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来世はペンギンになりたい

好きなものを好きと言うために生きてる

「White Love Story」の歌詞を考察してみる

 前回の人生こじらせ女の記事にたくさんのお星様ありがとうございます(いまだにはてなの仕組みよくわかってないのでお星様の意味もあんまり理解してませんがイイネみたいなものだと思ってます)。こじらせてしまった人生にもいいことはあるんだなと思いました。ありがとうございます。

 どのへんを読んでお星様くれたのか気になるところですが、前半のこじらせ女に共感してくださった方も後半のNEWSコンの愛感じるポイントに共感してくださった方も特に共感してない方もそれ以外の方もみんなでNEWSのコンサートに愛し愛されに行きましょう!

 

 では、今回の記事です。
 考察といいつつ、加藤さんのパートがめちゃくちゃいいんだよ!という話をするために考察してみる、という話です。なので正確には「White Love Story」の歌詞を加藤さんのパートに焦点を当てつつ考察してみる、です。
 当初は「加藤シゲアキをこのパートにした人になんらかの賞を贈りたい10選」を書こうとしたのですが、「White Love Story」だけ分量が長くなってしまったのでこれだけとりあえず独立した記事にしておこうということで書いたものです。
 なんとなく「いいな」と思ったものには、できれば理由があってほしい。「いいな」と思った理由がわかればそのときの自分の心の動きもわかって、また同じような「いいな」に出会いやすくなる。もしかしたら「いいな」に理由なんてないのかもしれないけれど、己の頭で理解できるのであれば理解したい。ので、あれこれと考えてみています。
 いつもの通り、言語学や日本語について専門的に学んだわけではないので、調べたことと思ったことをまとめただけです。
 
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  セリフはもう決まってたんだ受け取ってくれるかな?
  
 この歌詞を加藤さんが歌うのがどれだけ素晴らしいかを語るにはまずこの曲の構成から語らねばならない。文法的な話もしたいのだが、あまり詳しくはないので、必死に調べた結果いきついたのがここだということだけ汲んでください。

 とりあえず歌詞はこちら White Love Story - NEWS - 歌詞 : 歌ネット

 
①曲の解釈の幅を広げるパート
 タイトルにLove Storyと入っているだけあって「物語」という単語が2度ほど出てくるし「昔話」「おとぎ話」「ストーリー」という単語も出てくる。
 しかし「物語」や「話」は直接的にStoryを言い換えているだけなので、何度も繰り返されると同じ事ばかり言っているように見えてしまう(「おとぎ話」「昔話」とすることで違う意味合いを付加したり、「ストーリー」と英語にして繰り返し感を和らげている)。そこで、この「セリフ」という単語が重要になってくる。「物語」を直接示す単語ではないが「物語」を連想させる「セリフ」という表現があることで、同じ言葉を繰り返さずに「物語」を表現することができ、歌詞に厚みが増す。
 また、ウェディングソングということもあり文脈からどう見ても「セリフ」=プロポーズの言葉とわかるのだが、この曲の中では明確にプロポーズの言葉が書かれているわけでも「君」からの返事や反応が書かれているわけでもない。それらはすべて聴き手の想像にゆだねられる。好きなように解釈すればいいのだ。「はじまりの鐘 2人で鳴らそう」の時点で結婚式挙げていることは明白なので最終的には良い返事がもらえたことは確実だけれど、そこまでに紆余曲折があって~なんていう物語を展開するのも自由だろう。
 つまりこのパートは、この曲の解釈の幅を広げ、聴き手の想像に訴えかける上で重要な要素なのである。
 それを、作家=物語を紡ぐ人である加藤シゲアキが歌うこの素晴らしさ。物語を紡ぐ人が、聴き手の想像力を働かせるための歌詞を歌う。このパートは加藤さんが歌うからこそ輝くのだ。
  
②「White Love Story」における唯一の過去
 「White Love Story」には時を表す表現が多く出てくる。
 
 話を少ししてみよう
 時計の針を戻してみよう
  君を幸せにするよ(3回)
 未来へ響き渡れ(2回)
 明日へ導いてあげるから
 時代を越えても変わらず
 何十年後も色褪せない真実のストーリー
 永遠に続くように
 
 これらの表現を手掛かりに、曲の時間軸の変化を見ていく。歌詞カードに記載されているブロック(空行で区切られているひとかたまり)ごとに時間軸が変化していると考え、ブロックごとの時間軸を示す。
 
 Aメロ「昔話を~」:現在
 「時計の針を戻してみよう」とあるので、過去に遡る起点が冒頭の歌詞の時間軸であると考えられるので、現在とする。 
 Bメロ「セリフはもう~」:過去
 上のブロックで時間を遡っているので、この部分はまるごと過去の出来事と捉えられる。
 遡った先が「セリフはもう決まってたんだ」なので、プロポーズにまで遡っていることになる。
 サビ「一度きり~」:現在
 「今 君を幸せにするよ」とあるのでこのブロックは現在の出来事とわかる。現在に何が起こっているかというと、「君」と「僕」は結婚式を挙げている(「はじまりの鐘 2人鳴らそう」とあるのでWedding bellを鳴らす=結婚式を挙げる、と推測)
 サビの終わりには「未来へと響き渡れ」で未来のことについて歌っている。
 Aメロ「おとぎ話の~」:仮定(未来)
 「君が物語に迷ったら」は仮定の話だ。起こりうるかもしれないことの話をしているブロックである。また、「明日へ導いてあげるから」という歌詞から、未来のことについて歌っているともいえる。
 Bメロ「時代を越えて~」:現在
 「今も変わらず」とあるので現在。
 サビ「一度きり~」:現在
 前述のサビと歌詞が同一なので省略。
 Cメロ「何十年後も~」:現在
 「何十年後」という、ここでも未来に向けた話をしている。現在を起点としてそこから未来の話をしていると考えるのが妥当であろうということ、サビ部分(=現在)で未来に向けた歌詞を歌っていることから、このブロックも現在と推測。
 サビ「一度きり~」:現在
 サビはほとんど前述のものと同じだが、最後だけ歌詞が違う。ここでも「永遠に続くように」と未来に向けた言葉を歌っている。
 
 という構成になっている。
 加藤さんのパートだけ、過去の話なのだ。
 このブロックの歌詞が過去であることを示すため、「決まってた」という過去形が使われている。過去形で表現されている動詞は、この曲の歌詞の中には「決まってた」しかない。この部分が「決まってるんだ」だったとしたら、過去であることを導く表現が前のブロック(Aメロ)の「昔話」「時計の針を少し戻してみよう」のみとなり、わかりにくくなる。
 また、「決まってた」は「過去のある時点で既に」というニュアンスを含む(詳しく勉強したことがあるわけではないのでニュアンス、という曖昧な言い方しかできないが)。「(過去のある時点で既に)セリフはもう決まってたんだ」と考えると、この部分は現在の「僕」がポロポーズをしたときのことを回想している場面と捉えることができる。「時計の針を戻し」た「僕」が、過去に思いを馳せているところだ。
 これがもし「決まってるんだ」だったとしたら、この部分は過去の「僕」が現在進行形で語っていることになる。この場面は回想であるということを強調するために過去形にしてあるのだろう。
 明白に過去の「僕」目線で語られているとわかるのは「受け取ってくれるかな?」の部分だ。
 サビで結婚式を挙げているのだから、プロポーズは成功したことになる。「受け取ってくれるかな?」と不確定な疑問形になるということは、プロポーズをする前の話だ。つまりここだけは明白に過去の「僕」目線で歌われている。
 
 脱線しつつあれこれ述べたが、「セリフはもう決まってたんだ受け取ってくれるかな?」は「White Love Story」で唯一、過去という「物語」が登場しているフレーズである。
 私は加藤さんの武器は「物語」であるという記事を以前書いたが、(加藤シゲアキの武器は - 来世はペンギンになりたい) フィクションとしての「物語」、そしてその人(この歌詞でいう「僕」)の持つ過去としての「物語」がこの短いフレーズには詰まっている。そしてそれを物語を武器とした加藤さんが歌う。だからこそこんなにも心が高ぶるのだ。

 
 
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 思ったことをぶわーっと書いただけなので、どこまで正しいかはわからないです。こうも読めるね~くらいの感じで。
 こんなにもこのパートに執着しているのは私だけかもしれないけれど、この素晴らしさをどうにかして伝えたかったんです。少しでも伝わっていたら嬉しいです。