加藤シゲアキに歌って欲しい新藤晴一作詞曲 10選

 ずっと思ってるんです。

 NEWS・加藤シゲアキポルノグラフィティ新藤晴一は近いものがあると。
 お二人とも、①カメラが趣味で雑誌に写真中心の連載経験あり、②小説を出版、という大きな共通点があるので、会話も弾むのではと思っています。特に、言葉を大事にするお二人だからこそ聞ける話があるはずなのでとにかく対談をしてほしい二人でもあります。お二人とも好きな私が楽しいだけの対談ということもありますが、この二人がどんな話を繰り広げるのかとても興味があります。
 そして何より、加藤さんには新藤さんの作詞した歌詞(特に初期。新藤さんが24~29歳辺りの時期にリリースされたもの)が似合う。とても似合う。なんとなく、新藤さんの書く歌詞の「僕」と加藤さんの小説に出てくる「僕」とは、似ているような気がするのです。というわけで、妄想と独断と偏見による「加藤シゲアキに歌って欲しい新藤晴一作詞曲 10選」をお送りします。
 できるならこの曲たちを加藤シゲアキソロ曲として歌って欲しいぞ、という10選です。

 新藤さんが現在の加藤さんと同年代だった頃(24~29歳)が特に似合うので、その辺りから選びました。(選んだら結果的に25~27歳になった)

1.ライオン

(アルバム『ロマンチスト・エゴイスト』収録/2000年)

見下している傍観者たちが ずっと愛を搾取してるから
真顔で明日を語るなんて どうやらね違うんでしょ

 

 厭世的な雰囲気のある歌詞で、加藤さんが歌うのにぴったりだと思います。「ヴァンパイアはかく語りき」のように、ちょっと他人事のような雰囲気。全然当事者なのに。

 「見下している傍観者たち」というフレーズの、世の中を憂えている感・斜に構えている感が半端じゃないなと思います。傍観しているどころか「見下している」だから、相当ですよね。しかしこの歌の「僕」は見下されていることを知っている立場にいるっていう。そういう、入り組んだ構図で出来た歌詞は、頭のいい加藤さんに似合うはず。
 なお、「ライオン」はインディーズ時代からある曲なので歌詞を書いた時期はもっと昔かもしれません。

 

2.グァバジュース

(アルバム『foo?』収録/2001年)

きっと君って純情を右手に
そして笑顔浮かべて引き金をひくんだね

グァバジュース - ポルノグラフィティ - 歌詞 : 歌ネット

 最高に似合う。これを歌って欲しいなぁと思ったのが今回の記事を書くきっかけでした。
 新藤さんの歌詞には時々、どうしようもなく「ぜったいダメ男だ……!」と思うような「僕」が登場します。個人的には、その代表格が「グァバジュース」だと思っています。どこがどうダメか語るより、歌詞を見ていただければわかるかと思います。(でも私この曲大好きです)
 どうしても、加藤さんにダメ男の役をやってほしい。一見するとまともに見えるけど、よくよく考えたらこいつダメだな?みたいな役をやってほしい。それが叶わないならダメ男の歌を歌って欲しい。「プライドはおきざりで キミにすがるのもいいねぇ」なんて歌って欲しい。むかつくのに、でも好き……!と悔しく思うファンが量産されることでしょう。私もその一人になりたい。
 というか、この歌の「ボク」は加藤さんの小説にも出てきそうな感じがあるなぁと思います。「インターセプト」の男性の若い頃とかこんな感じだったんじゃないだろうか。
 
3.Name is man~君の味方~

(アルバム『foo?』収録/2001年)

俺は男だから不器用なとこもあるのさ
俺は男だから照れくさいのは嫌なんだよ 

Name is man〜君の味方 - ポルノグラフィティ - 歌詞 : 歌ネット

 これ、加藤さんも当てはまりますよね?そういうところありますよね?
 「俺は男だから」というフレーズがとても似合うなぁと思います。加藤さん、思考回路がとても男性的というか。尻に敷かれたい願望とか全くなさそうですよね。三歩下がってついてくる奥さんがいい、みたいなことを何回か雑誌で言っていますし。彼の言う「女の子」は、ひとり牛丼もひとりラーメンもしないんじゃないかなぁ。もっと女の子女の子した女の子なのだろう……なんというか、THE女の子みたいな……
 「女の子=守るべき対象」と思っている節があるなぁと感じます。そうなるともうこの歌を歌ってもらうしかない、という気分です。歌詞にも「俺は男だからいつまでも君を守るよ」とあるし、ぴったりですね!甘い雰囲気の曲なので、ステージ上で歌われたらきっと会場がメロメロになります。

 
4.別れ話をしよう

(シングル「アゲハ蝶」収録/2001年)

その唇を その髪を その乳房を
奪う誰かに嫉妬する勝手な僕

別れ話をしよう - ポルノグラフィティ - 歌詞 : 歌ネット

 別れを告げるくせに、いつか彼女が付き合うであろう男に嫉妬するとかいう、自分勝手にもほどがある男の歌。加藤さんの小説って、そういう相反する感情を抱く人が出てくるような印象があります。それにしたって自分勝手すぎるけど。(でも私この曲大好きです)
 「勝手な僕」って歌っていますが、本当に勝手なんです。だったら別れ話しなきゃいいじゃん!と全力で思います。でも、この歌詞の「僕」は「君」に別れ話をする。別れ話を切り出したのは自分のくせに、失恋したような雰囲気が漂っている。この身勝手さを是非とも加藤さんに歌って欲しい。
 自分が手放そうとしているものに対して「奪う」って言葉を使うセンス、すごくいいですよね。NEWSに歌ってもらうとなると、こういうずるい男の歌はあまり似合わないかなと思うんですが、加藤さんが一人で歌ってくれるのならとても合う気がします。できるなら、PVも撮りましょう。この曲の舞台となっているのは東京のバーなので、バーカウンターでグラスの氷をカランと鳴らしながら憂いを帯びた目で歌っている映像がすごく見たい。
 静かな雰囲気の曲調も、加藤さんの抑え目の歌い方に合うと思うし、是非とも歌っていただけたらなぁと思います。
  
5.TVスター

(シングル「幸せについて本気出して考えてみた」収録/2002年)

満たされてはいけない
満たされるために僕は歌うのに

TVスター - ポルノグラフィティ - 歌詞 : 歌ネット

 TVに映る「アーティスト」を「アーティスト」の視点から皮肉った歌。新藤さんは他にも「ダイアリー 00/08/26」という曲でも「TVの中のミュージシャンである僕」を書いているのですが、こちらのほうがより皮肉度が高いのでこちらを選びました。このくらい自分の立場を皮肉った歌もひとつくらい歌って欲しい。ただ、NEWS全員で歌うのは違うと思うので、是非とも加藤さんおひとりで。

 情感たっぷりというのではなく、むしろ淡泊に歌って欲しいです。さっぱりとあっさりと、あまり感情をこめない声で。何の解説もなくただ歌いはじめ、ただ歌い終わりステージを去る。拍手を送りながらも不安な気持ちになりたいです。後日曲について解説している記事を見て、なるほどね~と安心したい。否、安心できなくてもいい。なんとなく、こういった歌を歌う加藤さんを見て不安な気持ちになりたい願望があります。我ながらよくわからん。
 
 
6.ラスト オブ ヒーロー

(アルバム『雲をも掴む民』収録/2002年)

ただ諦め その向こうで指をくわえている奴を
身を呈して 守ってやったりしない お話にもならない

ラスト オブ ヒーロー - ポルノグラフィティ - 歌詞 : 歌ネット

 主人公は現代社会に紛れて生きる、すれた感じのする「ヒーロー」。なにかを演じる系のソロ曲が多い加藤さんに是非歌っていただきたい一曲です。
 ダークな終わり方も、ギターがぐいぐい響くロックな曲調も、加藤さん演じるヒーローにぴったり合うはずなので、是非ともコンサートで見てみたいです。まずはソロ曲前の映像として、昔のヒーロー番組(あるいはそれに似たものを作って)の映像を少し流す。イントロが流れる中、普通のTシャツとジーンズという出で立ちで加藤さん登場。スタンドマイクの前で歌う。歌い終わって冷たい目をしてみせて、暗転。この流れでお願いします。
 何を真面目に演出まで考えているんだろう……と思いますが我に返ったら負けです。
 
7.ハート

(アルバム『雲をも掴む民』収録/2002年) ※「PORNO GRAFFITTI BEST BLUE'S」にも収録

手を広げて十字架を真似た 

愛していたのは本当だから

その記憶に負けないように 

頑張って 頑張って 弱いこの僕

ハート - ポルノグラフィティ - 歌詞 : 歌ネット

 ゆったりとしたバラード。サビにかけての盛り上がりが、切なくも心地よい一曲です。
 壮大な雰囲気で歌われる別れの曲といった感じで、歌詞に「十字架」とあることからなんとなくこの歌詞の「君」は亡くなってしまったとかそういう話なのかな、と思わせます。実際のところは明言されていません。抽象的な別れの歌詞です。
 加藤さんにバラードを歌ってもらうなら、このくらい抽象的で壮大な歌詞がいいなと思っています。なんとなくですが、具体性のある恋愛の歌はあんまりしっくりこない気がしています。もっとたくさんの解釈ができるようなふわっとした歌詞で、でも言葉は印象的でエッジが効いているというような感じが希望です。つまり、この曲。
 何より、加藤さんに「弱いこの僕」って歌って欲しいです。きっと、その言葉にいろんな思いを乗せて、とても響く言葉になるだろうなという予感がしています。
 
8.ニセ彼女

(アルバム『雲をも掴む民』収録/2002年)

彼女についてのことなら 僕はスペシャリストだ
ママにだって見せないところ くまなく知っているし

ニセ彼女 - ポルノグラフィティ - 歌詞 : 歌ネット

 このアルバムから選曲しすぎだろと思いましたが、似合うんです。そもそもこのアルバムが似合うのかもしれない。
 物語調というのかわかりませんが、まるで小説のように、最後にネタばらしがくる感じの歌詞。最後の最後で「君」がヴァンヘルシングであると発覚する「ヴァンパイアはかく語りき」と似た形式といえるかもしれません。こういった物語調の歌詞、是非とも歌っていただきたいです。
 どこかファンタジーの世界というか、この「彼女」は女の子の女の子らしい部分みたいなものが誇張されていて、私は今までこんな女の子には出会ったことがないのですが、そういう少しファンタジックな女の子についての歌ってなんとなく加藤さんに似合う気がします。

 

9.ビタースイート

(アルバム『雲をも掴む民』収録/2002年)

苦くて苦いだけのチョコレートは溶けて

ビタースイート - ポルノグラフィティ - 歌詞 : 歌ネット

 またこのアルバムからです。タイトルを見てお気づきかと思いますが、というか引用部分にありますが、「チョコレート」と歌詞に出てくる歌です。加藤さんが「カカオ」を歌うなら是非これも合わせて歌っていただきたい。
 この頃の歌詞が最も厨二感があるといいますか、少しダークな世界観の曲が多くて、この「ビタースイート」もそうですが、そういった曲を加藤さんに歌って欲しいです。似合う。
 2曲のあいだには共通点といえるほどの共通点はないのですが、歌詞に描かれた物語の雰囲気にはどこか近い部分があるように感じます。

 

10.Go Steady Go!

(シングル「Mugen」収録/2002年) ※「PORNO GRAFFITTI BEST RED'S」にも収録

Go Steady Go! 彼方ばかり見てるから
Go Steady Go! 膝を擦りむいたりして
Go Baby Go! 気にもならないのは
Go Steady Go! 君と走るからかなぁ

Go Steady Go! - ポルノグラフィティ - 歌詞 : 歌ネット

 明るくて元気な曲もひとつくらいは選んでおかないと、と思ったところにこの曲がありました。こちらも「Mugen」同様、2002年W杯に際して作られた歌だったと記憶しています。
 どこかロマンチストな「君」と、現実主義に見えて「君」よりロマンチストな「僕」といった雰囲気の歌詞です。引用した歌詞のように、熱いながらも爽やかなイメージをまとった歌です。
 この歌詞の、少し理屈っぽい「僕」もまた加藤さんに近いのではないかなと思って選びました。理屈っぽいところがありながらも、本当は情熱に動かされたいし動かされている。そういった相反する部分を内包した「僕」は、加藤さんとリンクする部分があるのではないでしょうか。
 コンサートでのパフォーマンスも考えるなら、ギター弾きながらスタンドマイクに向かって歌って欲しいです。客席はペンライトではなく手拍子で。最後の部分では客席とのかけあいになる部分もあるので、きっと楽しいパフォーマンスになると思います。加藤さんのソロ曲は「見せる」演出が多いですが、難しいことを考えずにただこの時間を楽しむための曲もあってもいいんじゃないかなと。


 10選には新藤さんが24~29歳の時期にリリースされたものから選びましたが、新藤さんが30歳を過ぎてからの歌詞から選ぶとしたら、下の一曲は外せません。
 
Ex.横浜リリー

(アルバム『m-Cabi』収録/2006年)

  どんな嘘だって知らないふりをしてきてあげたけれど
  部屋のドアを出る時の「じゃあ、また。」は嘘じゃ許さないから

横浜リリー - ポルノグラフィティ - 歌詞 : 歌ネット

 ノスタルジックな香り漂う街・横浜を舞台にした、ノスタルジックな香り漂う歌。横浜に暮らす、リリーと呼ばれる女性が主人公です。まるで小説を読んでいるか映画を見ているかするような、物語がじんわりと心にしみてくる歌。
 女性視点で綴られる物語を歌う加藤さんが是非見てみたいです。「カカオ」で一度やっていますが、もっと物語っぽい歌詞でお願いしたい。「Dreamcatcher」「ESCORT」と女性を守る男性の歌詞が続いたので、たまには女性目線もいかがでしょうか。きっと観客席から悲鳴が上がることでしょう。
 
 長々と10曲+α語ってしまいました。
 興味を持ってポルノグラフィティの楽曲も聞いてもらえたら幸いです。他のアーティストで「この曲、加藤さんに歌って欲しい!」というものもありましたら是非教えていただけたらと思います。そうやって音楽のレパートリーを増やしていくのも、とても楽しいと思うので。