来世はペンギンになりたい

好きなものを好きと言うために生きてる

第一回 独断と偏見と妄想で決める「この人が歌うこのパートがやばい」

 語彙力のなさがどどんと出ているタイトルですがその通りです。
 ジャニーズの曲を聴いていると、ときどきありませんか?
 うまく言語化できないけどこの人が歌うこのパートのこの歌詞はやべえよ……と震えることが、ジャニーズの曲を聴いていると、ときどきありませんか?
 言語化できないからどうしようもないんですが、とりあえず共感したり「こっちも震えるぜ」っていうのを教えてもらえたりしたらなと思いまして、個人的ずっきゅんパートを並べてみることにします。
 
サンダーバード-your voice-/V6 坂本さん
 「泣き出しそうな君の髪を抱きしめる為だけにある両手」
 
 ものすごくイケメンな歌詞だなと思うんです。歌詞自体が。「泣き出しそうな君の髪を抱きしめる為だけにある」という壮大な修飾の言葉が「両手」という身近なワードにかかっているっていう。「だけ」っていうのがポイントだなと思います。他の何をするためでもないっていう感じがして、とても強い言葉として受け取れる。
 しかしこのパートを坂本さんが歌うからまた大変なことになる。あのスウィートダンディボイスはこの歌詞のイケメンさに負けないどころかそのイケメンさを更に引き出してしまう。若い子が歌うと背伸びした強がりのようにも思えてしまう歌詞だが、坂本さんの落ち着きのある伸びやかな声で歌われると、しっかりとそして優しくさらに甘く抱きしめてくれそうな気がする。坂本さんの両手、そのためにあったんだ!と謎の納得をしてしまう説得力がある。
 V6はシングル曲の一部しか知らないですが、坂本さんのこのパートのおかげでサンダーバードが一番好きです。
 
・KAGUYA/NEWS 手越さん
 「愛おしくて あなたが僕を弱くするんだ」
 
 あれだけ強くてエースで、という手越さんが「あなたが僕を弱くするんだ」と歌う。やばい、の一言に尽きる。
 手越さんて“主人公”っぽいなぁと常日頃思っております。何の主人公かはわからないけど、とにかく主人公感がある。強くて負けない。負けてもめげない。イコール弱くない。そんな彼が愛おしい「あなた」のせいで弱くなる。
 愛おしい「あなた」の存在が手越さんの弱点となってしまうという、いかにも王道漫画のような世界観もありうるし、「あなた」はちょっとズルい女性で、翻弄されながらも愛おしく思うあまりに逆らうことができないという意味で「僕を弱くする」というのもありうる。このあたりのコーラスで「Looking for my princess」と歌っているので、愛おしい「あなた」を見つけることができなくてどんどんダメな男になっていく=「弱くする」のイメージが一番しっくりくるかなと思っていますが、いろんなパターンを考えてはどれもいいわ!あの手越さんが「僕を弱くする」って歌うんならどんなパターンもいいわ!ってなります。
 
・さくらガール/NEWS 手越さん
 「散りゆくから 綺麗なんだってさ そんなこと知らない僕になにが 出来たっていうのさ」
 
 若さというよりは幼さの残る歌詞だと思います。「~だってさ」という語尾で他人事のように「散りゆくから綺麗」を提示して、さらに「そんなこと知らない僕になにが出来たっていうのさ」と続く。だったら「散りゆくから綺麗」って先に言っといてよみたいな、なんで今更そんなこと言うんだよみたいな、理不尽さに対して怒っているような響き。自分が「そんなこと知らない」ことは棚に上げちゃって怒っている感じ。まるで、「散りゆくから綺麗」というのを知っていたら何かが変わっていたのに、とでもいうような口ぶりの、幼さの残る歌詞。
 それを、幼さの残る20代前半の手越さんの声が歌っている。この歌詞の幼さとやるせなさが最も活きる歌割だなと思います。
 
・Sorry Sorry Love/関ジャニ∞ 丸山さん
 「その涙 乾かすのが 他人(ほか)なんて 認めたくない」
 
 渾身の「認めたくない」ですよね。本気で認めたくなさそうな。関ジャニ∞はなぜか失恋の歌が多い印象があるのですが、その中でもこの歌は「自分にも悪い部分はあったけどやっぱり君がいないなんて無理だよもっかいやり直そう」みたいな、割とダメな男の歌だと思っています。ダメな割にはかっこつけたがりの男というか。フィクションにおけるこういう人はとても好きです。「認めない」「認められない」ではなく、「~たい」という意志を含んだ表現なのがまたいいですよね。
 丸山さんの歌う「認めたくない」は「俺が悪かったのはわかってんだけどなんでだよ!!!」を全力で叫んでいる感じがします。丸山さんの優しくてやわらかくて甘い声が、このパートにおいては非常に甘ったるく聞こえる。はちみつの、喉が焼けるような甘さを思い出す。その声が、「信じてたのに裏切られた」とでも言いたげな「いい歳して聞き分けのない子供のわがまま」をばっちり表現している。いずれ丸山さんにそういう役が来たらいいなと思っています。ちなみに関ジャニ∞では丸山さんを推しています。
 

・I to U/関ジャニ∞ 丸山さん
 「もう二度と戻れない日々 もう二度と戻る事の無い日々 もうちょっとだけ僕も強くなっていかなきゃな」
 
 これもまた失恋の歌。柔らかなメロディに乗せて、全員が柔らかめの声で歌っている。
 挙げたのは「君」との過去の楽しかった日常を振り返っている部分。少しくすぐったくて、「あのときは楽しかったなぁ」と思わず微笑んでしまうような、でもそのあとで泣きたくなるような、やっぱり切ない気持ちになってしまう歌詞の一番の盛り上がりに来る、丸山さんの、ちょっとヘタレな声。このパートとのマッチ具合がやばい。
 具体的に言うと、「もうちょっとだけ」の「ちょ」の発音がたまらなくいい。「強くなっていかなきゃな」と歌いながらもまだまだ立ち直りきれていない未練を感じる。
 あの日々には戻れないということを二度繰り返して強調している。この部分の歌い方が割と平坦に感じられるので、そのあとの歌詞が活きる。「強くなっていかなきゃな」と思っているのにいきなりそんなに強くはなれないから「もうちょっとだけ」と言いつつもでもまだ忘れきれないし忘れたくもないから、だったら忘れずに前に進んでいける、そんな「強さ」が欲しいのかなぁと思ってしまう。
 この曲は歌い出しも丸山さんということもあり、勝手ながら丸山さんが主人公の歌かなぁと思いながら聴いている。丸山さんが恋愛ドラマをやるならこういうちょっと女々しいけれどどうにか立ち直ろうとする物語だったらいいなぁと思っているところです。

 

 

 というわけで、勝手ながら独断と偏見と妄想で「この人が歌うこのパートがやばい」をお送りいたしました。

 誰にでもあると思うんですよ……このパートこの人にしてくれてありがとうみたいなパートが……もっと知りたいので、もしありましたらこそっと教えていただけたら嬉しいです。

 ちなみにこの独断と偏見と妄想で決めるシリーズ、他に「この人にカバーしてもらうならこの女性ボーカルアニソンがやばい」等もあります。ありますっていうか私が勝手に頭の中で繰り広げているだけですが。そのうち書けたらいいなぁなんて思っております。