きていける。しかし、テレビを通した場合には「伝える」技術がなければ伝わらないこともある。インタビューなどで相手の話を広げたり深く掘り下げたりすることも、「伝える」技術のひとつだ。
 24時間テレビのメインパーソナリティとしても、いろいろなことを伝えてくれた。何より、私は2017年の24時間テレビで大切なものについて「手越・増田・しげ」と書いた小山さんのことがめちゃくちゃ好き。
 キャスター業の「伝える」の話はいろんな記事でしているのでちょっと割愛します。

 

アイドル――「ザ少年倶楽部プレミアム」、コンサート

 先日の「ザ少年倶楽部プレミアム」の小山さんプロデュースのプレミアムショーでも、小山さんの「伝える」技術が垣間見られた。小山さんは物語調にして三曲を組み合わせていたが、圧倒的なわかりやすさでできていた。物語がわかりやすいのはもちろんだけれど、詰め込まれた要素がわかりやすく「これが見たかった!」が詰まっていた。たとえば手袋、洋装のエレジー、メンバーと一緒に踊るソロ曲、ファンからのリクエスト第一位のSweet Martini、などなど。何をどう選べばファンが喜ぶかを考えて、それをかたちにして「伝える」ところまで含めて小山さんのことがすごく好きだなと思った。
 それに、小山さんの「伝える」技術はコンサートでも発揮される。コンサートにおける小山さんの「伝える」技術は、MCはもちろんのこと煽りやコールアンドレスポンスでも見られる。
 まず第一にリズムの良さ。舞台の項でも書いたけれど小山さんはとにかくリズム感がいい。たとえば合唱コンクールで指揮者の指揮のリズム感が悪かったら上手く歌えないのと同じように、コールアンドレスポンスにもリズムは重要な要素である。
 リズムにも理論はあるのだろうけれど詳しくはないので、できるだけ文字で示してみる。けれどそもそも私はリズム感が悪い側の人間だし音楽に詳しいわけではないのでその辺はご容赦ください*2

「NEWSニッポン」

 「Say NEWS♪」の「にゅーす♪」じゃなくてちょっと「にゅうっすっ(↑)♪」なのがめっちゃリズミカルで好き。文字と記号で表現するには限界がある。伝わってくれ。一方で「NEWS♪(チャチャチャ)」のときは「にゅーす♪」っていうこの使い分け。伝わってくれ。

「Happy Birthday」

 「wow wow wow yeah yeah」のあとにくる「一緒に♪」、やばくない?めっちゃリズミカルに「一緒に♪」じゃない?「みんなで」とか「みなさんで」も上手くはめてくる。楽曲の邪魔にならない素晴らしい煽り。

「恋のABO」

 そもそも「YOU達、何型?」のリズムがもう最高なんだけど、小山さんはときどき「HOT HOT HOT」のあたりもメロディを歌うのではなく煽りの感じのときがある。この「もっと来いよ」感が曲とも合っていて超好き。

 コールアンドレスポンスとは違うけれど、「WeatherNEWS」の「まだまだ行くぞー、にーばーん!」とかもリズムが良くて気持ちいい。あと余談だけど小山さんのリズム感の良さはなんとなくチャラさともつながっている気がする。コールのリズムの良さ=チャラさ、みたいなところ、ある。

 それに言葉がはっきりしているので聞き取れないということが滅多にない。よく通る声だし、はっきり発音するのでめちゃくちゃ聞こえる。
 また、小山さんの煽りは表情や仕草でも「声を出して!」「ここ歌って!」が伝わってくる。客席にマイクを向けたり、手で示したり。ノンバーバルな部分でも「伝える」を怠らない。さすが「伝える」ことに長けた男。
 私はコンサートやライブについては「自分がそこにいる」という感覚をとても重要視している。なのでコールアンドレスポンスがすごく好きだ。私が声を出す=私がそこにいるということだから。NEWSのコンサートはコールアンドレスポンスやファンが歌うパートがすごく多いうえに、それが気持ちよくできる。小山さんの「伝える」技術が活かされているなぁと思う場面だ。

 

 

 私はものすごく小山さんのことが好きなんだけれど、それはきっと小山さんに対して「なりたい」という気持ちがあったからだと思う。しかしそれは加藤さんに対して抱いていた「なりたい」とは違う。加藤さんに対しては「もしかしたらなれるかもしれない」と思える部分はあったが、小山さんに対してはない。私に著しく欠如している(だからこそ欲しい)能力を持っている人で、だからこそ「なりたい」という気持ちを抱いていた。過去形で書いたけれど、今も憧れていることには変わりない。
 私は「伝える」ということがとても苦手だ。こうして書くことは得意といえば得意だが、書くには長い時間を要する。何度も考え直して言葉を選んでから発信することができる。しかし対面で誰かと会話する場合はそんなに時間をかけることはできない。一度喋った言葉を消すこともできない。私はそれがひどく怖くて、頭の中で何度も言いたい言葉を何度も繰り返して話すことが多い。ちゃんと伝えなければと思えば思うほど、思った通りに伝えることができなくてまたへこむ。
 どうしたら上手く伝えられるのかをずっと考えてきたから、小山さんの「伝える」技術がわかる。大多数の人が意識せずともある一定のラインまではできる行為だから、「伝える」ということの難しさはなかなか見えてこない。「伝える」ということが下手でよかったことがあるとしたら、小山さんの「伝える」技術のすごさがわかるということだ。下手でよかったとは思えないけど、それでこそ気付けるものがあるのだとしたら、下手でもまぁ良かったのかな、くらいには思える。
 
 きっと、アイドルという職業は、「伝える」技術をもってしても上手く伝わらないことだらけなのだろう。アイドルという職業を経験したわけではないけれど、なんとなく想像はできる。誤解されて伝わってしまうこともあるだろうし、誤解を解く手段がないことだってあるだろう。
 だけど、小山さんには「伝える」ことを諦めないでいてほしい。小山さんが伝えようとしたものを受け取る努力をこれからもしていくから、どうか諦めないでいてほしい。「伝える」ことを諦めてしまうって、すごく悲しいことだ。諦めてしまうほうも悲しいだろうし、諦められてしまうほうも悲しい。少なくとも私は悲しい。ものすごくわがままだけれど、でもそのぶんの努力はするから、と思ってしまう。私はNEWSは双方向型のアイドルだと思っているのだけれど、それは4人が4人とも「伝える」という意思をもっているからだと思う。だから私はそれを受け取って「伝わっている」と感じる。それが錯覚だとしても、そう錯覚することが重要だと思う。
 どうか、小山さんが「伝える」ことを諦めないでいてくれますように。

*1:同じミステリでダミー探偵が存在するものといえば嵐の相葉さん主演「貴族探偵」が記憶に新しい。「貴族探偵」の場合は女探偵・高徳愛香がダミー推理を披露し、その後に貴族探偵の使用人たちによって正しい推理が披露されるという構造になっていた。「貴族探偵」の場合は「探偵とは」という大きな問いがあり、その表現のひとつとして女探偵のダミー推理が必要だった。ダミー推理はダミーだけどダミーなりの意味があるのだ。めちゃくちゃ余談だけどミステリってこういう「構造」が重要な作品が結構あるから面白い

*2:リズム感が悪いのになぜ小山さんのリズム感がいいのがわかるのかというとリズム感が悪いと自覚するレベルのリズム感はあるからです。頭の中ではわかるものを体の外に出すことができないタイプのリズム感の悪さだからです。インプットはできるけどアウトプットが極端にできないタイプです