ポルノグラフィティが気になる人にオススメしたいライブ映像

 

 ポルノグラフィティは今が一番面白い。17年間ずっと好きで、ライブに行き始めてから10年が経って、それでも言う。ポルノグラフィティは今が一番面白い。というわけで、ポルノグラフィティをプレゼンする記事を書こうと思う。
 先日、WOWOWでThe dice are castツアーの最終公演が中継されていたので、ご覧になった方もいるかと思う。また、年末の歌番組等で目にする機会も多いかと思う。もし、そこでポルノグラフィティが気になった人がいたら、是非ライブのDVDを見て欲しい。彼らの演奏はライブでこそ生きる。
 今が一番面白いけど、今のライブツアーは終わっちゃったし映像化もまだなので過去のライブを紹介するという矛盾は多少あるけどそこらへんはあまり気にしない。過去を見て「なんか面白そう!」と思ってもらえたら、是非彼らの今も追ってみて欲しい。
 なお、DVDだけではなくBDとしてもリリースされているものもあります。記事中に特に明記がない場合は両方リリースされております。
 古いものから時系列順に紹介。
 

・"74ers" LIVE IN OSAKA-JO HALL 2003

74ers LIVE IN OSAKA-JO HALL 2003 [DVD]

 こんな人にオススメ:ファンタジーな物語が好き、ストーリー性のあるものが好き

 ポルノグラフィティが3人だった最後のライブツアー。ツアータイトルの由来は「1974年生まれの三人が20代のうちにやる最後のライブツアーだから」。なんかいろいろ感慨深い。
 セットリストは、アルバム『WORLDILLIA』、連続リリースとなったシングル音のない森」「メリッサ」「愛が呼ぶほうへ」「ラック」が中心となっている。みんな大好き「カルマの坂」も聴ける。
 このツアーはギターの新藤晴一さんが演出を手掛けている。劇団も登場し、新藤さんの脚本によって物語調のライブを展開している。ただし台詞はない。表情と仕草と音楽でその場の登場人物達の感情が表現される。
 メニュー画面に「STORY」という項目があり、そこを見ると物語の世界観が記されている。難しいことが書いてあるわけではないけれど知らないよりは知っていたほうが面白いと思うので是非一度見ていただきたい。とりあえずすごくファンタジーであることがわかると思う。
 ライブ会場にあるモニターに、オープニング映像が映し出される。黒背景に白い線で描かれたアニメーション。森の中を蝶が飛んでいたり、いくつもの扉があったり。映像が終わると、「少年」と「ヒロイン」(少年より背が高く、年上に見える。少女と言うよりはおねえさんといった雰囲気)が現れる。このふたりを軸に、物語は展開していく。そして二人以外にも、黒いローブを纏ってフードを被った人達が現れる。そのうちの三人がステージの定位置につき、1曲目「ヴォイス」の演奏を始める。物語の始まりを示す曲だ。
 少年は黒いローブの人達とすれ違う。そのさなか、ヒロインに出会う。そして、ヒロインの手をとり、ステージ上から去っていく。
 演奏が終わると、「ヴォイス」の歌詞*1の一節「僕の名前を呼ぶのは誰?」という文字が映し出され、いよいよ物語が幕を開ける。

 ライブの途中、少年がヒロインに花をプレゼントしていい感じの仲になったり、でもヒロインは少年をおいてどこかへ行ってしまったり(その際、「アゲハ蝶」のサビの歌詞が画面に映し出されて不穏な雰囲気を醸し出す)、ヒロインが黒服のギャング達に囲まれているのを少年が助けようとして闘ったり、でもヒロインはその助けを拒んだり、ヒロインは煌びやかな衣装をまとった娼婦達と妖しく踊って少年を誘惑したり、少年はそれに困惑したりする。
 「少年」というと「カルマの坂」を思い出すし、今回のセットリストに含まれている「見えない世界」という曲にも「少年」が登場する。物語がそれらの曲に沿っているわけではないが、そういったファンタジックな世界観が好きな人なら楽しめるのではないかと思う。
 本編最後の曲は愛が呼ぶほうへ。タイトルが、一曲目で提示された「僕の名前を呼ぶのは誰?」という問いに対する答えとなっている。そのつながりも歌詞考察が好きな人間としては美味しいところだ。
 私はこの公演自体は行っていない。でも好きすぎてライブDVDを何度も何度も見返した。この公演があまりに好きで、絶対にライブに行こうと思ってファンクラブにも入った。当時の私は中学生で、それまでライブは遠い世界のものだと思っていたが、どうしてもそこに手を伸ばしてみたくなった。それだけの衝動をもたらすライブだった。
 ちなみに、これ以前のライブに比べると、演奏も歌も格段にレベルが上がっている(個人的な感想)。なので是非、このDVDを見てみて欲しい。物語厨にはたまらない一作ですよ!
 さらにちなみに、このライブに関してはPornoGraffitti 6th Live Circuit "74ers" Document Book Real Days*2というドキュメントブックが発売されており、物語がステージ上でどう展開されるのかということが細かく書いてある。

 ちなみに、このライブ映像はDVDのみ発売されている。 

 

・5th Anniversary Special Live "PURPLE'S" IN TOKYO TAIIKUKAN 2004

5th Anniversary Special Live “PURPLE’S” IN TOKYO TAIIKUKAN 2004 [DVD]

 こんな人にオススメ:エモーショナルなものが好き、おなじみの曲が聴きたい

 二人になって初めてのライブにして、五周年記念ライブ。こちらもなかなか感慨深いものがある。
 タイトルの由来は、2004年にリリースした2枚のベスト盤『RED'S』(赤)と『BLUE'S』(青)を足して「PURPLE'S」(紫)。なかなかオシャレなタイトルである。
 セットリストは2枚のベスト盤『RED'S』『BLUE'S』、シングル「シスター」「黄昏ロマンス」を中心に構成されている。
 会場には前方のメインステージの他に中央に星型のステージがあり、そこから二人がせり上がって登場し、ライブが始まる。二人で行う初めてのライブで、二人で同時に登場し、二人で会場の中央で演奏するという、のっけからなかなかにエモーショナルな展開だ。
 いきなりミュージック・アワーから始まるので、エモーショナルでありながらもお祭り状態。初期ベストが中心なので、きっと知っている曲が多く聴けるはずだ。「アポロ」「ヒトリノ夜」「サウダージ」「アゲハ蝶」「Mugen」「メリッサ」などがセットリストに含まれている。てんこ盛りである。
 ポルノグラフィティのライブには、毎回だいたい中盤に「聴かせ曲」とも言うべきパートがあるのだが、今回は音のない森がそれに相当する。間奏部分を大幅にアレンジして長くしてあって、変拍子で複雑に入り組んだ演奏が「音のない森」の世界観である迷いや惑い、不安や怖れといった部分を表現している。聴いているとだんだん怖くなるが、圧倒されて世界観に引き込まれるところでもある。

そしてまた歩き出そう 先はまだ果てなく永い
僕たちはまだ森の中 抜け出そう 陽のあたる場所へ


 という歌詞*3が岡野さんのアカペラで歌われて「音のない森」が終わり、マーチングアレンジのスネアドラムが響き、そして始まる「シスター」。二人になって初めての、それもデビューシングルの「アポロ」と同じ9月8日にリリースされたシングル。しかも、「シスター」も歌詞が明るいわけではなく、いなくなった「あなた」を求めるような歌詞だ。なんかもうすごくエモーショナル。

 しかしこのライブで最もエモーショナルなのはすべての演奏が終わったところにある。サポートメンバーの方々が会場に挨拶をしてはけていき、ポルノグラフィティの二人だけがステージに残る。二手にわかれて会場の隅まで届くように左右の花道の端まで行って手を振って、また中央に戻って来たときに、二人ががっしりと抱き合う。そのときの新藤さんの顔が映っているのだが、二人でのライブを無事にやりきって安心したような嬉しいような、でもなんか照れくさいようなといった笑顔を見せていて、なんかもうすごくエモーショナル。何度見ても泣く。
 当時の私は中学生だったし、二人は30歳になったところだったし、二人になった状況もそこまで語られなかったから、きっと二人はすごく大人なんだと思っていたのだけれど、別に大人だって迷うし怖れる。きっと二人にも迷いや怖れがたくさんあったのだろう。他にも大変なことはまだまだあるだろうけど、とりあえずはライブをやりきることができた喜びが窺える。
 また、このDVDには副音声がついていて、ポルノグラフィティの二人とサポートメンバーによるトークが収録されている。ライブについてあれこれ語ったり、どうでもいいことを語ったりしている。ライブの裏話が聴ける機会はあまりないので、そちらに興味がある方も是非。

 こちらはDVDとUMDで発売されている。UMDって。

 合わせて観たい!:"ロイヤル ストレート フラッシュ" LIVE IN YOYOGI DAIICHI TAIIKUKAN 2009

“ロイヤル ストレート フラッシュ” LIVE IN YOYOGI DAIICHI TAIIKUKAN 2009 [Blu-ray]


 「PURPLE'S」から5年後のライブ。こちらも2009年にリリースした2枚のベスト『ACE』『JOKER』というタイトルのベスト盤をメインとしている。『ACE』『JOKER』だから「ロイヤル ストレート フラッシュ」。厨二心をくすぐられる。
 このライブも記念的なツアーだったためになかなかエモーショナルで、本編ラストが「シスター」である。10年目の記念のライブで、デビュー曲ではなく二人のポルノグラフィティのデビュー曲ともいえる「シスター」を本編ラストでやるというこのエモーショナルさ!こちらもベスト盤なのでシングルが中心となっており、聴いたことのある曲が多いはずなので是非。

 

・幕張ロマンスポルノ'11 ~DAYS OF WONDER~

幕張ロマンスポルノ’11 ~DAYS OF WONDER~ [Blu-ray]

こんな人にオススメ:いろんなアレンジを楽しみたい、照明の演出に興味がある

 「ロマンスポルノ」とはポルノグラフィティがツアーではないスペシャルライブをやるときによくつける名前。通称ロマポル。なかなかアレな響きである。
 「DAYS OF WONDER」というサブタイトルは「ただでさえイベントの重なる年末に更なるワンダーを」という意味が込められている。
 幻想的なオープニング映像が終わる頃から新藤さんがギターを奏ではじめて会場を盛り上げる。岡野さんが高らかに「ワン!ツー!スリー!フォー!」とカウントして、まるで扉を開けて世界がぱっと開けるかのように照明の白い光がステージを眩しいほど照らし、1曲目の「Search the best way」が始まる。映像では一度画面が白くなってタイトルが映し出されるのでこの照明の素晴らしさが伝わりにくいのだが、引きの状態を見るとやたらと白い光が目立つはずなので注目して見てほしい。会場で見ていたときに、本当に世界が開けるほど真っ白い光に包まれたのだ。
 ちなみにこの曲は「サウダージ」のカップリングで、ポルノグラフィティの楽曲ではTamaさんが唯一作詞に参加している曲である。こんな素敵な演出でやられたら泣かないわけにいかない。
 全体を通して見るとシングル曲が多いが、ライブならではのアレンジ楽曲がふんだんに盛り込まれているのが今回の特徴。たとえば、ライブではタオルを回して盛り上がるハネウマライダーはボサノバアレンジによって落ち付いた大人の雰囲気になっていたり、ミュージック・アワーも通常とは異なってブラスサウンドがオシャレなアレンジになっている。
 他にも、オレ、天使」「ワールド☆サタデーグラフティ」「Aokage」など、古いアルバムやカップリング楽曲が多いのも特徴である。まさにワンダー=驚きづくし。クリスマスの時期に行われたので、「Hard Days, Holy Night」というクリスマスソングも披露している。
 今回の「聴かせ曲」はアルバム『PORNO GRAFFITTI』収録の「鉄槌」。鉄槌を振りかざすような音が響きわたり、重たいイントロが始まる。今回もやたらと怖い。間奏部分では岡野さんが腹の底から絞り出すような叫びにも似た声を聴かせるが、怖い。暗くて狭い地下牢に閉じ込められ、何もかもに絶望しきったかのような、この世の底から聞こえてくるかのような叫び声。
 岡野さんの歌声は上手いだけでなく表現力が豊かで、聴き手を引き込んで物語の中に閉じ込めてしまうような力を持っている。こういった「聴かせ曲」のときはそれが惜しげもなく発揮される。「鉄槌」が演奏されているときの幕張メッセは広いライブ会場ではなく、高い塀に囲まれた暗くて狭い地下牢だ。

それは夜ごとに僕にくだされて身に覚えのない罪が暴かれる裁判*4

 新藤さんをはじめとするミュージシャンたちの楽器演奏は、歌詞の世界観を、この広い会場に再現してみせる。そして岡野さんの歌声が悲痛な物語を展開する。とにかくすごい。怖い。しかし、怖い曲から盛り上がる曲まで振り幅が広いのも、ポルノグラフィティのライブの楽しさのひとつだ。
 それから、このライブの見どころは曲や演奏だけではない。「照明」だ。このライブに限らず、ポルノグラフィティのライブは、照明による演出が素晴らしい。このライブでも、1曲目の「Search the best way」の世界が開けるような白い光であったり、「鉄槌」の怖さを倍増させる不気味な暗さの光であったり、曲の雰囲気と合った照明がステージを照らしている。
 照明のすごさは言葉で説明するのは難しいので見てもらわなければわからないという部分があるので、なんかもうとりあえず見て!としか言えないのが悔しい。とりあえず見て!騙されたと思って一回見て!
 ちなみに先日WOWOWで放送されたThe dice are castツアーも照明の威力が凄まじかった。ピンクや水色といった淡い色もあれば、けたたましいフラッシュのような光もあり、ステージ上は照らす色によっていくらでも顔を変えることを実感する。

 


・13thライヴサーキット“ラヴ・E・メール・フロム・1999” Live in MARINE MESSE FUKUOKA

13thライヴサーキット“ラヴ・E・メール・フロム・1999

こんな人にオススメ:15年の歴史を感じたい、ファンに人気の楽曲が聴きたい

 15年目に突入する時期にリリースしたベスト『ALL SINGLES BEST』を引っ提げてのツアー。
 ツアータイトルは1999年のデビュー曲「アポロ」の歌詞「ラヴ・E・メール・フロム・ヴィーナスなんて素敵ね」*5から。タイトルが発表されたときはあまりのかっこよさにしびれた。こんなしびれるタイトルのツアーがエモーショナルじゃないわけがない。

 ジャケット画像にもいる四角いキャラクターは、15周年を祝うためにファン投票で選ばれたキャラクター、キューブ教官。立方体のモニターを使って、ライブ会場にも出現している。ポルノグラフィティのライブは主に大きめの会場のときにナビゲートキャラクターが出てきて、開演前の会場を煽ってあたためたり、グッズが制作されたりしている。
 今回のツアーのオープニング映像は新藤さんが構成を担当している。フランス語のナレーションと、ポルノグラフィティの今までの歴史を振り返るようなアニメーション映像。「アポロ」が売れたことによる一発屋疑惑、Tamaさんの脱退、人気アニメ主題歌を担当したこと……たくさんの出来事があった。その中で「ときどき薄目を開けてみたくもなるけれど」「それでも目をつむって、まだまだみんなと夢のなかにいたい」という言葉が出てくる。ポルノグラフィティは一緒に夢を見ていてくれる人達なのだと思うと嬉しくて涙が出る。
 そんな15年目のポルノグラフィティの決意表明ともとれる言葉たちのあと、「まだまだ(以下無数の「まだ」)青春だーッ!」の文字。そして始まる「青春花道」。15年目でもまだ青春しているポルノグラフィティ。かっこいい。
 さっきからシングルが多めのライブばかり紹介しているが、これも15年目突入ライブなのでシングルが多めである。でもどのライブも構成と演出と時折アレンジも違ったりするから、違う文脈で歌われることもあるので是非見てみて欲しい。
 今回のツアー前には公式サイトでカップリング・アルバム曲の投票が行われ、そこで上位になった曲を披露している。「ルーズ」「Let's go to the answerアンコールで演奏された「マシンガントーク」、そして一位になった夕陽と星空と僕。「Let's go to the answer」の前には岡野さんが想いを語る場面もある。
 なお、今回の「聴かせ曲」は「PURPLE'S」のアレンジをベースとしている音のない森。あの不気味な変拍子が更にパワーアップしている。
 ライブの盛り上がりどころとして、今回はシングルメドレーが用意されている。「Mugen」にはじまり「Mugen」に終わるメドレー。「夢幻」のほかに「無限」という意味をもった曲で始まって終わる感じがまたポルノグラフィティらしいともいえる。ラストの「Mugen」のあとには幻想的な光に包まれながら、「Mugen」のカップリングに収録されているオーケストラバージョンが演奏されてメドレーが終わるのもいい。また、シングルメドレーではモニターにPVが映し出されているところも楽しい。「これ知ってる!」がたくさん流れてくるので、なんだか気分が上がる。
 「Let's go to the answer(2人になって初めてのアルバムに収録されており、過去シングルタイトルなどを歌詞に盛り込んである曲)の前には岡野さん、今回のベストに収録されている新曲ひとひらの前には新藤さんが、それぞれ想いを語る場面がある。その言葉がどちらも胸に刺さるので、是非とも注目して聴いてほしい。
 本編ラストの曲の前に、上にあった立方体のモニターが最新シングルから過去に向かってジャケット写真を映しながらだんだんと下りてくる。その間、ジャケット写真に合わせてそれぞれの曲の一部が流れている。「ミュージック・アワー」、「ヒトリノ夜」、そして、本編ラスト「アポロ」へとつながる。二人は立方体のモニターの上で演奏を始める。
 そして演奏が終わり、後ろのモニターに月の側面が映し出され、新藤さんが大きな旗を持って、まるで二人が月へ到達したかのように見える演出がなされる。「アポロ」を歌ってから15年、ポルノグラフィティはいよいよ月に到達したのだ。
 この演出がまた、スタイリッシュながらも胸が熱くなるし、このライブ映像を見た方は是非次の「惑ワ不ノ森」も見てほしい。いいから!いいから見て!詳しくは次項。
 

 

・神戸・横浜ロマンスポルノ'14 ~惑ワ不ノ森~ Live at YOKOHAMA STADIUM

神戸・横浜ロマンスポルノ'14 ~惑ワ不ノ森~ Live at YOKOHAMA STADIUM (初回生産限定盤) [Blu-ray]

こんな人にオススメ:「ラヴ・E・メール・フロム・1999」を見た、野外ライブの様子を見たい
 
 今回のライブは横浜スタジアムの模様を収録している。
 サブタイトルは「まどわずのもり」と読む。由来は「40歳=不惑。このライブの初日に新藤さんが40歳の誕生日を迎えたりと、二人が40歳になる節目のライブでもある。前回の「ラヴ・E・メール・フロム・1999」が15年目突入ライブで、今回の「惑ワ不ノ森」が15周年記念ライブ、といった位置づけになっている。と思う。
 今回はシングルというよりはカップリング曲やアルバム曲が中心。シングル曲も、前回やらなかった曲が多く含まれている。なかなか聞けない曲もあるので、だからこそやはりシングル曲目白押しの「ラヴ・E・メール・フロム・1999」と同時にお楽しみいただきたい。
 「ラビュー・ラビュー」「デッサン#1」「Jazz uoなど、ファーストアルバム『ロマンチスト・エゴイスト』からの選曲も多い。
 オープニングは日本むかしばなし風の「まどわずのもり」。こちらもまた、新藤さんによる演出である。イラストも新藤さんのもの。実に味のあるかまいたちが出てくる。男の子が森で迷ってしまったことを話すと、おじいさんは「それはまどわずのもりじゃよ」と言う。音楽で一旗揚げるといって森に入ったっきり出てこない、生きていれば40歳になる二人がいる、とおじいさんは話す。つまり、ポルノグラフィティ
 ライブ一曲目は「アポロ」。ここで思い出したいのは「ラヴ・E・メール・フロム・1999」は「アポロ」で終わっているということ。わー!続いてる!
 今回は会場が広いということもあり、ジャニーズのコンサートではお馴染みのトロッコ(「惑ワ不ノ森」カーという名称らしい)も登場する。トロッコに乗り、客を煽りながら手を振りながら会場の後方にあるステージに移動する。アイドルのようなミュージシャンたち。
 そして後ろのステージで「俺たちのセレブレーション」を披露する。この曲では「幻想じゃなくアポロは降り立ったんだ」「不時着した月の砂漠を見渡せば」*6と歌詞にあり、月に到達しているのである。あ!そういえば「ラヴ・E・メール・フロム・1999」のラストで月に到達して旗を掲げていた!あーーー!つながってる!!!

 また、今回のライブはタイトルに「森」と入っているものの「音のない森」は演奏されていない。しかし、「ラヴ・E・メール・フロム・1999」の重要な「聴かせ曲」は「音のない森」だった。ここもまたつながっている。
 本編ラストの曲の前に、オープニング映像で出てきた男の子が森の中を走っている映像が出てくる。男の子が走っていった先には、会場の様子が映し出される。「惑ワ不ノ森を抜けた先には君!」というメッセージを岡野さんが高らかに叫び、ライブの本編ラストの曲「青春花道」が始まる。「ラヴ・E・メール・フロム・1999」の1曲目も「青春花道」だった。15周年が!15周年がループしている!!!つまりこのライブ映像を見るとまた「ラヴ・E・メール・フロム・1999」が見たくなるという仕組みだ!ずるい!ずるいぞポルノグラフィティ
 惑ワ不ノ森を抜けたことを象徴するかのように、アンコール一曲目には初披露の新曲「ワン・ウーマン・ショー ~甘い幻~」を持ってくる。全編を通して、否、「ラヴ・E・メール・フロム・1999」「惑ワ不ノ森」の二本を通して、どこまでもにくい演出である。
 というわけで、この二本は是非とも合わせて楽しんでいただきたい。
 ちなみにこのライブのアンコール後にはスタッフからのサプライズで、会場の全員で「15周年おめでとう」と叫ぶ場面も用意されている。ぽかんとしたり照れくさそうに笑ったり、サプライズだったがゆえにその後の段取りがよくわからなくて慌てたりする二人の様子が見られる。必見。
 
 以上、ポルノグラフィティのライブ映像をいくつかピックアップして紹介してみました。もし興味があったら是非ご覧ください。また、更に興味を持ったら是非是非ライブ会場へ足を運んでみてください。