挑戦者であるために ―ポルノグラフィティのみる夢―

 9月8日にデビュー18周年を迎えるポルノグラフィティ。しかし彼らは少しも現状に留まるつもりはないのだと、昨夜の生配信番組「しまなみテレビ」を見て思った。わかってはいたけれど、思っていたよりずっと彼らは前を見ている。
 改めてそのことに気付き、あまりにも嬉しくて、その気持ちを書き留めておきたくてキーボードを叩いている。相も変わらず主観100%の文章です。

 

18年目、新たな挑戦

 今年のポルノグラフィティは新たに挑戦することが多かった。
 まずは生配信番組「しまなみテレビ」の開始。月に一度、Youtubeの公式チャンネルにて配信している約一時間(最近は一時間半くらいある)の番組だ。リリース時の音楽番組などでしか見ることのできなかった二人の姿を月に一度、しかもロケありライブあり最新情報ありでまるまる一時間も見ることができるというのはファンにとっては嬉しいことだ。もしかしたら、昨年末にX JAPANYOSHIKIさんの生配信番組に出演したことが影響しているのかもしれない。番組が配信されるたびにTwitterのホットワードに「#しまなみテレビ」が入っているのもすごい。
 そして台湾でのワンマンライブ2Days。元々は1日だったところ、チケットが完売になったため2日にしたとのこと。昨年台湾のフェス「SUPER SLIPPA」に出演したことがワンマン実施のきっかけとなったようだ。行くことはできなかったが、ライブ後のしまなみテレビでの話を聞いたりレポを読んだりする限り、ライブは大成功だった様子が感じられた。
 更に今年の夏は3本もフェスに出演した。新藤さんがTwitterでファンからセトリ案を募集した(募集したからといってそれをそのままやるわけではないけれど、どんなものをやってほしいのか見せて、という感じでハッシュタグ「#ポルノ夏フェスセットリスト」を作った)こともあって、フェスに行くファンも行かないファンも注目度が高かった。「ROCK IN JAPAN」「MONSTER baSH」「SWEET LOVE SHOWER」に出演し、どのフェスも行った方々のツイートも、ポルノに好意的な声が多かったように見えた。特に初めてポルノグラフィティを生で見た方々の声にはとても嬉しい言葉がいくつもあった。様々なメディアが書いているライブレポ記事からも会場の興奮が伝わってくる。

 

ポルノグラフィティ│ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017 クイックレポート

 

 

ポルノグラフィティの考えるポルノグラフィティ

 昨日のしまなみテレビでは、フェスのことを振り返って二人がそれぞれに語る場面もあった。生配信番組ということもあって録画ができず、記憶を辿るしかないので言葉はそのままのものではない。だいたいこんな感じ、くらいに捉えてもらえれば。

 今回のフェスのセットリストは以下のようになっている。
 
ROCK IN JAPAN
01.今宵、月が見えずとも
02.メリッサ
03.アゲハ蝶
04.THE DAY
05.渦
06.Mugen
07.オー!リバル
08.Before Century
09.ハネウマライダー
10.アポロ

MONSTER baSH
01.今宵、月が見えずとも
02.THE DAY
03.サウダージ
04.Before Century
05.ハネウマライダー
06.アポロ

SWEET LOVE SHOWER
01. 今宵、月が見えずとも
02. THE DAY
03. オー!リバル
04. ミュージック・アワー
05. ハネウマライダー
06. アポロ

 新藤さんは「みんなが知っている曲をやると喜んでくれるしそれは嬉しいけど、客が喜ぶことだけをやることが理想というわけではない」「懐メロバンドになっているんだったら出る意味はない」という話をしていた。だからといってあまり知られていない曲ばかりをやってもきっと違う。その間をとった王道のセトリだ。
 ポルノグラフィティといえば、と問うたら返ってくる曲上位であろう「メリッサ」「アゲハ蝶」「サウダージ」「ミュージック・アワー」の4曲を全てやるのではないところに攻めの姿勢を感じるし、ここ数年の楽曲「THE DAY」は皆勤賞で「オー!リバル」も2回というところからは今の楽曲で勝負したいというポルノの思いが感じられる(おそらくモンバスは5曲+煽りのBefore Centuryという中で「サウダージ」とラテンで被ってしまうために外されたのだろう)。ロッキンではワンマンですらなかなか聴けない「渦」、フェスの熱狂にふさわしい「Mugen」も披露している。そしてどのフェスも「アポロ」で締める。「アポロ」で始めるんじゃなく「アポロ」で締めるところが最高に恰好いい。行けてないから具体的なことはわからないけれどセトリだけでうっとりしてしまう。

 ポルノグラフィティはとても冷静な目でポルノグラフィティを見ている。驕らないし卑下もしない。ポルノグラフィティとは、という問いを常に自分たちに投げかけ続け、そして答えを出し続けている。
 たとえば、新藤さんはポルノを「テレビ出身」と表現する。デビュー曲「アポロ」の音楽番組のプロモーションもあったし、それからも新曲が出るたびに必ず音楽番組に出演している。かつてはNHK(確かBS)でライブが放送されたこともあった。彼らの音楽も、売りだし方も、どちらかといえばなんて言わなくてもポップ寄りで、ロッキンの主催である雑誌『ROCK'N ON JAPAN』にも掲載されたことはなかった。だからこそ、ロッキンでポルノが大盛況だったという話を聴いてすごく嬉しかった。また、ロッキン出演者のなかには新藤さんに憧れてギターを始めたというギタリストもいた。
 新藤さんは「今のポルノで勝負できたら」という話もしていた。セトリに「THE DAY」「オー!リバル」が含まれているところからも、今の楽曲を聴いてほしいという気持ちが垣間見える。ファンがいくら今のポルノがすごいんだって言ったって届く範囲なんて限られている。彼らは、今の彼らの楽曲を何万人もの人たちの前でぶちかましてくれた。それが嬉しいし、なんだか誇らしいとさえ思う。現地に行けなかったためにフェスの様子はレポの写真でしか見ることができなかったが、ワンマンよりも遥かに多い人数がポルノの音楽に合わせて手を振っているところを切り取った写真は圧巻だった。これが私の愛するポルノグラフィティなんだと、誰にともなく叫びたかった。
 岡野さんも、フェスでの反応を喜ぶファンの声に「ファンの人も嬉しいんだね」と驚きつつも嬉しそうな顔をしていた。「ファンの人もきっとポルノにフェスに出てほしかったんだろうね」とも話していた。そういう言葉がすらっと出てくるところも、ファンがポルノを愛していることをポルノが理解してくれているようでなんだか嬉しい。変に卑下したりせず、愛されていることを受け止める姿勢は、彼らが「ポルノグラフィティ」を冷静な目で見つめることができるということにも繋がっている。

 ファンである私から見れば彼らがポルノグラフィティであることは当然のことすぎて特に考えることもないのだけれど、彼らは「ポルノグラフィティ」について、そして自分たちが「ポルノグラフィティ」であることについて、常々考えているように見える。
 新藤さんは「ポルノグラフィティでは自分のやりたいことだけをやっていればいいわけではない」と言うし、岡野さんも歌詞を書く際に「ポルノグラフィティの曲であるということ」を意識するという話をしていた(確かFC会報での話)。上手く言葉にできないけれど、きっと「ポルノグラフィティ」という文脈があって(ある、というよりは彼らと彼らに関わる人たちが作り上げてきたものだけれど)、新たな挑戦をしながらも「ポルノグラフィティ」であることを保ち続けようとしている。
 ポルノグラフィティポルノグラフィティであるということは決して当たり前ではなくて、彼らがそれを選んでいるのだと改めて気付かされる。ちょっと「ポルノグラフィティ」って書きすぎて何がなんだかわからなくなってきちゃったな。

 

ポルノグラフィティのみる夢

見果てぬ夢よりも今は叶えた夢の方が多くて
これから僕に何ができるか悩ましいこともある

 2008年、岡野さん作詞の「ダイアリー 08/06/09」にはそんな歌詞があった。また、エッセイ集『自宅にて』では新藤さんも同様の話をしている。

夢の中にいるはずなのに現実的……?それはまだ僕自身、上があることをわかってるからだろう。夢が叶ってまた新たな夢ができたからだろう。

 それでも彼らは夢を見る。ポルノグラフィティの現状を冷静に分析しながら、未来を夢見て挑戦し続ける。18年というキャリアがあるにも関わらず今の自分たちに満足することなくもっと上を目指し続ける。だからといって新人のような姿勢というわけでもなく、18年のキャリアは18年のキャリアとして捉えて、それらの上に成り立つ今のポルノグラフィティを考え、挑戦を繰り返してその先にある未来を見ている。
 新藤さんは「自分がポルノグラフィティでいられるのは夢を見ているから」だという*1。できることならいつまでも一緒に夢を見ていたい。

限りある人生 たとえ満たされても
留まることを選ぶより また次の一歩を刻む
いつでも挑戦者でいよう

 9/6に発売になる両A面シングル「キング&クイーン/Montage」の「キング&クイーン」にはそんな歌詞がある(まだ発売前なので正しい歌詞はわからないけれど、聴きとった感じは上記の歌詞)。まさしくポルノグラフィティのことだ。
 気持ちのままに書いているから何を言いたいのかだんだんわからなくなってきてしまったけれど、こんな素敵な人たちのファンでいられて私はとても嬉しい、ということを誰かに伝えたいってことです。

 

https://www.youtube.com/watch?v=nlwNsAS8N4Y


ポルノグラフィティ 『キング&クイーン/Montage』(YouTube ver.)

 

 ちなみに「キング&クイーン」は日テレ系のグラチャンバレーテーマソング、「Montage」はテレビ東京系アニメ「パズドラクロス」OPテーマとなっています!強めのタイアップがダブルでついてるなんて!最高!推されてる!新藤さんの小説も出版されたよ!ツアーも決まってるし趣味でレコーディングもしている*2みたいだよ!ポルノグラフィティはいいぞ!

 

キング&クイーン / Montage(初回生産限定盤)(DVD付)

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*1:『自宅にて』や「ラブ・E・メール・フロム1999」のOP映像参照

*2:もうすぐアルバムが出ることの暗喩