来世はペンギンになりたい

好きなものを好きと言うために生きてる

あなたに優しいこの世界は #にゅすほめ #しげほめ

 

 既に一回こやほめ(いいから私に小山慶一郎を語らせてくれ~こやほめ2015~ #にゅすほめ #こやほめ - 来世はペンギンになりたい)を書いているのですが、どうしても加藤さんをほめたくて飛び入り参加させていただきます。

 

・小説家であるということ

 私が加藤さんを知ったのはデビューの頃、気になり始めたのは「Fighting man」あたり、しかしこの人をもっともっと深く知りたいと思ったのは改名と小説の出版を発表した日だ。
 私はもともと読書が好きだった。ずっと気になっていた人が小説を出版すると知り、一体どんな話なのだろうと期待しつつ、もし思っていたほどのものではなかったら彼のことを気になっているこの気持ちのやり場が失われてしまうのではないかという不安もあった。
 発売日、『ピンクとグレー』を買ったが家に帰るまで待ち切れず、その足でコーヒーショップに寄り、そこで読み終えた。
 私の心配は杞憂だった。純粋に小説として面白かったし、彼の過去や現状を考えると更に興味深い内容だったし、何より文章に込められた熱量が凄まじかった。どうしようもないものをどうにかしようという熱意がページ数や文字数以上に込められていた。この人はきっとこんなところで終わる人ではないという確信が持てたし、実際にそうなったから、本当にすごいな、と思う。

 そして、小説家であるということをコンスタントに続けているところもすごい。しかもクオリティも間違いなく上がっている。小説を小説として成り立たせるためのテクニックをどんどん使えるようになっていって、加藤さんの書いた小説はもはやアイドルが書いた小説ではなくなった。小説家が書いた小説だ。
 更に言うと、加藤さんは小説家になりたくて小説家になった人ではない。NEWSに貢献するために何か武器を手に入れようとして、それが小説だった。そして今、加藤さんの小説は映画化・ドラマ化が決定している。映画「ピンクとグレー」では大きく「原作・加藤シゲアキ」の文字がスクリーンに映し出されているし、ドラマ「傘をもたない蟻たちは」では出演もして更に主題歌もNEWSである。加藤さんの書いた小説がNEWSに仕事を持ってきたのだ。すごい、の一言に尽きる。
 主題歌「ヒカリノシズク」は2016年1月20日発売です!

 

・小説

 まだ小説を褒めるぞ!
 加藤さんの小説のいいところは「主人公の感情に誠実で真摯である」というところだと思っている。小説という虚構の世界の中で、主人公たちが胸に抱く感情はどれも真実味がある。きっと、加藤さんが主人公の感情と向き合っているからで、更に言うと、加藤さん自身がいつかどこかで抱いたことのある感情だからなのではないかな、と思う。
主人公の見ている世界は、主人公の心の動きによって見え方が変わる。それを、加藤さんは真摯に書いている。特にデビュー作『ピンクとグレー』、『傘をもたない蟻たちは』収録の「にべもなく、よるべもなく」など、思春期~20代の若者の心を書くのが上手い。世界の中心が自分たちだと思っているような、そんな若者たち。
 加藤さんの描く女性はどこか記号的なところもあるのだが、世界が主人公の視点で回っているのだからそういう描写もアリなのかもしれないと思うこともある。あくまで主人公を中心に世界が展開しているので、主人公が重要視する人物以外は脇役にすぎないのでさほど描写されなくても納得がいく。
 渋谷という街であったり、テーマにしている映画があったり楽曲があったり、とても計算されて書かれているのに、それ以上にエモーショナルに響く部分があって、それはきっと加藤さんが感情に誠実で真摯な人間だからなのだろう。
 また、加藤さんの小説は「嗅覚」の描写が多い。
 『傘をもたない蟻たちは』を読んだときにはあまりいい匂いの印象がなく、ある種の生臭さを感じた。「染色」で何度か強調された川の匂い、「イガヌの雨」に出てきたイガヌの人を惑わすような匂い、「にべもなく、よるべもなく」で繰り返し主人公を悩ませるカビの匂いと捌いたアンコウの内臓の匂い、などなど。あまりいい匂いとはいえない描写が多くあった。おそらくはこれらの匂いの描写がその生臭さという印象に繋がっている。また、「生臭さ」という単語は人間が生きているいうことも中に含んでいるような気がするし(言葉から受ける勝手な印象かもしれない)、「性」にも同じことが言える(たぶん文字の印象も強いと思うけど)。私にとっては「生」と「性」はどちらも生臭さを帯びている。
 『傘をもたない蟻たちは』は、「いまを生きる人々の「生」と「性」を浮き彫りにする6編の物語」ということなので、この一冊がそこまで計算されているのなら加藤シゲアキという小説家は恐ろしいな!と思った。
 それから、「だいじなもの」では反対に、あたたかな未来を予感させる場面の直前に、キッチンから漂う夕食の匂いの描写がある。それもまた、匂いが効果的に使われている場面だと思った。もう一歩踏み込んで読むと、あたたかな未来を予感させながらも、木本が自分の居場所に気付けたことが果たして幸せなのか不幸なのか、という問題もあって若干の不穏さもあり、心の奥がそわそわするような感覚になる。
 加藤さんの小説から次はどんな匂いがするのか楽しみなところだ。

 

・終わらないイノセンス

 加藤さんの歌うパート10選(加藤シゲアキにこの歌詞歌わせた人に何かしらの賞をあげたい10選 - 来世はペンギンになりたい加藤シゲアキにこのフレーズ歌わせた人に何か贈りたい10選(PART2) - 来世はペンギンになりたい)をやるたびに「この歌詞の少年っぽさが…」という話をしている気がする。加藤さんは現在28歳で世間的にはアラサーと呼ばれる年代なのだが、加藤さんはどことなく少年っぽい。永遠の少年。たぶん加藤さんの心の中にはずっと少年が住んでいる。

 加藤さんは非常に少年性を持った人だと思う。多趣味(=興味の幅が広い・好奇心が強い)であったり、趣味について話し出すと早口で止まらなくなるところなど、中学生や高校生の男の子といった雰囲気を感じさせる。話し口調もNEWSのメンバーで最も若者っぽい気がするし(実はNEWSで一番言葉が粗い人じゃないかと思う)、彼は心のうちにいつまでも少年時代の自分を置いているのではないかと思う要素がいくつもある。

 過去の記事*1を見返したらこんなことを書いていた。もう今言おうとしたこと全部書いてあった。

 付け加えると、加藤さんの絵も男の子が教科書の隅に落書きしているような感じの絵柄で、これもまた少年っぽい。
 また、加藤さんはよく映画や漫画に対して「男の子はこういうのが好きかな~」というような発言をしているような印象がある。「マッド・マックス」や「ジョジョの奇妙な冒険」あたりに対して言っていたと思うのだが、おそらく加藤さんの中の「男の子」の部分が「これだ!」と言う作品に対してそういった評価が出てくるのだと思う。やっぱり加藤さんの中には少年時代のままの加藤さんがいる。絶対いる。
 どうか、どんなに大人になっても、そのままずっと少年時代の加藤さんがいてほしい。終わらないイノセンス

 

・多趣味

 先程の項目で多趣味の話を出したので、多趣味の話もしておこう。
 多趣味であることもそうだが、興味を持ったらそのことに対してよく調べたり自分で実践してみたりというところもある。興味の対象が多いのに、掘り下げる度合いも深い。
 私は写真のことはよくわからないけれど自分が撮る下手くそな写真と加藤さんの撮る写真は全然違って見えるということはわかる。加藤さんの写真には物語性があるなぁ、と『閃光スクランブル』の写真展を見たときに思った。その写真を題材にして物語が書けそうな感じがした。
 映画に関して言うと、映画好きであることが小説を書くことにも活きている。でも加藤さんの映画好きはもっともっと仕事に活かさないと勿体ないので、加藤さんの映画の話聞きたいからどこかの雑誌で加藤さんが好きな映画をレビューする連載をください。
 それから釣り。これも私にはよくわからないけれど、マグロが釣れることを心から祈っております。
 それでいておそらくまだファンには知らされていない趣味もあるんだろうし、本当に底知れない。これからもファンに面白いものの情報を届けてほしい。

 

・頬に残る少年の面影

 私が加藤さんの体で一番好きなのは頬だ。加藤さんの頬のまるみはどことなく少年を思わせる。まだ少年少年言うのかよって感じだが別にショタコンではない。少年の面影を残した成人男性が好きなだけです。
 なんかもうこれは好きですとしか言えないのであまり語ることはなかった。でも主張したかった。だってあのまるみのある、少年ぽさの残るほっぺたが本当に素敵だから!多分しょっちゅう「加藤さんの頬に残る少年の面影が!」と騒いでいるので、まぁ、ゆるっと流してください。

 
・字

 加藤さんの字がものすごく好きだ。
 字がきれいな人が好きだから自分もちゃんとしようかなと何かで言っていたが、もう全然いいから。あの筆跡のままでいてほしい。
 線が強くて、意思が強そうな字。あの加藤さんの左手からこの字が紡がれているかと思うとわくわくする。別に左利き萌えではないけれど。
 まるみを帯びた字よりも線の強い字が好きというだけなのだが、加藤さんの字で書かれる加藤さんの名前はとてもきれいだ。小山さんの言う「左手で自分の名前を書いているところ」はなかなかお目にかかれないけれど。本家「しげほめ」はいつもファンが見ることのできない加藤さんばかり出てくる……。

 

・演技

 私が加藤さんの演技で一番好きなのはトラブルマンだ。徳田という心優しい青年(しかし周囲を軒並み巻き込むド不幸体質)の役がものすごく似合っていた。周りの人が不幸な目に遭うのは自分のせいだと引きずる徳田を見ていると、2015年7月号のMyojoのインタビューで2人が抜けたことを自分がもっとしっかりしていたらと引きずっている加藤さんを思い出す。
 加藤さんとシンクロするところもあって、とてもいい役だった。生身の演技という感じがして、それが更に良かった。
 殴られて口の中が血まみれになるところが特に良い。加藤さんのきれいな顔は血と相性がいいので是非ともまた血まみれになる役をやって欲しい。でも殺人鬼役ではないな……(「グラスホッパー」の蝉を思い出しながら)
 一方、失恋ショコラティエの関谷のようなイケメンの役もいい。だって関谷なんて顔がよくなかったら結構アレだぞ……?でも顔がいいからだいたいOKだ……。いちいちかっこいい……。クールな声で静かに喋るのも、普段のラジオでよく聞かれるようなテンションの高い声とはまた違ってとても良かった。でも薫子さんそんな男にだまされちゃだめだ、でも爽太もだめだ、と毎週やきもきしながら見ていた。
 ドラマ「傘をもたない蟻たちは」の演技も楽しみなところ。

 

・歌声

 正直、10選とかで結構褒めているんだけれども。
 加藤さんの歌声は加工と相性がいい。デジデジした曲ももっと歌えると思うし聴きたい。いっそめちゃくちゃテクノ感ある曲とか歌ってほしい。Perfumeポリリズム的な。
 「しゃがれ声」と言われているけれど、最近ではバラードなどでは優しく抑えた歌い方のことも多く、加藤さんの歌の幅が広がったことによってNEWSで歌える曲の幅も増えたように思う。セクシーな歌い方というか、がむしゃらな歌い方だけではないというか。
 歌声というかもはや歌い方というか、加藤さんの歌はとてもエモーショナルだ。「このパートを加藤さんが歌うことによって物語が生まれる」ということが多い。物語厨なのでそういうのが大好きで、だから10選とかしょっちゅうやってしまうんだけれども。
 以前、増田さんの声は感情豊かで加藤さんの声はエモーショナルだと表現したのだけれど*2、増田さんは歌の世界に自分を溶け込ませることができる人で、加藤さんはむしろ加藤さんを前に押し出して歌うことで物語を展開する人だ。この二人が同じグループで歌っているの本当にすごいことだと思う。曲の聴き方がいくらでも広がる。

 先日テレビで披露した「ヒカリノシズク」も、加藤さんの歌い出しがとても柔らかくて素敵だった。あの柔らかな声の歌い出しから曲の世界が広がっていく感じがとても良かった。早くCDが手元に欲しい。2016年1月20日発売です!

 

・物語

 加藤さんの武器は「物語」だ。

 フィクションという意味の「物語」と、その人が今ここに立っているまでに紡いできたものという意味での「物語」。後者は「背景」と言ってもいいかもしれませんが、なんかかっこいいのでここは「物語」と呼びたい。

 「物語」とはその人が今ここに立っているまでに紡いできたものという意味、その人のもつ「背景」だと冒頭に書いた。つまり「物語」は未来にはない。過去にしかない。「物語」を武器にするということは、過去を曝け出して生きていくということだ。

 前にそんな記事*3を書いていた。物語厨としての言いたいことはだいたいこの記事に詰まっているので改めて書くことはあまりないのだけれど。
 人は何かを理解するときに物語を必要とするもので、だとすると加藤さんが今NEWSの広告塔のようにあちこちで名前を見かけるのもなんだか頷ける。
 『ピンクとグレー』がフィクションの物語以上の物語、つまりNEWSが4人になりますという時期に発表・発売されたということもあって、きっと内容からしていろんな読み方がされるのだろうと予想される。しかし加藤さんはそれすら武器にしようとしたのだと思う。話題性という意味では、その時期にそういった内容の小説を出版するということは大きな衝撃となるだろう。
 私は武器にできるものはしたらいいんじゃないかなと思っている人間なので、NEWSはなぜカップリング曲にばかり今までの物語を思わせるような曲を入れるのだろうと不思議に思っていた。もう物語を知っているファンが聴くであろうカップリングでファンに向けてアピールするのではなく、知らない人も耳にすることもあるシングル表題曲に入れてはどうか、と。
 「チャンカパーナ」で掴みはOKだったと思うし、「WORLD QUEST」は割と「フルスイング」系の歌詞ではあったものの、それ以来シングル表題曲にNEWSの過去を重ねてしまうような曲はなかった。
 で、満を持して、「ヒカリノシズク」。
 NEWSで最も物語を武器にする人が書いた物語を原作とするドラマで本人も出演して、という、主題歌。こんなに物語重ねるか!と思うくらいに重ねられている。さすがは加藤さん、と思わざるを得ない。このためにきっと今まで物語を強調する曲がシングル表題曲にならなかったのだ、と勝手に納得した。そんな「ヒカリノシズク」は2016年1月20日発売です。
 加藤さんが物語を語る人だからこそ、こんなに気になってしまうのだと思う。加藤さんが語る物語をもっと聞いてみたい。加藤さんの目を通した世界をもっと見てみたい。ときには涙したいし、一緒に笑いたい。
 加藤さんが物語を武器にする「語る人」だから、加藤さんのファンも語りたがりなのだと思う。はてなブログに生息しているNEWS担のシゲ担率を考えてもそうなのではないかなと。

 

・優しさ

 加藤さんは優しい。メンバーにもファンにも優しい。
 きっと、「人の気持ちを考えることができる人」なんだと思う。人の気持ちがわかる、とはいわない。人の気持ちがわかる人なんていないと思うから。誰かと対峙するときにできるのは、相手のことを思いやって考えることだ。
 ファンに対して優しいのは、加藤さんのもつファン目線(ex:俺たちのサカナクション!等)から来ているのかなとも思う。自分が常に何かのファンだから、自分のファンについても優しくできるのだろう。
 まだ言えない情報もできるだけ出してくれたり、何か作品を出したら必ずと言っていいほど裏話を聞かせてくれる。それらはきっと、加藤さんがファンだったら知りたい情報なんだろうな、と勝手に思っている。
 メンバーへの優しさでいうと、今は特にいじられ役の小山さんに対して発揮される場面が多いように見える(コヤシゲ推しの贔屓目は否めない)。かつてのNEWSでは加藤さんがいじられ役だったが、加藤さんがいじられて何かやっても誰も見ていなくてスルーという流れになることがよくあった。それに対して「やるのはいいんだけど見ててくれない…」と悲しそうな顔をしている様子がDVDのメイキング*4にも収められている。その経験があってか、小山さんがいじられたら加藤さんはちゃんと見ているし、最終的には回収もしてMCを元の話に戻したりもする。めちゃくちゃ優しいな!

 

・コヤシゲ

 こやほめのときにも書いたけれど、多分加藤さんの何割かは小山さんでできてるし、小山さんの何割かも加藤さんでできている。
 加藤さんのロングインタビューを読んでいると、ほぼ100%の確率で小山さんの話が出てくる。何せ、出会ったのが中一のときだからもう人生の半分以上加藤さんは小山さんと一緒にいることになる。それだけ昔から知っていたら、加藤さんが人生を振り返ったときに小山さんの姿があるのは当然だし必然だろう。
 親友という、文字通り一番親しい友達であり、それでいて互いにライバルに思うところもあったのだろうと思う。だから、小山さんがnews every.の仕事を始めて「俺たちには何もないな」って言っていた「俺たち」が「俺」になってしまって、加藤さんはきっとすごく焦ったんだろうと思う。そこからの行動の結果が小説に結びついていると思うと感慨深い。

 「同世代で仲がいい人は、小山しかいなかったんですよね。でも小山は3才年上なんで、大学に入ったり、ハタチになったり、僕より3年早くいろんなことを経験して、ドンドン変わっていく。社交的になっていって世界を広げ、めきめき仕事も決まって。さみしさと、すごいなって憧れと、少しの劣等感があったかな」(Myojo 2015年7月号) 

 と、かつての小山さんについて語っている。なんかもうこの引用部分だけでものすごく物語性があって、これがコヤシゲのシンメたる所以で、シンメというものにハマる人はこういうところが好きなのかもしれない…と思った。
 先程の引用もだが、2015年7月号のMyojoがとにかくすごい。コヤシゲ担は入手すべき。

 ――じゃあ、小山くんに言われて覚えてることってある?
 「……意外とない(笑)。ウソ、あるけど言わない。でも小山が、じつはネガティブで、ちょっと臆病で弱気なことを俺は知ってるし、反対に小山だけが知ってる俺もいると思う。そういうのがうれしいかな。(…)」

 きっと「あるけど言わない」に込められていることは二人の秘密なんだろうなと思うのでそのまま墓まで持っていってくれたら私はそれで十分だ。教えてくれなんて贅沢は言わない。
 あの明るくて社交的な小山さんの違った一面を知っているし、逆もまた然りという関係性。この二人のあいだに割って入ることはできないなと思う。そもそもしようと思ったこと一度もないけど。
 コヤシゲ語録はいくらでも拾ってこれてしまうな……
 個人的なコヤシゲの関係性のイメージは、お互いを見つめている感じ(対照的に、テゴマスは背中を預け合っている感じ)。視線の先にお互いがいるから少し危なっかしい部分もあるけれど、でも確実に自分を見てくれている人がいるという安心感もある。
 更に個人的なイメージで言うと、小山さんは加藤さんに承認を与えて加藤さんは小山さんに定義を与えているように見える。更に更に言うと小山さんは定義されたい人で加藤さんは承認されたい人だと思っている。相手によって臨機応変に自分を変えられる小山さんに、加藤さんは「小山はこういう人」という定義を与える。加藤さんがよく自分のことを喋るのは認められたい部分があるのではないかなと思うし、インタビューの端々から「この人は多分認められたいんだ」というのが滲み出ている。そんな加藤さんのことを小山さんは真っ先に頼るし真っ先に褒める。お互いの求めるものと与えられるものが一致していた二人なんだろう、と思う。もうこれ完全なイメージだしただの私の妄想なんですけど!でもそういうところがあるように見えちゃうんですよ!
 あと小山さんといると加藤さんが全然かっこいい顔をしてくれないのもいい。素の部分が見えているのかな、と勝手に思ってときめいている。小山さんが撮影する加藤さんはきらきらしているしすごく笑顔だし、早く「コヤシゲのあい」ってアルバムを出したらいいのに(多分100万回くらい言われているんだろうな)。

 

・自責の念

 そんなに責めなくていいよ、と何度でも言いたい。
 6人が4人になったのは加藤さんのせいではないし、誰のせいでもない。でも、加藤さんが引きずってくれているおかげで、未だに引きずっている私はなんだか許されたような気分になる。中にいる人がまだこんなふうに思っているのだから、私もいいよね、と。
 きっとそれは正解とか不正解という話ではない。
 負の感情がパワーになることもある。『ピンクとグレー』は、そういった力によって生み出された部分もあるだろう。もっと上に、前に、と思う気持ちがより強くなるのは、負の感情があるからだ。加藤さんがこんなに強くなったのも、その自責の念や引きずっている思いがあるからというところもあるように思える。
 私の好きなグループから誰かが抜けていくたびに思い出す曲がある。ポルノグラフィティの「Search the best way」(ポルノグラフィティ/歌詞:Search the best way/うたまっぷ歌詞無料検索)という曲だ。ポルノグラフィティが3人だった時代に作られた曲で、脱退したベースのTamaさんが唯一作詞に参加している曲でもある。おそらくは、友との別れを前向きに歌った曲だ。

運命が僕を追いかけるくらいに
清潔な衝動に正直でいたいんだ
その途中もしも君とすれ違っても
決して目をそらさずにいれると思うよ

 「忘れようと思ったら忘れられる」と加藤さんは言う。でもあえて引きずっているんだ、と。いつか、引きずる以外のかたちであのときの気持ちを忘れずにいることができたらいいなと思う。あんまりにも重い荷物を背負いすぎないでほしい。世界はあなたに優しいし、その優しい世界は何よりあなたが切り開いて掴んだものだから。

 

・笑顔

 引きずっているという話は2015年7月号のMyojoのインタビューに書かれていた。このインタビューを読んで、このあとに私は2年ぶりにコンサートで加藤さんの姿を見ることになっていて、果たして加藤さんはどんな顔をしているのだろう、と不安になった。
 コンサートに行ったら、加藤さんは心底楽しそうに笑っていた。
 あんなに重たいインタビューを読んでしまったから、加藤さんがもし楽しそうじゃなかったらどうしようと思って怖かった。
 でもそんなの全然いらない心配だった。
 本編ラストの曲が終わろうとする中で、コンサートが始まってからそれまで加藤さんを思い出して、その記憶にあまりに笑顔の加藤さんが多いものだから、私は思わず号泣していた。隣にいた友人が、おそらく私がいきなり泣くから何に泣いているのかわからなかったのだろう、「まだアンコールあるよ!?」と言うので、「しげが楽しそうで嬉しい」とべしょべしょに泣きながら伝えた。
 加藤さんが楽しそうだと、なんかもう泣くほど嬉しい。くしゃっとした笑顔を見るたびに、あぁ私この人を応援していてよかったと実感する。
 小説の項で加藤さんは主人公の感情に対して真摯だという話をしたけれど、加藤さんは自分の感情にも素直だし正直だ。ライブの時に見せる加藤さんの笑顔は心から楽しそうで、この人がこんなふうに笑える世界に生きていてよかったなと心底思う。

 加藤さんに優しいこの世界は、加藤さん自身が切り開いたものだ。それが、本当に誇らしい。

 多分だけど、私だけじゃなくて、加藤さんのファンは加藤さんが笑うと嬉しいんだと思う。加藤さんが楽しそうだと嬉しいんだと思う。加藤さんのファンの幸せは加藤さんの笑顔なんだと思う。
 だから、これからもたくさん笑っていてください。

 

 あなたのことが大好きです。