来世はペンギンになりたい

好きなものを好きと言うために生きてる

4人で奏でるアルバム『QUARTETTO』に向けて4人の歌声を考える

 「QUARTETTO」初オンエア、「Theme of QUARTETTO」MV解禁など、そろそろアルバムに向けてわくわくする時期に入った。わくわく!という頃に書き始めたがいつのまにかもう来週にまで迫っていた。早く来週になれ!
 今回のアルバム『QUARTETTO』は四重奏という意味で、「4人で奏でる」をテーマとして掲げている。ラジオで披露された「QUARTETTO」でも4人の声の重なりの美しさを感じることができた。というわけで、4人の歌声それぞれについて、音楽の詳しいことなんてわからないので、限りなく主観的に考えてみようと思う。あくまで主観的に。

 

手越さん

NEWSの歌声の要/THE主人公/ダイヤモンドは砕けない 

 手越さんの歌声は“強い”と表現するのが一番合う気がする。ぶれない芯を持っている。美しくて強い。ダイヤモンドかな。ダイヤモンドは砕けない*1
 4人の歌声が重なり合っても、奇麗に響き合っても、どれだけ混ざり合っても、絶対に消えることはない。歌声の質が「主人公」。連載誌はたぶん週刊少年マガジン。音を外さないし声が大きいので手越さんの歌声は安心して聴いていられる。音を外さない人の声が一番大きく聞こえてくることの安定感って半端ないと思う。あと「Addict」をあれだけ踊りながら生歌で音程ブレないの本当にすごい。さすが主人公。踊ってもブレない手越さんの歌声は「音」を伝える。

 手越さんの歌声で特に好きなのは、ソロ曲「あなた」のようなゆったりとした曲。正直なところ、バラードはさほど好きではないし「あなた」の歌詞もクリーンヒットかと言われればそういうわけでもないのだが、手越さんの歌声が素晴らしすぎて何度でも聴いてしまう。曲のクライマックスに向けて歌声が花咲くような感じがするのがとても心地いい。「あなた」は明るくてゆったりとしていて壮大で、手越さんのトランペットのような高らかな声がまるでファンファーレかのように響いている。
 それから、「永遠」の歌い出しもすごい。どこのサビよりも歌い出しの威力がすごい。歌い出しがアカペラで楽器や打ち込みの音より先に歌声が来るので、手越さんの声がドーンとぶつかってくる。多分、この曲の歌い出しは手越さん以外では成立しない。手越さんがメインだからこそこのアレンジができるし、このアレンジで活きる。あとあんな強い声で「永遠などないとわかってる*2」って歌われたら「そんなことないよ!」とか言えない。下手な慰めが通用しないレベルでこの人は恋をしていたのかなと思わせる歌声。

 というように私は手越さんのバラード大好き人間だが、勿論楽しげな歌の手越さんも好きだ。歌声の彼氏力が高い。「Touch」や「NYARO」あたりの楽しそうに歌う手越さんの歌声はとても可愛らしい。メイクアミラコー。

 今ふと思ったけど、カラオケでポルノグラフィティを歌って褒められたからジャニーズに入ろうと思った(という話をどこかで聞いたことがあるぞ)手越さんの歌声なんて好きになるしかなかった。いつかどこかで手越さんの歌うポルノ楽曲が聴きたい。
 主人公のような歌声と表現したが、まさにそうで手越さんの歌声は「手越祐也」が強い。歌の主人公である「僕」よりも圧倒的に手越さんのほうが強い。どんな曲も手越色に染める。歌い方の癖が強い(たまに強すぎるときも)というのもあるけど。でもそんなことはたいした問題ではなく、手越さんの歌声を損なう要因にはならない。それが手越さんの歌声の凄いところ。

 
増田さん

方向は横/物語に入り込む力/読み切り短編

 増田さんの歌声は、方向で言うと横だと思う。手越さんが縦で、増田さんが横。手越さんの声が高く響いて、増田さんの声が広く響く。幅があるというか奥行きがあるというか。歌唱に詳しいわけではないのでわからないけれど、声から受ける印象がそんな感じ。多分だけど、増田さんの歌い方(特に伸ばすときの母音)が柔らかくて広がっていく感じだからじゃないかと思う。あんまり説明になってないけど。
 絶妙で最高のバランスで、音としてどの組み合わせのハモリが好きかと言われたら間違いなくテゴマスと答えたい。テゴマスの「魔法のメロディ」のサビのハモリが特に良くて、手越さんの声は高く響いて増田さんの声は広く響くというのがすごく伝わるのではないかと思う。
 手越さんの歌声は「手越祐也」が強いという話をしたけれど、増田さんはその対極。増田さんはときどき歌っているのにそこにいないような感じがする。代わりに、そこには歌詞の中の「僕」がいる。増田貴久<歌詞の「僕」という現象が起こる。「2人/130000000の奇跡」の歌い出しなんて特にそうだなと思う。愛を何かにたとえて少しふざけたような雰囲気でありながら何かを後悔するような気持ちが伝わってくるし、何より「消えかけた傷を かきむしる*3」という、消えかけているのに、消えかけるまでは忘れて放っておこうとしているのに、消えかけていることに気付いてかきむしって忘れないようにしているセンチメンタルな「僕」がそこにいる。愛という不確かなものをいろんなものにたとえながら愛しそうな視線で手のひらを見つめる様子までありありと思い浮かぶ。私は一時期合唱部に所属していたことがあって、散々「感情がない」と言われ続け、私の声のどこに感情がないのか感情のある声とはどういうものなのかわからないまま辞めてしまった。多分、増田さんの声のことなんだろうと今ならわかる。

 増田さんの歌声は物語をそこに再現する。加藤さんの歌声も物語だなと思うけれど、加藤さんの場合は歌声に「加藤シゲアキ」という物語を乗せる。増田さんは歌詞に描かれた物語に入り込む。加藤さんが常にひとつの物語を展開し続けるのに対し、増田さんは毎回新しい物語を展開する。長編連載と短編小説のような感じ。でもそんな増田さんが美しい恋にするよの「Share」で泣いてしまったところが印象的だ。「「抱きしめたいな」って言って いつも心の中までされちゃって*4」と笑顔で、歌詞の中に自らが描いた「僕」を歌っていたのに、そのあと下を向いた顔を上げたと思ったら歌えないくらいに泣いていて、これがこの人の中に広がる物語なのだ、とはっとした。その曲ごとに色合いが変わる読み切りの短編小説の裏で、増田さんもちゃんと長編小説も連載しているのだ、と思い知らされる。そんな増田さんの歌声が大好き。小説でたとえすぎて若干わけがわからなくなってきた。

 増田さんの歌い方についてはこちらでもめちゃくちゃ考えてました。

penguinkawaii.hatenablog.com

 

小山さん

セクシーボイス/最終兵器低音/聞きとりやすさNo.1

 おそらくNEWSの楽曲は小山さんにとっては高めのキーで作られているんだと思う。たまに苦しそうなところがあるけどそこがセクシー。小山さんの歌声はイメージカラーの紫と合う、セクシーな歌声だと思う。「Love Addiction」「ロメオ2015」等のソロ曲はもちろんのこと、最近は「Sweet Martini」「メガロマニア」等でもセクシーさを発揮している。「バンビーナ」や「Liar」系列のセクシーさよりも、しっとりめなセクシーが似合う。あとしゃくり(というのだろうか。よくわかってない)。「ANTHEM」の「今待ちに待ったステージへ」の「へ」の歌い方とかすごくセクシー。前々からやっていたのか、最近多用するようになったのかはわからないが、多分後者だと思う。最近の楽曲に目立つような気がする。小山さんの歌声は全体的にセクシー。

 でも小山さんが本領を発揮するのは低音だ。これは他の3人にはない大きな武器だし、NEWSの歌唱における最終兵器だと思っている。もっと活かしていってほしい。「SEVEN COLORS」で手越さんの1オクターブ下を歌っている部分、良すぎ。小山さんの歌声の活かし方の答えがここにあった。「Sweet Martini」の増田さん/小山さんのパートもいい。増田さんと小山さんの声は似ていると思うのだが、二人の違いが際立ちながらも混ざり合っていてすごく好きなパートだ。
 NEWSの歌割には、1人ずつ、2人ユニゾン、4人ユニゾンが多いような印象がある(ちゃんと調べたわけではないのであくまで印象の話)。もっとハモって!と個人的には思う。ハモったときにこそ小山さんの低音が活きるし、多様な楽曲が歌えるようになるのではと思う。あと何よりハモリ厨の私が楽しい(元合唱部)。あと「Theme of QUARTETTO」の映像で一瞬確認できたボイパについて詳しく教えてほしい。恰好よすぎるし、ボイパできるなんて話全然聞いてない!真の最終兵器なのでは!アルバムが発売したら何かしらの情報が得られることを期待している。できれば今後も活かしていって欲しい。
 テレビで何度か披露している、理解不能な速度でびゃーっと喋る「外郎売り」(理解不能だけど流れるような美しい言葉がちゃんと聞こえてくるからすごい)からもわかるように、小山さんは滑舌がいい。多分小山さんなら「初音ミクの消失」をさらっと歌えると思う。小山さんの歌っている部分でどんな歌詞を歌っているかわからないところを考えてみたけれど記憶にない。大体ちゃんと意味を成す言葉として耳に届く。加藤さんは言葉というよりも歌詞に込められた感情を聴き手に届ける人だと思うけれど、小山さんは言葉そのものを伝える人だと思う。だからこそ「チュムチュム」のAメロはわけがわからなかった。小山さんの歌声なのに何言ってるかわからなくて戸惑ったが、歌詞見ても何言ってるかわからないから最初の印象で正解だった*5
 


加藤さん

永遠の少年/加工との相性/加藤シゲアキという物語

 加藤さんの歌声で他の3人と明らかに違うのはその「少年性」だ。過去のブログをご覧になっている方にはもう飽きるほど聞いた話かもしれないが懲りずに言う。加藤さんの歌声は少年なのだ。高めだとか可愛らしいだとか(いわゆるショタ的な)、そういうことではない。小生意気な中高生のような雰囲気を感じさせる歌声。彼女がいる同級生を見て「別にいらねーし!」って言いそうな、男同士でワイワイしているほうが好きそうな、でも夏の終わりが見えてくると「いやマジ今年もなんもねーわ、多分彼女のいる奴は今頃浴衣で花火大会なんだろうな」って家のベランダから遠くの花火大会を見てそうな、そんな少年性。そもそも加藤さんが少年性をもった人であるということが前提にはなってしまうが、その少年性を支えているのは間違いなく歌声だ。なんのことだかわからない方は「渚のお姉サマー」の「火遊びしたいとか そんなガキじゃないけど*6」を聞いてもらいたい。聞きましたか?それです!伝わってくれ!

 それから、加藤さんの歌声は加工と相性がいい。「Sweet Martini」で聴けるようなあのケロケロした加工。加工しても加藤さんの歌声は独自性が担保されている。楽曲のバリエーションを広げるのにも一役買っていると思う。「Sweet Martini」「whis・per」「superSONIC」「SPEAKER」などなど、この手の曲は加藤さんの声が目立って聞こえる。きっと声と楽曲のテイストが合うのだろう。
 増田さんの項でも少し触れたが、加藤さんの歌声は「加藤シゲアキ」という物語を展開する。私がシゲ担だからそう思ってしまうということは否めないのだが、でも加藤さんの歌声は「加藤シゲアキ」という物語を強く主張する瞬間がある。「ヒカリノシズク」や「BE FUNKY!」といえば伝わるだろうか。その2曲は明らかに加藤さんをメインに作られているという意見もあるかもしれないのでここでは例として「CRY」を出したい。既に別記事で話してるけどまだ話したい。「このままじゃ ぐちゃぐちゃに つぶれそうで 次への一歩が怖かった*7」が特にいい。きっと、一度「このままじゃ ぐちゃぐちゃに つぶれそう」だった過去があるから重みがあるし、そこから立ち直ったからこそ歌える歌詞なのだと思う。しかもその過去をなかったことにするのではなく辛い記憶にするのでもなく、それすらもどこか愛しそうに歌うのだ。そこに「加藤シゲアキ」という物語を見ずに聞くのは難しいだろう。私には難しい。
 加藤さんには人を惹きつけ共感させる力がある。アイドルで小説家で、ひどく遠いところにいる人のくせに、まるで大学の同級生のような、あるいはバイト先の先輩のような、それこそ部活動の部長のような感覚になるときがある。それはきっと加藤さんのもつ「惹きつける力」と、加藤さん自身を近くに感じさせる「共感させる力」のなせる技だと思う。ファンから「脳みそ露出狂」と言われるくらいに脳内を曝け出してくれている結果だろう。そんな加藤さんが乗り越えてきた道のりを歌うとき、歌詞の中の「僕」と加藤さんの物語がシンクロするとき、加藤さんの歌声のもつエモーショナルな力が最大限に発揮されるように思う。

 

 

 加藤さんの項だけやけに長くなってしまった……。部活と習い事で音楽をかじった程度なので、専門的な話ではなく歌声から受ける印象を語ってみた。ほぼフィーリング。そこそこ長い期間習い事をしていたのだからもっと専門的な知識を身につければよかった。
 
 手越さんは音を、増田さんは物語を、小山さんは言葉を、加藤さんは感情を、それぞれ届ける。私の中で4人の歌声はそんなイメージだ。
 そんな4人が「4人で奏でる」をテーマに掲げたアルバム『QUARTETTO』。楽しみじゃないわけがない。発売は3月9日!