愛と恋と美でできたシングル NEWS「トップガン/Love Story」感想

 

 NEWSの最新シングル「トップガン/Love Story」が発売になりました。初日オリコンデイリー1位おめでとう!なんかいっぱい売れて嬉しい!

 最初から最後まで愛と美たっぷりで超絶ヤベェって話を以下ずっとしてます。主観でしかないただの感想です。

 

 

 

 

トップガン

・タイアップとか

 テレ東系ドラマ「よつば銀行 原島浩美がモノ申す!〜この女に賭けろ〜」主題歌。加藤さんもベンチャーIT企業の社長役で出演しました。私もプログラマの端くれなんですけど雇ってくれませんか……という気持ちでいっぱいになりました。

 ドラマそのものは真木よう子さん演じる原島浩美という女性が業績の良くない支店を立て直したり銀行の派閥争いに巻き込まれたりする話。原島さんは物腰は穏やかだが、ちょっとやそっとじゃ折れないしこれだ!と思ったら常識にとらわれず突っ走るタイプ。周りの男性陣は彼女に振り回されるという構図でできているドラマなので、この「トップガン」という曲のベースはその構図なんだろうなと想像できる。ちなみに「EMMA」のときとドラマと楽曲の関係性が近い。どっちも主人公が女性のドラマだし、安藤蘭子にしても原島浩美にしても振り回して引っ張っていく系ってところも近くて、NEWSの楽曲はそういう女の子と相性がいいのかもしれない。

 

・MVが美

 監督は田向潤さん。NEWSだと増田さんの「Skye Beautiful」や「LPS」、アルバム『NEVERLAND』の特典映像などを手掛けている方で、きゃりーぱみゅぱみゅSEKAI NO OWARIなどのMVも手掛けている。

 水に濡れながら踊るNEWSと花に埋もれるNEWS。動と静のNEWSを一気に味わえる。コンサートで見たのとは全然違った雰囲気。

 ドラマも結構パワフルだったし、曲もすごくエネルギーのある曲だから、花に埋もれるような「静」の美しさを見られるとは思わなくてこれを思いつく監督マジ最高!という気持ち。男も女も見た目が美しいひとはみな花に埋もれて欲しい。特に髪色(金と銀のあいだみたいな)と焼けた肌のおかげで小山さんの二次元感がすごい。よくできたCGの可能性ある。

 一方、踊るパートでは水しぶきもあって「動」が強調されている。小山さんのキレキレのダンスが超好き!手足が長い!不敵に笑いながら踊っているのを見るとむしろあなたが恋焦がれられる側なのでは……?私のほうこそI'm a butterflyなのでは……?という気持ちになる。好き。

 個人的には「僕」の恋心の静と動を表現しているのかな〜って思って見ています。「トップガン」な女の子に憧れるもののただただ心惹かれるばかりの「静」の部分と、「追いかけたいと こころ叫ぶ」ように動かずにはいられない「動」の部分。最終的に「動」の部分が勝って胸がダンダダダンダン!

 この手の抽象的なMVについて考えると性癖が出るよね。

 

・衣装が最高

 TAKAHISA MASUDAの衣装だ〜!シンプルだけど白と赤をメインに使っていてちゃんと目立つ。そして増田さんが得意とする「4人ちょっとずつ違うかたち」の衣装なのが最高。上が白で下が赤なのは全員同じなのにシルエットが異なる。個人的には小山さんの足首が見えるところがMVP。加藤さんが「今日から俺は!」みたいなシルエットなのもすごく似合っている。加藤さんだけ長袖なのがね……いいよね……増田さんに任せておけば大丈夫っていう信頼……

 スタッフからの「ダンダダダンダンって入れたい」という要望もオシャレなテープ的なやつでかっこよく盛り込む。スタイリッシュだしアクセントになっててすごいな〜って思う!オシャレがわからん私にもすごいな〜ってことはわかる!

 

・J-POPの王道

 コンサートで初めて聴いたとき(ドラマはサビしかなかった)、「こ、こんなの売れ筋王道の系譜じゃん〜〜〜!!!」って思った。ポルノでいうと「ミュージック・アワー」の親戚。一度聴いたら耳に残るキャッチーさと、聴いているだけでテンションが上がるような感じ。

 この曲もサビの歌詞が同じ(最初のサビだけちょっと短いから短縮されてるけど基本同じ)になっている。繰り返すことでより強く印象に残る。キャッチーだからこそ歌詞に乗せるものは少なくっていいのかな、と個人的には思う。それよりは印象に残ることを重視というか。私はキャッチーな曲はサビ繰り返し派なのですごく好き!「ダンダダダンダン」って!「大胆に謳歌」「一旦の謳歌」「凛々咲いた」っていう普段はなかなか聞かない言葉のつながりもいい。一度聞いて「ん?」と思う言葉も繰り返されると気持ちがいい。

 あと地味に「夢」「おとぎ話」と「現実」の対立が描かれていて、「トップガン」な彼女に憧れるも手を伸ばせない主人公って感じがすごく好き。振り回されるNEWS、いい。

 

 

 

 

Love Story

・タイトル通りのラブストーリー

 NEWSが全身で「大好きだよ!」と伝えてくれるラブソング。NEWS、私たちのこと好きすぎじゃない?まさに「俺のほうが愛してるよ」な曲。

 NEWSと恋愛できるゲームアプリ「NEWSに恋して」CMソング。3月にはアプリ配信1周年を迎え、現在は本編のほかに続編も配信されています。GREEさんいつもありがとう。

 シンプルなタイトルが意味する通り、これは「Love Story」である。誰と誰の?「僕」と「君」の、NEWSとファンの「Love Story」。NEWSの歌声もみんなすごく優しくて、愛されているんだなって実感してにこにこしちゃう。すみませんねらぶらぶなもので……えへへ……

 

・歌詞がラブストーリー

 付き合っているふたりのラブストーリー的な展開をする歌詞だけれど、リアルなファンのNEWSの関係に当てはまる部分もあって、すごくいいなって思う。

 

 「また会える君待ちわびながら」:コンサートみたいでいいよね!NEWSも舞ってくれてるのかなって思っちゃうし、実際にコンサートに行くと待ってくれてたんだろうなって顔をしてくれてる。

 「君のいない未来は 色のない世界」:「2人/130000000の奇跡」での加藤さんのパート「君のいない世界は 無声映画みたいだ 空にかかる虹さえ モノクロに見えんだ」みたいでどきっとする。すごく好きなパートだからそれが繰り返されるみたいで、好き。

 「一つの光でありたい」:「ヒカリノシズク」の「頼りない夜に一つの光を 灯せたらいいのにな」を思い出す。NEWSはいつだって私の頼りない夜に灯る一つの光だよ……!

 

 この曲はサビが3回あるけれどすべて歌詞が同じだ。「トップガン」もそうだけれど、個人的な印象としては意味合いが異なるように感じられた。

 「Love Story」では、それ以外に歌詞にすることがないんだと、私は思う。ファンとNEWSのあいだに生まれるラブストーリーに、これ以上の言葉はないし、いらないんだと思う。いきなり「大好きだよ」という歌詞から始まるのもすごくストレートでいいなって思うし、「今日は今日の 明日は明日の 君にそうずっと 恋をする」が特に好き。毎日毎日新鮮に好きだと思う気持ちが優しい言葉で表現されている。

 それに、不特定多数対1の関係であるファンとNEWSの関係を「君と僕」の言葉に置き換え、それを当たり前のように受け取れるのが、冷静に考えるとすごいなって思う。NEWSがファンをそういうふうにしてきたんだろうな。

 

・仕掛けがラブストーリー

 間奏部分には、2018年末〜2019年初にかけて行われたコンサート「EPCOTIA ENCORE」内で録音されたファンの声と手拍子が使われている。

 「EPCOTIA ENCORE」は宇宙旅行をモチーフとしたコンサートで、途中でブラックホールに迷い込むくだりがある。ブラックホールから抜けるにはファンの歌声と手拍子が必要だと異星人たち(カイ、コタ、ボンセンというかわいいキャラクター。かわいい)が言う。彼らが「大切な人を思い浮かべて歌って!」とファンに歌わせたのがこのメロディだったのだ。そ、そんなの、NEWSのこと考えちゃうに決まってるじゃん!

 コンサートのオーラスでは録画マークがモニターに出ていて、「何かに使うのかな?」と思っていたらまさかのシングル曲。

 これは個人的な考えなのだけれど、「コーラスを入れたい→ファンの声を録音しよう」というよりも「ファンの声を入れたい→ファンの声を録音しよう」みたいなスタート地点だったんじゃないかなぁと思う。もしかしたら違うのかもしれないけど、そう勘違いできるように作られていることがもう愛だなぁって思う。

 

・コンサートでの披露がラブストーリー

 先日まで行われていたツアー「WORLDISTA」では最後の曲として披露されていたこの曲。「WORLDISTA」は仮想空間をテーマとしたコンサートで、仮想空間からログアウトして現実へ向かうための橋渡しとなる曲という位置で歌われる。NEWSには「Digital Love」というゲームの中の相手と恋愛するような曲があって、恋愛ゲームアプリを持っているグループが歌うにはなかなかパンチが効いてるじゃん……と思っていたらファンとNEWSのラブはそっちじゃなくてこっちの「Love Story」でした。好き……

 その前のコンサート「EPCOTIA ENCORE」では知らないうちに歌わされていたけれど、今回は振付もレクチャーされて一緒に歌って踊る仕様になっている。会場じゅうが愛と幸せに包まれてコンサートが終わる、あまりにも美しい光景だった。

 

・MVがラブストーリー

 MVは4人それぞれワンカットでカメラを彼女に見立て、デートしているようなストーリーになっている。曲全体のMVとしては4人それぞれのものを繋いだものなっているけど、それぞれのバージョンも収録されている。どきどきしすぎてちゃんと見られない。いやこんなのどきどきするって!しないほうが無理だって!全員が優しい顔をしていて、こっちもでれでれした顔になってしまう。NEWSのせいです。

 小山さんは花がアイテムとしてピックアップされている。途中でらぶらぶしている若いカップルにピントが合うんだけれど、なんだかそれがすごく小山さんっぽくていいな〜!って思った。

 加藤さんは図書館(本読んでる人いたし本屋というより図書館感あった)デート。途中で彼女がいなくなって(ここ、カメラが加藤さんを映したままだんだん遠ざかっていくことで彼女がちょっと隠れてみようっていたずらしてる感じがしてめちゃくちゃかわいかった)加藤さんが探す、みたいなくだりがあるんだけど、見つけたときの笑顔を見ると幸せってこのことなんだな……って気持ちになる。加藤さん編では老夫婦にスポットが当たる場面があって、それも加藤さんだな〜って感じがして好き。余談ですがポルノのギタリスト・新藤さんも老夫婦へのあこがれ的なものをエッセイに書いていたことがあってそれを思い出してだいぶくらいました。

 増田さんは服屋さんデート。好き……ってなってるうちに見終わってた。走ってくるところがやばかったのは覚えてる。どきどきしてひとりではまともに見られないので誰か一緒に見てくれ。

 手越さんは照れ顔がかわいい!!!今すぐ恋愛映画を撮ってほしい……ハートのピアスも圧倒的ラブ。かわいい。テレビを見ていると、テイ!とかオーケーナイスゴイスー!とか言っている愉快な手越さんがいるのも事実だけど、ファンはこのはにかんだ笑顔を知っているんだ……なぜなら我々はハニーちゃんで子猫ちゃんだから……えへへ……

 

 これからのコンサートでもきっと歌うことになると思うけれど、そのたびにまた新たなLove Storyが生まれていくのだと思うと幸せしかない。

 

 

 

Dragonism

・アイドルだから歌える

 「インビジブルダンジョン」「Digital Love」の制作陣による楽曲。つまり最高。

 「トップガン」のようなキャッチーで王道な曲を歌う人たちの持ち曲じゃないだろうって思うし、「Love Story」のようならぶらぶラブソングを歌う人たちの持ち曲でもないと思う。あまりにもジャンルが違う。でも両立するんですよ。だってNEWSはアイドルだから。アイドルはなんだってできるから。だから私は、こういった曲はむしろ「アイドルだから」歌えるのだと、そう思っている。

 ジャンルが違うことはわかるけどじゃあこれはどういうジャンル?って言われてもちょっと詳しくないのでわからないんだけど、このあいだAmuse Fesで見た辻村有記さんがこういうテイストの曲をやっていてばちばちにかっこよくてNEWSにもほしいな〜って思っていたら叶った。やったー!

 

・歌詞がやばい

 やばい。NEWSは強く高貴で孤独なドラゴンだったのだ……我々はドラゴンが傷つきながらも周囲をなぎ倒していくさまをこの目に刻み込むことしかできない……私はこの曲はアイドルがアイドルそのものを歌ったものだと思っています。「Love Story」で近づいた距離感がぐっと引き離されるような感じ。この矛盾というか両面性というか、すごくアイドルだな〜って気がする。Slave of loveとしてドラゴンを見つめ続ける覚悟でおります。

 小山さんの歌う「諦めた者に纏うデストピア」やばくない?あのへんの歌い方全面的にやばいんだけど歌詞もやばい。早くコンサートで聴きたいんだけど予定がない!早く!

 で、加藤さんに「創造と破壊のフィクサー」「高潔と欲望のマイスター」って歌わせるのやばくない?ドラゴンというものの性質を表している言葉だと思うんだけど、それにしてもやばくない?

 

・とにかくやばい

 サビの混沌とした感じ、うねりというかなんというか、うわ〜ドラゴンだ!って感じがする(語彙)。畏怖の対象。畏れ敬うべきもの。SFとかファンタジーとか読んでると、人間が絶対太刀打ちできないバケモノみたいなものが出てくることがたまにあるけど、この曲はそういうものの類だと思う。ひとはただ、荒れ狂うドラゴンを見つめることしかできないのだ……

 こんな……こんな「アイドルの生きざまを見よ」みたいな歌を歌っちゃうんですよ……やば……NEWSやば……

 

 

 

weeeek -represent NEWS mix-

 コンサートでは沢山聴いてきたけど、2番まで歌うことはなかなかないからちょっと新鮮。

 小山さんの歌声が原曲では舌足らずなところがあってかわいくて、今の歌声は発音がしっかりしているのがすごく特徴的な変化だなぁと思った。かっこいい大人になれてるよー!でも「作った笑顔引きつったかも!?」はめちゃくちゃかわいい!歌いこんでいるからこその遊びというか、音源でもこんなにかわいく歌うんだ……って好きが募った。いくつになってもかわいく歌い続けてほしい。

 個人的には加藤さんの歌い方の変化がツボ。「日々生き抜いて心は曇り 僕たちは過ぎ去ってく」のところ、原曲ではちょっと内にこもる感じのする歌い方をしている(超好き)。でもrepresentでは言葉の粒がはっきりとしていて外に向かっていく歌声というか余裕のある歌い方になっていて、加藤さんの歌の進化がよく表れている。

 増田さんの「やることいっぱいで気持ちは完敗」のあたりの歌い方とか全然違う!原曲の若々しさ溢れる感じもかわいいし、今のちょっと遊ぶ余裕があるように思える歌い方もかわいい。どちらにしろかわいい。

 手越さんの歌声も、もともと上手いのにより深みが増していて大人になったな〜という気持ちになるけれど、でもかわいいところも失わない。これが全員30超えて新たに録り直した「weeeek」……!

 ていうか冷静に考えると、過去のヒット曲の現在バージョンが聴けるのって贅沢すぎない?いいの?幸せ!

 

 

 

夢の数だけ愛が生まれる -represent NEWS mix-

 バラードにそこまで関心がないので原曲を全然聞いていなかった。歌詞に「STORY」って出てくるからこのタイミングでrepresentしたのかな〜とかちょっと思った。誰が何基準で決めているのか、ラジオに送ったら教えてもらえるのかな。どうやって決めてるんだろう。音楽スタッフの人かなぁ。

 歌いだしの加藤さんの声が優しい。子守唄みたいで、ちょっとくすぐったいところも含めて好き。大サビ「争いや痛みは〜」の部分が小山さんのパートに。小山さんのあたたかさとか優しさが滲み出ている。このパートを小山さんにしようって決めた人が傘を忘れて雨にぬれたりしませんようにと願っています。ていうか小山さんのパートが美味しすぎてもはや小山さんの曲では?

 増田さんの表現力の豊かさも光る。伸びやかな部分は優しく包み込むような歌声で、ちょっと低くなる部分は傷つけないようにそっと触れるような歌声。増田さんの声ってすごく触覚と結びついた声だなぁといつも思っているんだけど、この曲では特にそうだと思う。バラードの増田さんの声、好き。手越さんの空に突き抜ける声と相性がいいと改めて感じる。

 ちょっとだけ合唱部に在籍したことがあって、そのときには「声に感情をのせる」の意味が全然わからなかったんだけど、こういう曲のNEWSの歌い方を聴いているとこういうことだったんだってわかるようになってきた。当時は全然言ってる意味がわからなくて絶望した(ので忘れられず今も覚えている)んだけど、今こうやってわかるようになってきたからいいや、と思う。

 

 

 シングルが出るだけで毎回すごく楽しいな〜!NEWSの素敵な楽曲がこれからもどんどん増えていきますように!

 

 

 

『行きたくない』のための準備体操 執筆作家の本を読む

 

 加藤さんの最新短編が収録された書下ろしアンソロジー『行きたくない』が614日に発売になります。そのための準備体操として、執筆陣の本を読みました。各作家ごとに23作品ずつになります。

 

 

 

 

 

阿川せんり

『厭世マニュアル』

 ですますの喋り口調の文章に一瞬戸惑うけど、慣れるとそこまで気にならない。太宰治の「駈込み訴え」とか舞城王太郎みたいな感じだけど、あそこまでぶわーっと流れてくるわけではない、絶妙なバランス。落語ちゃんと知らないけど、書き起こしたらこういうふうになるのかもな~と思うなどした。

 マスクなしでは生活できない女の子「口裂け」と、彼女の周りにいる人たちの物語。話としては決して珍しいものではないけれど、「勝手に下に見られることのつらさ」「何も言ってないのに好き勝手に解釈されるつらさ」そして「それらのつらさを『そんなこと』と言われてしまうつらさ」が詰まっていて、ものすごく身に覚えがあった。この作品がフロンティア文学賞を受賞した際に選考委員の辻村深月さんが「この物語を必要としている人がどこかにいる」という理由で推したのもすごく頷ける。つらさを浄化してくれるような物語ではないと思うけど、つらいと思ってもいいんだと、抱えた痛みをほかの誰と比べることなくそれがまぎれもなく「痛み」であると認めてもいいと思わせてくれる。

 

厭世マニュアル (角川文庫)

厭世マニュアル (角川文庫)

 

 

 

 

『美女と竹林アンソロジー』収録「来たりて取れ」

 「美女と竹林」というやばいテーマのアンソロの一作目を飾るのが「来たりて取れ」。いきなり「北海道に竹林はない。」の一文で始まる。アンソロジーのテーマを揺るがすやばい一文である。パンチが効いたっていうかパンチしかない。内容を要約すると、北海道で暮らす女性カップルが竹林のために別れる別れないの喧嘩になった末、主人公は時代は竹林よりパンダだ!と上野動物園へシャンシャンを見に行く話。なんじゃそりゃ。やばい。やばいうえに面白い。めちゃくちゃ面白いので単著の既刊を差し置いてまでこの短編を紹介したいんですよ。

 全編通して主人公および登場人物の思考の展開が読めなくて「えぇ~!?」って思うことがどんどん起こっていくんだけど主人公カップルがかわいくて最終的に私はただただのろけ話を読んでいたのでは……?という気持ちになる。多分そうなんだと思う。目の前をすさまじい風が吹き抜けていった感じがしていっそ気持ちいい。短編という限られた長さでの展開の仕方が読者を置いてきぼりにするほどスピーディ&驚きに満ちていてすごく良かったので今回のアンソロではどんな短編なのか楽しみ。

 ちなみにこの美女と竹林アンソロ、有栖川有栖伊坂幸太郎恩田陸京極夏彦などなどすごいメンツが集まっているのでオススメです。

 

森見登美彦リクエスト! 美女と竹林のアンソロジー

森見登美彦リクエスト! 美女と竹林のアンソロジー

 

 

 

 あまりにも竹林アンソロの短編が好きすぎてこれを絶対に推したい!!!と思ったので入れました。長編も面白いですが、短編のセンスがすごい。今のところ読んだ2作は書き言葉と話し言葉の中間のような文体で書かれていて、そのリズムがだんだん好きになってくる。主人公の痛々しさで主人公の痛みをカモフラージュして軽く見せるかのような文章もすごく新鮮だなと思う。好き。

 

 

 

 

奥田亜希子

『五つ星をつけてよ』

 「現代」を切り取った、絶妙に胸が痛くなる短編集。ぞわっとする話もあれば、しんと沁みるような話もある。

 「キャンディ・イン・ポケット」は思春期の女の子の話で、所属するグループが全然違うのに登下校で一緒になるからその時間だけは話せる、というような二人が登場する。私も派手でかわいいクラスメイトにスニーカーを誉められたことがあり、それが嬉しすぎて社会人になるまでぼろぼろになった靴を捨てられなかった思い出があるのでめっちゃ刺さる話だった。言葉にすると気持ち悪いな……でも靴誉められたのめちゃくちゃ嬉しかったんだよ……彼女が「かわいいねそれ」って言った瞬間に靴のもつ輝きが増したんだよ……

 そんな感じに心のやわらかい部分から思い出を掘り返すような話もあれば、読んでいてどこかぞわぞわする、怖くなるような話もある。語り口は決して「怖い」とは思わせないところが面白い。日常に潜む闇ってほどの闇でもない「もやもや」を、誇張するわけでなく「もやもや」のまま小説にしている。

 最後の「仕掛け」まで面白くて、満足度の高い一冊。文庫本のリンクがうまくいかないから単行本版貼っときます。

 

五つ星をつけてよ

五つ星をつけてよ

 

 

 

『ファミリー・レス』

 さまざまな家族を描いた連作短編集。強烈に歪んでいるとかそういうわけではなくて、誰もが通る可能性のあるもの/あるいは既に通ってきたものを描いていて、共感したりしんどくなったりするんじゃないかなという作品。

 働く妻と絵描きの夫の話「指と筆が結ぶもの」は、結婚するということについて改めて考えさせられる。結婚というのは、そう簡単に決められることではないのかもしれない。さまざまな条件があることもあるだろう。でも、いろんなものを差し置いて「好きだから」という理由でそばにいようと決めることだってある。

 中学生の初恋を、二週間だけ家で世話をすることになった曾祖母の言葉と薄く重ね合わせながら描く「さよなら、エバーグリーン」が特によかった。なかなか結び付かないもの同士が淡く薄く重なってきれいな模様を描く。とても清々しい気持ちになる話でもあった。私としてはこの話が一番好きかな。

 作品の中で描かれる家族と似た家族ってなかなかないんじゃないかな、とは思う。状況を重ねるというよりは、描かれている思いと重なる部分がある。多くの人にとって避けようがない家族というもの。嫌だけど、嫌いじゃない。好きなところも沢山ある。だけど疎ましい部分もある。そんな複雑な思いをそのまま言葉にしているというか。読んで沁みる部分のある作品だった。

 

 

ファミリー・レス (角川文庫)

ファミリー・レス (角川文庫)

 

 

 

 奥田亜希子さんの本は以前おたよりでご紹介いただいた(朝井リョウさんが注目している作家さんですよって教えてもらった)ので、『五つ星をつけてよ』は既に読んでいた。面白かったな~と思っていたら今回また名前を見かけたのでなんだか嬉しくなった。

 なんとなくだけど、『傘をもたない蟻たちは』に出てくるような、生きづらいと思いながらも生きるのをやめない人たちに共感してしまう部分がある人は好きな作家さんなんじゃないかなと思いました。

 

 

 

 

加藤シゲアキ

 感想記事をたくさん書いているので割愛。最新文庫かつ短編集である『傘をもたない蟻たちは』の記事だけ貼っておきます。

penguinkawaii.hatenablog.com

 

 

 

 

小嶋陽太郎

『友情だねって感動してよ』

 表紙イラストが浅野いにおってだけで、どうしてだろう、わかる。この本が描き出そうとしているものが、なんとなくわかる。しかもアジカンのごっちが帯の推薦文を書いている。わかる。あ~~~ここには「わかる」しかない。「わかる」あなたは是非読んで。

 青春をやりきれない人たちの青春が詰まった短編集で、すべてが「三人」の男女の話。「二人」では決して起こりえない歪みをもって広がる関係性。どの話も、短編に描かれている前後にも世界が広がっていると思えるような話ばかりだった。

 「甲殻類の言語」は歪な幼馴染三人の話。狡猾に見えて狡猾になりきれない女の子が出てきて、誰にでも彼女のような部分が少しはあるのではないかと思った。「或るミコバイトの話」はとてもかわいい。この不穏で歪な短編集のなかでは一番平和かもしれない。

 一方で「恋をしたのだと思います」「象の像」などの話はホラーテイストの趣がある。世にも奇妙な物語などで実写化されても違和感がないというか、されそうな話。どちらも読み進めるたびに不穏な気配が増していくので怖かったけれど、ぞわっとするようなラストも嫌いではない。それぞれ主人公の一人称で書かれているが、一人称の外側の世界がちっとも見えてこないところがとても怖い。ぞわぞわする。

 表題作『友情だねって感動してよ』も面白い。共感できるとは言い難い悩みを抱える少年と、なぜかそこに関わろうとしてしまう少年と、その彼女の話。この「なぜか関わろうとしてしまう」感じがよかった。彼もまた青春みたいなものをしてみたかったのかな。そんな青春モドキみたいなものが沢山詰まった短編集だ。

 痛々しい青春をお好みの方は是非。加藤さんもきっと好きだと思う。 

 

友情だねって感動してよ

友情だねって感動してよ

 

 

 

『悲しい話は終わりにしよう』

 読み始めてすぐ「加藤さん好きでしょ!」って思った。もう読んだ?まだだったら読んだらいいと思うよ!

 登場人物たちは心を動かされることがほとんどないような、そんな感じ方で捉えた世界が描かれている。ところどころに見られる比喩もどこかシニカルというか、世界に対して肯定的でないような感じがして、なんだかぞわっとする。このぞわっとした感じが、『ピンクとグレー』を初めて読んだときの感覚に似ている気がする。話の構成も凝っていて、読み進めるうちにだんだんと不穏な気配が増して鳥肌が立つ。話すとネタバレになっちゃうから詳しくは読んで!

 物語を読み終わって、再びタイトルを見たとき、その意味に気付く。この物語はこの先明るくなっていくだろうと想像できて、希望に向かうための話なのだと理解する。これは悲しい話を終わりにするための物語。

 

悲しい話は終わりにしよう

悲しい話は終わりにしよう

 

 

 

 著作リストを見る感じ、児童書と一般書のあいだともいえるYA(ヤングアダルト)の分野での作品も書いている方のよう。今回読んだのは青春と鬱屈のあいだみたいな青春を過ごす若者たちの話なのでYA分野ではどういうタイプの話を書いているのかとても気になる。6月の頭あたりまでで読めた分まで記事にまとめようと思っていたので、以降の感想は読書メーターに書きます。

 

 

 

 

住野よる

『君の膵臓をたべたい』

 読んでみて、そりゃあ話題にもなるわと納得した。だって面白いもん。

 ヒロインが病気で……という話は割とよくある。あの映画もこの映画も、原作も思い浮かぶ。けれど、一度ヒットしたものを真似たところでヒットするとは限らない。これが売れるのはそれだけの理由があるんだと思い知った。

 似た題材を扱った小説のなかでも、特筆すべきは「軽さ」だと思う。ヒロイン・桜良がとても明るくて、彼女が病気への不安やつらさを主人公にほとんど見せない(作中で描かない)ことでものすごく明るく、軽いものになっている。近さでいうと、『重力ピエロ』の兄弟のお父さんが癌だけれどそこの描写が決して重たくはない感じと、印象が似ている。似た題材を扱う作品の中には「どう病気と向き合うか」を主題とするものもあるが、これはそうではなくて、正反対の少年と少女が病気をきっかけに出会って仲良くなって、というところに主眼がおかれている。ラストの鮮やかさも、その観点から物語が展開したからこそのものだと思う。

 それと、二人の関係性を「恋愛」としなかったところもすごくいい。もしかしたら(もしかしなくても)お互いに惹かれていたのだろうけれど、付き合う付き合わないの次元に話を持っていかない良さがあったように思う。恋人同士じゃないから、友達だからできることがあるのだと、そう思える関係性がすごく良かった。

 

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

君の膵臓をたべたい (双葉文庫)

 

 

 

 

『また、同じ夢を見ていた』

 どことなく童話っぽい雰囲気がある作品。人生とは、幸せとは、ということを真正面から問いかける。それゆえに若干青くさい感じはあるものの、説教がましいとかというような嫌な感じはしない。読みやすさ的に、普段本を読まない人にもオススメしやすい本だと思う。

 主人公は小学生の女の子で、彼女から見たら同級生は馬鹿に見えるし、だから友達はいらない。そんな彼女が3人の女性と出会い、人生や幸せについて考えるという構成。大雑把に言うとそういう話だけど、細部の描き方が丁寧だなと思った。

 仕掛けられた謎は読んでいるうちに想像がついてしまうけど、これは最後で謎が解けてすっきりするタイプの話ではなく、じわじわと読者に気づかせていくタイプの話だと感じた。じわじわ気づいてくるからこそ理解が深まるというか。

 

また、同じ夢を見ていた (双葉文庫)

また、同じ夢を見ていた (双葉文庫)

 

 

 

『か「」く「」し「」ご「」と「』

 仲のいい5人の高校生が織りなす青春グラフィティって感じの物語。5人それぞれの視点で語られる話が描かれる。しかしそこで一筋縄ではいかないのが住野よるさんで、5人全員が他の人には隠しているふしぎな力を持っている。人の喜怒哀楽が見える、あるいは鼓動のリズムが聴こえる、好意の方向が見える、などなど。そんな5人の、優しくて不器用な高校生活が描かれている。誰かに本当の気持ちを打ち明けることの難しさに、読んでいて懐かしいような現在進行形でもそうだなぁと思い当たるような不思議な気持ちになった。主要メンバーが5人もいるし、誰と一番近いかな~とか考えるのも楽しいかも。

 そして何よりすごいのは、この作品が徹底的に「かくしごと」というコンセプトに沿って書かれているということ。5人がそれぞれ特殊な力を持っているというかくしごと5人がそれぞれ胸に秘めている周囲への想いというかくしごと。それら物語の「中」だけにとどまらず、それぞれの話はラストで何かが明らかになるような(いってみれば日常ミステリに近いような)話でありながら謎の答えを明確に示すわけではないという物語のかくしごと仕様、そしてそして裏表紙のQRコードを読み取ると作品の特設サイトに繋がり、作中のあれこれにまつわるクイズに答えると短いおまけが読めるという物語の外側のかくしごと仕様。こんなのすごいでしょ!楽しすぎるでしょ!

 何重にも仕掛けられた「かくしごと」の罠(っていうとなんか言葉が悪いかな、でも罠って感じがする。仕掛ける側もきっと楽しい罠)にまんまとひっかかり、とても楽しめる一冊になっている。

 

か「」く「」し「」ご「」と「

か「」く「」し「」ご「」と「

 

 

 

 今更改めて紹介するのも変かなって思うくらい。私はどちらかというと読んでて絶望するような話が好きなので、優しい雰囲気が表紙から醸し出されている住野よるさんの作品はなかなか手に取る機会がなかった。でも読んでみるとやっぱり面白いし、売れるのもすごくよくわかる。そして実は絶望もできる。決して暗くはないけれど、とても優しく心地よい絶望が描かれているように感じられた。そしてとても優しく心地よい絶望とは、ほとんど希望と見分けがつかない。その絶妙な「あわい」を描いているように思える。

 1冊どーんと売れるだけでなく、継続的に売れてるってすごい。普段あまり本を読まない人にも親しみやすい文章なのかなと思った。普段から本を読む人にとっても面白い。すごい人だなぁ。

 

 

 

渡辺優

『ラメルノエリキサ』

 やられたらやりかえす女子高生りなちゃんの話。とはいえグロとかではないので安心して読んでほしい。ラストには不思議と爽快な気持ちになる。復讐する女子高生が主人公で、こんなにも爽快なラストが待っているなんて思わなかった!

 とにかく、りなちゃんのキャラがめちゃくちゃに良い。かわいい。復讐といういささか厨二感の漂うモチーフを扱いながらも、りなちゃんが圧倒的にスクールカースト上位のキャラクターなのが新しい感じがする。かといって女王様なキャラでもない。女子高生をイメージしたときに浮かんできそうな、一般的な女子高生像というか。病的に復讐に執着してはいるものの、明るい。明るく病んでいる。明るさと陽のオーラでりなちゃんの闇の部分がうまく隠されている。だから、たまにこぼれる闇の部分がものすごくいい。

 それと、りなちゃん含めりなちゃんの周りの人たちが「自分の欲求に忠実」なのも好き。特にりなちゃんのお姉さん。自分の欲望を叶えるために最短ルートを計算している。欲深いわけではなくて、自分の欲求にまっすぐなのだ。しかも賢い。賢い人が欲望に忠実な様子を見ていると、なんだかすっきりした気持ちになる。

 タイトルでもある「ラメルノエリキサ」の謎はちょっと弱いかなぁとも思うが、それを補ってあまりある良さをもつ作品。

 

ラメルノエリキサ (集英社文庫)

ラメルノエリキサ (集英社文庫)

 

 

 

『自由なサメと人間たちの夢』

 「夢」にまつわる物語と、それらを包括するようなサメの話が含まれた短編集。

 はじめは死にたがりの女性の話から始まって、これがもう最高にいい。ずるい。そうきちゃうのか~って読みながら唸った。で、読み進めると本当に「いい」って思う話しか出てこない。

 出てくる人たちがみんなどこかダメというか、でもそういうダメなところって誰にでもあるような気もするし、ダメじゃない人間なんてそうそういないんじゃないかと思う。自分のダメさも浮き彫りになる感じがするし、それでも生きているって実感する。読書という行為を通して、私が生きていることを実感するような不思議な本だ。

 そして最後に出てくるのがサメの話。まずはサメを飼いたい女の子の話があって、それもまたすごくいいのだが、そこからサメの話に派生する。「吾輩はサメである」である。これがいい。すごくいい。今までの話もよかったのにサメが本当にいい。サメが辿り着いた真理とも呼べるものがあまりに清々しくて涙が出る。この本を読んで、今後も渡辺さんの本は追っていこうと決めた。

 

自由なサメと人間たちの夢 (集英社文庫)

自由なサメと人間たちの夢 (集英社文庫)

 

 

 

『地下にうごめく星』

 タイトルと表紙からなんとなく想像がつく通り、地下アイドルの話。地下アイドルに突然魅せられてしまった40代女性、所属していたグループが解散した地下アイドル、自称天使、かわいくありたい女装男子などなど、それぞれの視点から物語が描かれる。地下に「うごめく」っていうのが、なんとなく生ぐさいにおいがしていいなと思った。

 いい意味で軽さのある作品だなと感じた。さくっと読める。難しい言い回しや複雑なシーンがあまりなく、表現としてつっかえる部分もないし場面もするすると想像できる。登場人物のキャラ設定の奇抜さと身近さもバランスがとれているなぁと思った。「なんだこいつは」と「わかる」のバランスがすごくよかった。「ありえない」と「あるある」のバランスがいい。

 アイドルを描いているから、アイドルについて「わかる!」という場面も沢山ある。初めてアイドルに心を動かされ「みんな最高に可愛いよー!」と叫んでしまうのも超わかる。かわいいんだよ……みんな最高にかわいいんだ……。アイドルオタクたちの気持ちも、初めてアイドルにはまってしまった人の気持ちもすごくわかる。愛するって苦しいことでもあるし、誰かを好きになったことで得られる救いとか幸せもある。それらはもはや「同じこと」なんだよな……わかる……しんど……

 どこかいびつでどこか爽やか、どこか軽くてどこかシリアス。そういう表裏一体なものを併せ持つ話で、とても面白かった。

 

地下にうごめく星

地下にうごめく星

 

 

 

 普段本を読まない人にも薦めやすく、かつ読書好きにも受けそうな作家さんだなという印象。『自由なサメと人間たちの夢』が特にものすごく面白くて、個人的には20195月末現在今年読んだ中で一番面白かったなと思っている。まだ3作しか出版されていない(ので全部読んでしまった)ようだけれど、今後も読んでいきたい。

 

 

 

 

 ざっと感想を書いたけど、普段本を読まない人でも読みやすそうな作家が集まっているなぁという印象を受けた。ちょっと読みだすと気になってそのまま最後まで読んでしまう作品ばかりだった。この「読み始めたらそのまま読んじゃう」ができるのは、個人的には厚すぎない厚さ・濃すぎない情報量が重要だと思っていて、ここに挙げている本はどれも当てはまっている。同時並行で濃厚なSFを読んでいるので、一気に読める本を読む爽快感ってあるよなぁと余計に思うのかも。

 

 「次世代を担うフレッシュな作家6人が集まりました。」と紹介記事にある通り、全員2010年代デビューの作家だ。ちなみに一番作家歴が長いのは2012年デビューの加藤さん。最もフレッシュなのは2016年デビューの渡辺優さん。また、執筆陣6名のうち加藤さんと住野よるさんは新人賞を受賞してのデビューではないという共通点があり、なおかつこの二人が売上的にも知名度的にもツートップであり目玉扱い(作品紹介記事でもあらすじが紹介されている)なのが興味深い。

 

 加藤さんの短編が読めるのも嬉しいし、今まで読んだことのない作家さんに出会えたことも嬉しい。『行きたくない』が出ていないのに既に楽しい!なのにまだ発売してないなんて!発売が楽しみ!

 

 

行きたくない (角川文庫)

行きたくない (角川文庫)

 

 

具合が悪い:毎日が未知との遭遇

 加藤さんのことを考えると具合が悪くなるという説がある。私は概ね具合が悪くなります。

 

 

ibuka4ge.hatenablog.com

 

 こちらのブログのアンケート、私の具合の悪さはこのコメント欄にはおさまらないな……と思ってノーコメントで回答したんですが、なんで具合悪くなるの?なんでだろう?わかったらちょっとは具合の悪さ解決しない?って思ったので考えました。そういう日記です。

 

 

 具合悪いとは:なんか胸のうちにぐるぐるしたものがあって快活!と言うには程遠い状態。たまにリアルな頭痛と腹痛を伴う(私の場合は)

 

 

 

原因1:使われる感情の総量が大きい/未知のものと出会う

 加藤さんに対して使われる感情の総量が大きすぎて、単純に疲れてしまって具合が悪くなるのではないかという説。たぶん原因2~4は感情が動いてしまう原因みたいなもので、一番の原因はこれだと思う。

 「無関心」が感情が全く動かない状態だとして、「好き」だけでなく「嫌い」も感情を動かしているとする。ちなみに私のいう感情のメーターはマイナス(嫌い)とプラス(好き)がひとつの目盛りで表せるやつ(数直線みたいな)ではなくそれぞれが独立している棒グラフみたいな感じをイメージしてください。「好き」と「嫌い」は矛盾せず両立するものだと思っているので、「好き」と思った瞬間にも「嫌い」が同時にある。加藤さんのことは「好き」なところもあるし、「嫌い」なところもある。多分どちらも同じくらいある。日によって比率は変わるけど。ここでいう「嫌い」とはなんかこう……「自分の主義とぶつかり合うがゆえに受け入れがたい」みたいな……そういう意味です。加藤さんとはよくぶつかり合う。

 で、具合が悪いときはそんな棒グラフみたいなメーターが絶えずMAX値に近づくようにギュンギュン動いている状態。「好き」「嫌い」「未知・分類不可能」みたいなジャンルのメーターがあって、3つ目はそんなに頻繁に動くわけじゃないけど年に何度かメーターが振り切れるほど動くときがあって、一番しんどい。自分で名付けられないものが自分の中にあるのやばくない?私はやばいと思う。未知、やばい。あまりにも未知な部分が多すぎると「好き」とか「嫌い」もわけがわからなくなって「私は加藤さんのことが好きなのか?」という問いから始めなければならなくなる。しんど。大抵は「まぁ多分好きって言っていいんだと思う」に落ち着くけど、雑に考えて結論を出すなんて加藤さんに失礼な気がするし私自身を大切にしていないように思えてめちゃくちゃ考えてしまう。このときの感情メーターの動き方は尋常ではない。たぶんMAX値以上まで動いちゃうときあると思う。

 他のメンバーに対する感情には大抵の場合名前がつけられるし、動いてもそこまで大きくはない(とはいえその他の人々に対する感情よりは全然動く)。ただ、加藤さんに対する感情はその比ではないほどに大きい。職場で動く感情の総量がMAX50、友達に対して動く感情の総量がMAX100だったら、加藤さんに対してはMAX500くらい。「好き」200・「嫌い」200・「未知・分類不可能」300くらい……700だったわ……。私は多分手持ちの感情の量が多いほうだと思うけど、それでも健康な状態を保っていられる感情の総量がせいぜい300くらいなので、「未知・分類不可能」のメーターがぐーんと増えるともうそれだけで具合が悪くなる仕組みなんだと思う。たぶんこのメーターが示す数値以上にしんどい。でも「好き」「嫌い」を足しただけで400あるからどちらもMAX近い数値になっちゃったらそれでもう既に具合が悪い。常時不調。

 

 

 

原因2:気が合わない

 気が合わない人のこと好きだと絶対具合悪くなるでしょ。気が合わないのに好きなんだもん。合う部分もあるけど、基本的には合わない。音楽の趣味も読書の趣味も映画の趣味もそんなに合わない。そんなに合わないのに「これは加藤さんが好きそうなやつだな」ってわかっちゃうから具合悪くなる。

 それ以上に、私の根本を揺るがすレベルで気が合わなくて泡とか吹きそうになる。加藤さんが「自分はこう思う」と出してきたものに対して「私はそう思わない」みたいな気持ちになることが割とある。どちらが間違っているとか正しいとかではなくて、主義のぶつかり合いのような感じ(ぶつかり合いというか一方的にぶつかっているだけではあるが)。上にも書いたけどそれを「嫌い」という言葉で表現したりしている(私としてはすごくしっくりくるんだけど、よそから見たら過激に見えるかなぁと思ってあんまりネットでは言わないようにしています)。ちなみにこの「嫌い」については河野裕さんの「階段島」シリーズに詳しいので気になった人は読んでみてください。

 もしこれが友達同士とかだったら話し合ってわかり合う(または納得できるところを見つける)こともできるかもしれないが、私と加藤さんは友達ではない。出会いもしない相手に「私はそうは思わない」と勝手に思っているだけの一人相撲である。そこもうちょっと詳しく聞かせてよ、みたいなのができない。悔しい~~~友達だったら聞けるのになってこといっぱいある!でも友達じゃない!知りたいのに!

 でも気が合わないからってこう……これ以上知りたくないとかどうでもいいとかそういう気持ちにはならない。自分と違うから知りたくなるし、すごく気になる。それに好きな部分も「わかる」と思う部分もたくさんあるし。だけど私も人間なので、自分とは違うものについて(しかも答えがないものについて)考えているとそれだけで疲れるししんどいなって思う。単純にそういう意味でも具合悪いです。

 

 

 

原因3:内臓

 エッセイやWeb連載で出してくる文章ってたまに内臓じゃないですか?

 内臓というのは、本来ならば体の中にあるべきプライベートな部分(ここでいうプライベートは私生活という意味ではなく、極めて個人的とかそういう意味)というか、外に出すことを想定されていないもの(その多くはグロテスク)的な意味合い。私はそう思って「内臓」と言っている。

 見る準備をしていないのにいきなり内臓見ちゃったらギャー!ってなると思うし、ずっと見てたらなんだか疲れてくると思う。そういう具合の悪さもある。

 内臓を見たとき人は何を思うか、っていうと他者のことはわかんないから答えようがないが、私は何を思うか、なら答えられる。内臓を見たとき私は何を思うか。私の内臓である。私の中にあるそれを思う。だから、本当は考えたくないプライベートな部分を引っ張り出されたような気持ちになることがある。別に引っ張り出す意図はないのだろうけど、結果として引っ張り出される。エッセイやインタビュー記事などは特にそうで、「こういう出来事があってこういうふうに思った」という話をしているだけだとしてもそれが圧倒的に内臓。読んですぐには感想を言葉にすることができない。とてもじゃないけどネットに書けるような感想にはならない。しばらく寝かせないと直視できないというか。加藤さんの文章を読んでいると「お前に内臓を晒す覚悟はあるか?」って問われている気持ちになる。多分問うてないと思うけど、内臓に対抗できるものは内臓しかないので(?)、そういうふうに受け取っちゃったら内臓について考えるしかなくなる。

 自分の中にある、外に出すことを前提としていない部分って、とてもグロテスクだ。こんなグロテスクなものが自分の中にあったのかよ……ってテンションが下がることもあるし、こんなグロテスクなものが自分の中にもあったんだ!ってテンションが上がることもある。そのときの気分次第みたいなところはあるけど、でも加藤さんが内臓を提示してくるからこういう発見があるんだよな。発端は加藤さんです。

 ただし、加藤さんはファンレターに「脳みそ露出狂」と書かれていたという話で「俺が全部見せてると思ったら大間違いだぞ!笑」ってラジオで言っていたことがあるので、このひとは自分が「見せてもいい」と判断した内臓しか見せていないのだと思っている。加藤さん的には「見せてもいい」内臓なので「これは見せちゃいけないのでは……」とは思わなくていい、安心して見ていい内臓ではある。見ていて安心できるかどうかは全く別の話だが。できないです。 

 余談だけど大学のゼミの先生が「まだ誰の足跡もない真っ白な雪の上に内臓が落ちていて、そこに朝日が射していたらとても奇麗じゃないですか?」って言っていて、確かにすごく奇麗だなぁと思ったことがあって忘れられないんだけど、加藤さんの発言や文章もときどきそういう美しさを放っているときがあるなぁと思う。内臓。

 

 

 

原因4:コヤシゲ

 「親友」って呼べる人、いますか?私はいません。

 友達はいる(と思ってる。少なくとも私の視点から見ればいる)。信頼をおいている友達や尊敬している友達もいる。でも、今までの人生で誰かに対して「親友」って言葉を使ったことがないし使われたこともない。中学の頃とか「私たち親友だよね」っていう二人組がクラスにいたりもしたけど、都市伝説みたいに実感のないものとして見ていた。信じるか信じないかはあなた次第

 中学までの知人友人とは縁が切れているし、高校・大学でもニコイチみたいな仲のいい人はいなかったし、何より私の周りには「親友」という響きに気恥ずかしさのある人ばかりが集まっていたから自分たちの関係にそういう名前をつけなかったんだと思う。ベタベタしすぎないけど仲のいい私たちかっこいいよねみたいな(ってあのときの私は思ってた)。高校の卒業式のあとも「お腹すいたんだけどこれもう帰っていいの?」つって帰ったし。そういう関係が心地いいって思ってはいるけど。

 このあいだ本を読んでいて、主人公の女の子の一人称で書かれていて、別の女の子に対して「親友」って呼んでてうわー!って思った。私の全く知らない文化!私の通らなかった道だ!あんまりにも未知すぎて話そのものよりも「親友」というワードのほうが強烈に残ってしまっている。この気持ちが、コヤシゲを見ているときにも沸き起こることがある。

 なんていうか……相手が自分のことを好きだってなんのためらいもなく思えるのってすごいと思う。私はちょっとできないかな。私は私と付き合うとこういう利点があるからその利点が有効なあいだは私のこと好きでいてほしいなって思うくらいしかできないのに……コヤシゲのお互いに対する信頼すごくない?人という字は人と人が寄りそってできてんだな~って感じがする。

 どういう気持ちで関係性に「親友」という名前をつけるのかを考えると未知すぎて具合が悪くなる。なによ「俺もいるし」って。なによ!なんなのよ!ウワーーー!

 

 

 

 もっと短く済まそうと思ったのに長々と書いてしまった。加藤さんのことを考えると毎日が未知との遭遇、今日も具合が悪いです。

WORLDISTA_LOGIN.log ―NEWS LIVE TOUR 2019「WORLDISTA」感想―

 今年は仙台の1日目夜・2日目昼、埼玉3公演にいました。思ったこと考えたことについてのメモです。今回も1万字くらいあります。

 

 お題「NEWS LIVE TOUR 2019 「WORLDISTA」 仮想空間体験ログ」

 

 

XX.ログインシークエンス

 シンクロ率上昇中の演出の高まり方がすごい。どきどきして言葉が出なかった。自然と口元がにこにこしちゃう。これから何が起こるんだろう?ってわくわくする。

 普通に生きてたらそんなにわくわくすることってないと思うんだけど、こういう非日常がわくわくをくれるから生きてるって楽しいな~って思う。

 

01.WORLDISTA

 水!水がすごい!なんか映る!この水でもうチケット代の元が取れたのでこれ以降は無料ゾーンです。この衣装ここでしか着ないんだろうなってわかってるけどめっちゃかっこいい……埼玉では増田さんが黒髪でめっちゃ沸いた。一緒にいた友達と「どうしよう!?」って肩を寄せ合った。どうにもできなかった。やばかった。

 加藤さんの「Still…」がずるい。やだ。

 

XX.オリエンテーション

 たまごの説明。一瞬デジタマかと思った。Wエッグでした。我々のバワリーで育つたまごらしい。「Hey!」と「Yeah!」の練習をして次の曲へ。

 

02.DEAD END

 かわいい海賊船みたいなのに乗ってるNEWS。衣装はレーサー風でかわいい。「NEO ELECTRIC WONDER STATE INC」のチームなのかな。あるいはスポンサーロゴかな?JEのマークもあったけどスポンサーロゴみたいな感じだよね。超かわいい。

 埼玉で半分見切れ席みたいな席のとき、待機しているNEWSがちらっと見えたんだけど船のなかで体育すわりしている加藤さんがいた。かわいい。

 

03.weeeek

 今回割と定番的な曲が少ないかな?って思ったので改めて振り返るとweeeekが貴重に感じられる。今村くんが小山さんのこと好きって発覚してから、小山さんが今村君を抱っこしていて超かわいい……あと小山さんが裏拍でリズムを取って煽るのでファンもどんどん裏拍になっていくのが面白かった。

 振り返ってみると、セトリには「NEWSニッポン」「希望~yell~」「恋のABO」「チャンカパーナ」は含まれていない。最近の定番曲である「NYARO」もない。それでも物足りなさを感じない盛り上がりがあった。NEWSは手持ちに戦える楽曲を沢山持っているんだなぁと実感した。

 

04.NEWSKOOL

 QUARTETTOのときに撮ってた映像が出てきてひえ~~~ってなった。あのときの加藤さんのビジュアルが好きすぎるので……ちょっと無理ですね……生きて帰ってきたことを誉めて欲しい。手越さんのパートに「U R not alone」が入っていたんだねって今更思い出した。

 ジャンプしたときに「NEWS」になるように飛ぶのもやったうえで、Jrの子たちと一緒に12人で「NEWS」をつくる。小山さんのポジションはあの脚の長さがなければできない。こわい。

 

05.U R not alone

 もはや歌詞が画面に出ない。だって歌えるもん。NEVERLANDには入っていないしNEWS担ではないけどNEWSのコンサートが楽しいから来てるnotジャニオタの友人は「後ろのモニターに歌詞あるから歌えた」って言ってた。

 小山さんがイヤモニ外してファンの歌声を聴いててくれるの超好き。

 

XX.たまご孵化

 バワリーを獲得したのでたまごが孵化した。鳥かな?と思ってわくわくしてたら爬虫類寄りだった。でもかわいい。初見では首領パッチみたいだなって思った……つまりかわいい。これはドームツアーのWORLDISTAでこいつのぬいぐるみ出すしかなくない?

 

06.インビジブルダンジョン

 Brightest×ミステリアのような演出。おいしいとこどり。ダンスもオシャレでかっこいい。しっぽ?たてがみ?のようなものがついているかわいい衣装。でも甘すぎないところがすごい~~~さすがTAKAHISA MASUDA!

 

07.Digital Love

 映像に合わせた振付。ハートをゲットしたりロボットみたいに踊ったり超絶きゃわぴ~~~!!!ハートをゲットしたらちゃんと加算されてくところもいい。手越さんだけ他の人より多くゲットしているところもちゃんと反映されてる。

 ブロックを連打している振付、小山さんはどう見ても猫パンチだった。かわいい。あと最後の加藤さんね。ずるい。かわいい。かわいい!!!好きにならないでいるほうが無理ってわかってます?

 

XX.水面に揺れる月

 たまごから孵った子が水面を見つめると月が映っている。で、次の曲へ。

 

08.I・ZA・NA・I・ZU・KI

 水!水がすごい!花道が水浸し!どうなってるんだ!歌う増田さんの背景に、水面に揺れる月が映っていて最初めっちゃ混乱した。だってそんな映像どこにも映ってないのに……と思ったらモニターの月が花道の水面に映ってるんだもん……混乱もする……

 小山さんが最後に水を蹴り上げるところ、恰好いい&脚が長い。4人が一列に並んで踊っているところは水の跳ねがすごくて目を奪われる。足首くらいまで水の中なのによく踊れるね……すごいな……

 このツアーで唯一、唯一「それだけは……」って思ったのが、加藤さんの「口づけを」がなかったことです。やってほしかった~!

 

09.勿忘草

 Jrのソロダンスがある。もはやNEWSはBGMでJrのダンスがメインともいえる。初めて入った回は新藤くんのソロダンスで、大きな動きですごく魅力的だなぁと感じられた。3人で回していると言っていたから全員分見たと思うけど、全員それぞれに違っていて個性~~~って思った。ダンスのことはよくわからないけれど、全員が違う感じだったのはわかる。多分渡辺大輝くんのダンスが一番好き。手足が長くてすっごくきれい。

 

10.Symphony of Dissonance(増田さんソロ)

 私はこの曲のことをポストアポカリプス(大災害や戦争などで滅んだ世界)だと思っているので、レーザーがびゃんびゃん光る感じが近未来というよりも滅んだ世界っぽく見えた。滅んだ世界で「明晰夢に立てこもろう」なんて歌われたら頷いちゃう。絶妙なメリバ感が漂う感じが……個人的にはとっても好きです……

 

11.Going that way(小山さんソロ)

 LDH所属の小山慶一郎さん。シェアハピ。LDHというかむしろK-POPの女の子グループみたい。TTポーズ的な。

 冒頭では小山さんが花道を歩く。TGCと勘違いしちゃうようなランウェイ。私は小山さんのソロでは「愛のエレジー」が特に好きで、花魁道中=「歩く」ことがパフォーマンスになるって小山さんが自分でわかっているのがもうとにかく最高で、今回も「歩く」ことで人を惹きつけていて今すぐ各種ブランドとファッション誌は小山さんをモデルに起用して!普段はあんまり「損」って言いたくないけどこれは損失ですよ損失。

 あと途中で客席に背中向けて両手をばっと広げるところあるじゃん?やばい。世界は小山慶一郎のものじゃん?背中向けてるのに我々は掌握されてる。なんかもう気持ちいいもんな……今回のコンサートでどこが一番宗教だったかって言ったらこの小山さんの背中だと思います。畏怖すら感じる。たぶん日本神話の神様ってこんな感じなんだろうなって思う……

 最終的にはダンスもだいぶ覚えて、イントロが流れるとすぐにうちわを置いて臨戦態勢を整えていた。めちゃくちゃ楽しかった~!

 

XX.クイズ

 かわいいクイズタイム。加藤さんのクイズだけめちゃくちゃ難しくて正解できない笑

 と思ってたら加藤さんがクイズ監修してたの……いきなりシゲアキ……

 

12.さくらガール

 NEWSの後ろに桜があって、最初は映像だと思っていたのに絶妙に奥行があって映像じゃないと気づいた。このツアーのコンセプトは「仮想空間」なのに、演出ではリアルに「そこにあること」を何度も推していて、その感じが面白いなぁと思った。きっとリアルな仮想空間、という演出だからそうなるんだろうね。

 超でかいモニターの後ろを使うのも「奥行」を意識している感じがして、今現在のリアルに見せる技術(3Dとか)って奥行を重視していると私は認識しているので、この奥行を使った演出ってまさしくリアルな仮想空間!って思った。

 

13.恋を知らない君へ

 ロボットと人間……切ないタッチのイラストと女の子に恋をして赤いハートの風船が出てきたところでどうなるか大体わかってしまって初見なのにその辺から涙ぐんでた。思った通りの結果になってまぁ最終的に号泣でした。

 雨が降ろうが水の中だろうが女の子を目指して進んでいくロボットが愛おしくて、曲と相まっても~~~号泣。ロボットの充電が切れてしまった、あの真っ暗な目にまた号泣。目は真っ暗なのに口元は元々の構造のせいで笑ってるのもしんどい。のぼっていくハートの風船にも号泣。多分今回一番泣いたのここじゃない?ここだけは入った回数=泣いた回数でした。毎回泣いた。

 まさかドラマ主題歌として十分に役目を果たしていたこの曲が、なかなか次の曲が出ないから冬にさえ「あの夏へ」と歌っていたこの曲が、新たな意味をもって生まれ変わるなんて。

 女の子はきっとロボット(とその想い)に気づかなかったんだろうな。自分を想っていた誰かのことは、知らないままなんだろうな。だってこの曲は「恋を知らない君へ」だから。ロボットの恋心は女の子に出会うことなく、空へとのぼっていったんじゃないかな。えっかなしい……好き……

 ロボットが女の子を見つけられたのはロボットが女の子の寂しさ的なものを検知できたからかもしれないし、最後には女の子が向かっていく先に誰かいてもう寂しくなくなったのかもしれない。具体的な話は全然わからないけれど、ロボットがハートの風船を届けたかったあの女の子が幸せだったら幸せだろうと思うから、幸せでいてほしいなぁと思った。

 あの映像、全然説明がないじゃん!って感じだけど、その説明のなさ(=余白の多さ)がまさに「想像することがみちしるべ」なんじゃないかなと思った。その想像の結果号泣でした。

 ロボットと人間の話に本当に弱くて、ゲーム「ちびロボ!」シリーズに出てくるでかロボとかアニメ「TIGER&BUNNY」の第15話がめちゃくちゃ好きで、あと森博嗣先生の百年シリーズのミチルとロイディとか……そんな奴がこの映像を好きじゃないわけがなくて、本当に私のために作られたのでは……?という気さえしてしまった。いや私のために作ったでしょ。ありがとう。

 

14.リボン

 私は子から母へ、というベクトルの曲がとても苦手で、それが明かされてからは聞かなくなっていた。解釈なんて何通りでもあるけれど、そういう意図をもってつくられた楽曲であることを明かされてしまうとどうしても囚われてしまう。

 でも、「恋を知らない君へ」で号泣している流れで聴くと、なんだかそれまでと違って聴こえた。「恋を知らない君へ」と歌詞が共通する部分もあり、流れとしてはとてもよかったし、それ以上に胸に響いた。

 以前、「madoromi」について「いつかいなくなるアイドルからファンへ」というメッセージに受け取れるということをブログに書いたけれど、この「リボン」は「アイドルから今はもういないファンへ」という歌に聴こえた。自分の都合で離れたファンへ向けてというわけではなく、人生そのものが絶たれてしまったことによってファンを続けられなくなった人への歌。最初に宮城で聴いたから、余計にそんな気がしたのかもしれない。

 今回は仙台へも行ったんだけど、彩瀬まるさんの『暗い夜、星を数えて 3・11被災鉄道からの脱出』と伊坂幸太郎さんの『仙台ぐらし』を読んだ。彩瀬まるさんは東北一人旅の途中、福島で被災して、そのときのことを綴っている。とても「死」を近くに感じる体験が書かれていて、とても怖くなった。伊坂さんは仙台在住の小説家で、『仙台ぐらし』はその名の通り仙台での暮らしを書いたエッセイで、震災時のことも書いてある。どちらも、今回の宮城行きが決まって読もうと思ったものなので、決まらなかったら読まなかったかもしれない。来られてよかったな、と思う。

 それと単純にNEWSの歌が上手い。NEWSの歌が上手すぎて否が応でも聞き惚れてしまう。ひとりひとりが歌いつないでいく部分も全員が上手いし、最後のサビで4人の声が重なったところは鳥肌が立つくらいだった。4人の声しかしてないとは思えないほど厚みがある。1+1+1+1が4以上になるんだって、声が示している。シンプルな曲だからこそ4人の声の素材の良さが際立っていて、本当にすごくよかった。

 

15.サンタのいないクリスマス

 クリスマスツリー(実在)。サンタはいないけどツリーは実在。この曲の増田さん、めちゃくちゃ歌が上手くてやばい。

 Bメロが3→3→2みたいな感じのふしぎなリズムになるのもオシャレで好き。毎回一緒にリズム取ってた。ここすっごく気持ちいい。

 この曲でもファンが歌うパートがある。多分この曲だったと思うけど手越さんがハモりを入れてくるので私たちの歌唱力を信頼しすぎでは……!?という気持ちになる。信頼してくれてありがとう。応えられるように頑張ります。

 

XX.MC

 いろんな回があったけど、小山さんの声が枯れ気味だった埼玉2日目夜が印象深い。

 高い声が出なくなってしまったことを、明るい雰囲気で、深刻にならないように伝える小山さん。今さらっと言ったけど「明るい雰囲気で、深刻にならないように」って決して簡単なことではないと思う。本人的にも悔しい部分はあるだろうし、それを表に出さないようにしないといけないわけだし。そこに「のどちんこ飛ばしましたね!?」って明るく食いつく加藤さんのことも好きだなって思った。増田さんは「もともとそんなに高い声でないじゃん」ってちょっと面白くする感じで言った後にすぐ「小山は低音が神だからね」ってしれっと言うの。手越さんは「NEWSはバランスがいいよね」って。NEWSの優しさがすごい出てる。

 小山さんは喋るときの声が出にくいって言いながらMCでもばっちり喋るし各所の煽りも手を抜かない。NEWSのファンの声がよく出ているとしたら、小山さんがそうやって大きな声で盛り上げてくれるからっていうのもあると思う。大きい声で、楽しそうに、テンション高めに盛り上げてくれるから、それに応えて自然とこちらサイドの声も大きくなるみたいなところはある。私はある。

 あと全員で「千の風になって」の「せ」の音探してるとき良い声しかしなくてずっと聴いてたかった。小山さんも「低い声なら出る!」って言って参加して最終的にめちゃくちゃいいテノールで歌い上げててほんとテノールの仕事きて(テノールの仕事)。もしくは次のソロ曲は「千の風になって」のカバーにして!

 

16.DoLLs(手越さんソロ)

 ガンガンとかで連載してる!スクエニ系だ!(初見の感想)

 決して大がかりな仕掛けがあるわけではないけれど、映像・歌・ダンス等々さまざまな要素を組み合わせていて、目を奪われるステージだった。

 

17.世界(加藤さんソロ)

 ネット上で言える言葉がひとつもないので特記事項なしだけど、ただ「好き」ってことだけは言いたい。

 

18.Strawberry

 「世界」でめっちゃ泣いてて余裕がないので一時停止の機能がほしかった。

 立ち位置的に歌っている小山さんのほうへまっすぐ加藤さんが歩いていく感じだったと思うんだけど、「ありふれた出会いに感謝して 目の前に君がいる 意味あって必然だね」のところで立ち位置的にコヤシゲが向かい合ってるの(しかも加藤さんが小山さんのいるほうへまっすぐ歩いていくのも)しんどくないですか?私はしんどいです。

 

19.「生きろ」

 「生きろ」が最後じゃなくて、特別な意味を背負わされずに明るく歌われることが嬉しくて泣いた。結局泣いてるじゃん。

 もはやオケの音すらStrawberry・EPCOTIA ENCOREとは違うんじゃないかってくらい明るい曲に聴こえる。見せ方ひとつで曲ってこんなに変わるんだね。

 加藤さんの「信じてたいんだ 光見えない未来を あのとき君が信じてくれたように」がすごく好きなんだけど、「あのとき君が信じてくれた」のはなんだったんだろうって聞きながら考えていた。順当に歌詞から予想すれば「光見えない世界」を信じていたのかなと思うんだけど、実際に歌声を聞いていると「加藤さんのこと」かなぁと感じた。私が加藤さんを信じたことが、加藤さんが未来を信じる力に変わるんだとしたら、すごくない?私はすごく嬉しい。だって、それっていつまでも残るものだから。私はこの先加藤さんのファンじゃなくなるかもしれないけれど、未来はいつでもいつまでも加藤さんの前に広がっている確かなものだ。いつかいなくなるかもしれない私じゃなくて、確かにある未来を信じてくれるんだったら、安心していられる。いつか私がいなくなってもこの人はちゃんと立っていてくれるって思うと安心できる。

 

20.CASINO DRIVE

 後ろむいたダンスのとき小山さんをアップにしちゃう気持ちすごいわかる。一番セクシーだもんな……私がカメラマンさんでも撮るし、スイッチャーさんでもスイッチするし、人じゃなくてカメラだったとしても自主的に小山さんを撮っちゃってただろうな。

 

21.EMMA

 ここから「MR.WHITE」まで外周を回る曲。一度間近で増田さんの「サヨナラまで2cm」を見ちゃった……

 

22.BE FUNKY!

 最後に入った公演だけ加藤さんリフター付近だったので、この曲でじたばたしたりにこにこしたりする加藤さんが見放題だった。最高。かわいい。

 

23.四銃士

 リフター曲。小山さんの「いざ立ち上がれ」のファンサがすごい。そういう振付だったのかな?ってくらい自然に美しく投げチューしてた……

 四銃士、すごく好きな曲だけどStrawberryでは1日目しかやらなかったので今回は毎回やってくれてすごく嬉しい!踊ってほしい曲ではあるけれど、リフターの4人が超かっこよかったからこれもアリだなと思いました。ちょろい。

 

24.MR.WHITE

 「W」といえば!この曲!まさかファンサ曲として復活するとは!先日のポルノのライブでも「過去のアルバム・ライブのフラッグ的な曲を別のコンセプトの中で披露する難しさ」を考えたところだったので、こんなかたちで入ってくるのか~って嬉しくなった。時空が歪むでもなくバグが起きるでもなくしれっと入れてくるのね。

 Jrたちが踊っているのもかわいかったし、最後はNEWSも踊ってて嬉しかった。最後の決めポーズみたいなときの小山さんのすらっと具合がすごい。

 

25.トップガン

 急に「新曲です!」って小山さんが言うので何!?って思ったらトップガンだった。よかったちゃんとサビ以外も作られてて!よかった発売が決まって!

 THE売れ筋のJ-POPって感じの曲の作りが最高。私にはわかるんですよ……だってポルノで沢山聴いてきたんだもん……「EMMA」のことは「Love too, Death too」の親戚だと思ってるけど「トップガン」は「ミュージック・アワー」の親戚です。

 ダンスもかわいい。ダンダダダンダンのところはバワリーポーズも入ってて、コンサートが終わっても楽しみは続くんだな~ってわくわくする。

 

XX.ダンスのレクチャー

 NEVERLANDの住人が出てきてダンスを教えてくれる。このとき、NEVERLANDのひとが「よろしくお願いします」ってみんな拍手するんだよね。私もしちゃうんだけど、これがすごく好き。だって、冷静に考えたらあれは映像なんだし、さらには「拍手して」とか言われてやったわけでもない。自然と「宜しくお願いします」って言われて拍手しちゃうの。素敵じゃない?私たちにとってはあれはただの映像ではなくて、久しぶりに会えたNEVERLANDの住人なんだよね。そういうの、すごく好き。

 

26.FIGHTERS.COM

 でかいドラゴン!!!!!!!!!!!好き!!!!!!!!!!あんなの見ちゃったらわくわくが止まらない!!!!!!!!!!!!!今までずっと映像の中だけにいたWエッグの進化形が「リアルに目の前にある」ということが大事だったんだろうなって思った。

 レーザーでセンステをリングにするのやばすぎ。思いついた人に国民栄誉賞とかあげてほしい。

 実際には見たことないけどボクシングを題材とした映画や小説は結構好きなので、NEWSがボクサーみたいなガウン(っていうの?あの服)を着ているのがめちゃくちゃよかった。高まる。加藤さんのサングラスはぶっちゃけ割りたかったけど悪いコヤシゲが見られて最高だったからサングラスも悪くないなって思った。あと加藤さんの「ファイターズドッゴォォ」が聴けて最高でしたね……思い残すことないや……

 

27.Wonder

 「W」だからかな?NEWSってこの曲好きだよね!少プレでも2回やったし。私も好きだよ。

 

28.SPIRIT

 モニターに羽が映し出される場面が何度かあるんだけど、立ち位置の問題で左下に羽が出たときに加藤さんの背中にちょうど重なって、加藤さんの背中から羽が生えてるのを見ちゃった。しげの背中には羽根がある……

 

29.WORLD QUEST

 このeスポーツゾーンができるのも、NEWSがいっぱいサッカーの曲をもっているからだよねって思う。だって4曲連続でサッカー曲やってもまだ控えがいるんだもの。

 

30.ONE -for the win-

 増田さんの死ぬほどかっこいい国名羅列ラップから始まる。ここのつなぎ自然ですごくかっこよかった!

 

31.BLUE

 たぶんこの辺の曲で外周まわってたときに小山さんがトロッコの支えに足かけてたんだけどあれって足をかけられる位置にあるの???どうなってるの???あれは腰のあたりに来るものなんじゃないの???

 

32.Love Story

 WORLDISTA CAPで優勝を勝ち取ってログアウトする直前、仮想空間から現実への橋渡しとして歌われる「Love Story」。「EPCOTIA ENCORE」で宇宙人たちに「大切な人を思い浮かべて」と歌ったりリズムとったりしたときのメロディが使われている楽曲。大切な人……NEWS……すき……

 仙台ではなかったけど、埼玉ではNEWSに恋してのちびキャラが映像に出てきてめっちゃかわいかった。あと「また明日ね」の手越さんがかわいすぎて会場全体が「かわいい……」って空気になるのがすごい。あんな「かわいい……」って空気で一体となることある?初めてです。

 さっきNEVERLANDのダンスのひとが教えてくれた振付がここで出てくる。自担を見つめちゃうからどうしても加藤さんに向けて「君にまたずっと 恋をする」の指さしをしちゃうのが恥ずかしい。照れる。

 恋愛ソシャゲをもってるNEWSが「Digital Love」を歌うのなかなかパンチが効いてるね~なんて思っていたけど、NEWSとファンの恋は仮想と現実のあいだみたいな……この曲がここで歌われるということはそういう立ち位置の曲だから……私たちの恋はそういうものなので……えへへ……NEWSとファンがラブラブですまんな……

 私はNEWSがいて幸せだけど、NEWSも私たちがいて幸せなんだって。嬉しいね。そうやって言ってくれるのなら、NEWSのそばにいたいって思っちゃう。

 お仕事なんだから、パフォーマンスなんだから、お金を払う人とサービスを提供する人以上の関係ではないんだから、そこに「愛」があるかどうかなんて言い切れない、と頭では思う。頭では。でもそれを超えたところで「これは愛だ!!!!!!!!」ってわかる。私が信じているのはそういう愛だと思う。いろんなものをいったん抜きにして、余計なものを取り去って、そこに残っちゃうんだよ、愛。ほかの誰かがほかのアイドルにそう思ったりするように、私はNEWSに対してそう思う。それは誰からも咎められる謂れはないし、私だけの大切な気持ちなので大事にしていきたいな。

 愛が地球を救うかどうかは正直わからない。でも、愛は私やNEWSを救うと思う。「愛は僕らを救う」、こちら今年の私のスローガンになります。

 

 最後に4人がはけていって、「WORLDISTA」の「S」だけ色がついて扉が閉まっていく。楽しかったなぁ次も楽しみだなぁと思っていると、姿が全部見えなくなってから「愛してる」って言う加藤さんはずるい。本当にずるい。ばか!好き!

 

 

 

 

 

 

 私はQUARTETTOの亡霊なので、「NEWSKOOL」「四銃士」「Wonder」がセトリに含まれているのがめちゃくちゃ嬉しかった。水がすごかったり桜があったりと次に何が出てくるかわからない感じもQUARTETTOのおもちゃ箱感があってすごくわくわくした。小山さんソロの「歩く」演出もQUARTETTOの「愛のエレジー」の再来って感じだったし、私の好きなものが沢山詰まったコンサートだった!明日円盤出てくれ!

 

 それとやっぱり歌が上手い!全員が上手い。努力しているんだろうなっていうのが伝わってくるし、歌を大切にしているグループだということもすごくよくわかる。それに、ただテクニックとして上手いだけではなくて、歌詞に気持ちが乗っているというか。この人たちの心の底から出てきている言葉なんだなって感じられる。

 ピアノをやっていたり中学の部活でトランペット吹いたり高校で合唱やったりしたけれど、楽器の音や歌声に感情をのせるのってすごく難しかった。正直「できなかったな」と思ったまま全部やめた。私としては楽器を使ったほうが感情表現がまだ「できてるかもしれない」という瞬間はあったけれど、合唱のときは全然ダメだった。どういう気持ちで歌うか、それをどうやったら表現できるのか。それって一朝一夕でさらっとできるものではない。できる人もいるのかもしれないけど、それはほんの一握りの天才だけだろう。NEWSもそういう意味では天才ではなくて、どうしたら伝わるかを考えて、今現在のかたちに辿りついたのだと思う。

 NEVERLANDのときの「恋を知らない君へ」もすごくよかったけど、今回のと全然違うなって思ったし。それはきっとNEWSが歌に感情をのせる歌い方を確立したからだと思う。「生きろ」を歌うようになって以降さらに良くなったなぁと感じるし、コンサートがあるたびによくなっていく気がする。さらによくしていこうという気持ちを忘れないNEWSはすごいなぁ。

 

 個人的にはシンプルなセットもすごく良かったなぁと思う。仮想空間ってつまり実際にはそこにないのにあるように思わせるということだからプレーンなセットがさまざまな色を見せるっていうのがコンセプトに合っていたと思うし、プレーンなセットが想像次第でなんにでもなるということを見せられたような気がした。まさしく「#想像することがみちしるべ」みたいな。

 NEWSが事前に私たちにくれた「#想像することがみちしるべ」、もしかしたら我々が勝手にあーだこーだ想像するようにくれたわけじゃないのかもしれないけど、事前にいっぱい考えられてすごく楽しかったな。当たるとか当たらないとかじゃなくて、考えること自体が楽しいというか。「考える」という行為に意味があるのであって、考えた内容にはあんまり意味がない。あれはあくまで私が楽しむためのもので、NEWSにはもっと沢山の人を幸せにするような、最大公約数的な楽しさを提供してほしいし。全然喜んで割り切られに行くから。

 

 本当に「楽しい!」って気持ちがいっぱいのコンサートで、NEWSと私の未来は明るいって確信しちゃうようなコンサートだった。よその人から見たらNEWSとNEWSのファンがどう見えるのか知らないし、私以外のファンの人のことも知らないけど、NEWSと私の未来は明るい。未来のことなんてわからないからあんまり考えたくないんだけど、でも「明るい」って確信しちゃえる何かがあった。

 これからのNEWSのこともすごく楽しみだな~って思える時間だった。次にNEWSに会えるのはいつかなぁ、楽しみだなぁ!

 次のアルバム・ツアーであろう「STORY」には確実に「Love Story」が収録されること、一体どんな物語を募集してどんなかたちに仕上げるのかということ、わくわくがとまらない。

 そうして、私とNEWSのLove Storyはこれからも続いていくのです。

 

マイお題『NEWS LIVE TOUR 2019 「WORLDISTA」 仮想空間体験ログ』を作りました

お題「NEWS LIVE TOUR 2019 「WORLDISTA」 仮想空間体験ログ」

 

 今年も作りました。みなさんもぜひ仮想空間の体験記録を書いてみてはいかがでしょうか!

 例によってオーラスから1カ月はTwitterの私のアカウントにてRT・ツイートでご紹介させていただきます。それ以降もお題を閉じることはありませんので、是非ログイン記録を残すのにお使いください。

 

 

見つめること、誠実であること

 どう言葉にしたって伝わらないから言葉にするの諦めてたけどちょっと残しておこうと思う。ファンサもらったよ~って日記です。

 

 

 

 WORLDISTA仙台での話。スタンド1列目だった。 

 前日も入っていたから目の前でちょうどトロッコが止まることはわかっていて、「ここ絶対来るじゃん!やば!」と一緒に入った小山担と盛り上がっていた。

 ファンサ曲のとき、まずは増田さんのトロッコが通過した。体の分厚さがマジやばい。想定していたよりも近かった。そのあとで加藤さんのトロッコが来る。 

 こんな至近距離で加藤さんを見るのいつ以来だ……?って感じだしこっちもこっちで思い入れが積み重なりすぎて無理無理の無理だしいっぱいいっぱいになってしまって微動だにできなかった。「シゲ」って書いてその周りにハートが散ってるうちわ持ちながら、周りの人たちがキャー!ってなってるなか、まったく動けないまま泣かないように顔に力を入れて加藤さんを見ていた。何かに集中しすぎて周りの音や見えているものが遠のくっていうか、ドラマとかでそこにだけスポットが当たる感じのやつが私は割と実際に起こるタイプなんだけど、まさしくあれが起こってた。誰かに手を振る加藤さんと、それを見つめる私しか世界にはいなかったの。 

 ちょうど曲と曲の合間で、トロッコが私の目の前で止まった。加藤さんがこっちを見ていた。私を。動けないままでいる私を、手を振るとか何をするとかでもなく、険しい顔ですっごく見ている。こっち側に何か(モニターとかスタッフさんとかそういう段取り確認的な何かが)あるのかな?って思ったけどそういう視線じゃなくて、これは私なんじゃない?って思えちゃうこの間数秒。加藤さんがこっちを見ている、何か応えなくちゃ、多分叫べば届く位置だけど、言うべき言葉がない。言葉が無力だって知っちゃったから、言えることが全然ない。「好き」とか「最近書いてる?」とか「釣り行けてる?」とか「大好き」とか「嫌いなところもあるけどその嫌いなところがなくなっちゃったらもっと嫌いになるくらい好き」とか「ぶっちゃけ私のブログ読んだことあるっしょ」とか「嫌な思いさせてたらごめん……」とか「でもどうか好きであることだけは伝わってほしい」とか「好き」とかいろいろ思って、それらが一言で収まりきるような言葉が私の中にはなかった。誤解されるくらいなら何も言いたくないけど、加藤さんの視線が私をとらえていることはわかったよって伝えたかった。ので、咄嗟に頷いた。 

 そしたら加藤さんも頷き返してくれた。これは、勘違いのしようがない。あーーーいま世界に二人しかいない。視線の届く範囲だけが世界だ。と思ったらまた泣きそうになっちゃって、涙をこらえようとしたらどんどん険しい顔になってしまい、しかもまだトロッコが止まっているし、加藤さんも険しい顔のままだし、険しい顔のまま見つめ合っている。でも頷き合ったらもうこれ以上できること何もなくない!?だけど目をそらせない。奥で先行するトロッコに乗っている人たちが入れ替わっているから、それが終わるまでの結構なあいだ目の前にトロッコがあって、そこにあるあいだはお互いの視線がぶつかっていたと思う。長すぎて戸惑った。 

 隣にいた友達が「シゲが見てるよ!」って言って私の肩に触れて、周りの世界が帰ってきた。音も視界も全部一気に流れ込んできて、魔法がとけたみたいにはっとなって、私を支えていた足が仕事をやめてその場に崩れ落ちた(私はよく加藤さんがやばいと膝から崩れ落ちる)。加藤さんと目が合ったまますとーんと崩れ落ちて、目の前は柵(?)があるので視界が遮られる。どうにか這い上がった頃にはトロッコはもう遠ざかっていた。友達いわく「シゲびっくりしてたよ」。 びっくりさせてごめんだけど私もびっくりしたんだよ……そんな見られると思わないもん……

 

 私は私の感覚の世界に生きているから他の人のことはよくわからないけど、世界に二人だけになることってあんまりない感じですか?私は割とある。集中の度合いなのかわからないけど、自分の周りが遠ざかるような、集中している部分だけ感覚が研ぎ澄まされたような感じになる。

 前にポルノのライブで横浜スタジアムのバックネット裏席(ステージの真向かい)だったとき、ステージから一番遠い位置の席にも関わらず世界に私と新藤さんしかいなくて、世界に二人きりなのにこんなに遠いんだって思って泣いたことがある。遠くたって世界に二人きりになっちゃうんだから目の前にいたらそりゃあなっちゃうよね。っていう話です。

 

 

 

 ここから先は余談です。ここより前もずっと余談だけど。

 

 

 本当に、言葉は無力だなぁと思う。去年それに気づいてしまった。いくら言葉を駆使しても届かないものはあるし、意図とは違う届き方をしてしまうこともある。余計なことを言ってしまうくらいなら何も言わないでいようって思っている。言えないわけじゃない。私は私の意思で「言わない」って決めて、言わないでいる。Twitterでもブログでもそうだけど、言っていることが全てというわけではない。言わないでいることも沢山ある。言葉こそがすべてだと、言葉ならなんでも表すことができると、ずっとそう信じてきたのに、そうじゃなかった。それがちょっとしんどい。現在進行形で。

 だから去年、「好き」とかそれに類する感情について改めて考えた。私の「好き」のかたちについて。私の「尊敬」のかたちについて。そこで私が一旦の答えとして出したのが「見つめること」だった。

 

 「尊敬」という感情の発露の仕方にもさまざまなかたちがあると思うけれど、私の場合は「目を瞑らずに見つめること」というかたちだ。あるいは「ひとりの人間としての目線で、相手をひとりの人間として見ること」と言い換えてもいい。対面し対話することが叶わない関係だということはわかっているけれど、できるだけなんのバイアスもなく対等でありたい。ここでいう対等は、社会的立場もクソもない自分に下駄を履かせて相手と同じ立場になることではない。ただのひとりの人間として、ただのひとりの人間を見るということだ。周囲の意見とは関係なしに、私と私が見る加藤さんについての、それ以外の何者も関係しない世界で完結したい。過保護にもなりたくないし、過度にきつくなりたくもない。ただ、私は私の価値観でもって、あなたを見ていたい。

 

 これは去年のブログ(信仰と尊敬と、誠実であること - 来世はペンギンになりたい)の私の内臓みたいな文章なんですけど……こんな……フラグ回収みたいなことあります?って自分で読んでて思っちゃった。ここでいう「見つめる」は概念的な意味を含んでいるというか概念的な意味の話だけど、でも実際としてもそうだよねって。それまでの私は言葉を尽くして「わかる」ことこそが最重要事項だと思っていたんだけど、そうじゃなかったって気づいて本当に本当にショックだった。でも、加藤さんが頷いてくれて、言葉が無力だと打ちひしがれた1年だったけれど言葉じゃないものが届いた気がした。私が大事にしようとしてきたものはもしかしたら無駄じゃなかったのかもしれないなぁ、迷って悩み続けてきたことも無駄じゃなかったのかもしれないと思った。私が新しくつかみ取ろうとしたものは、悪いものではなかったんだなって今のところは思っている。

 相変わらず、加藤さんについては言葉にできることが少ない。ノンバーバルな部分を伴わないネット上の言葉ではなおさらだ。言葉はすべてではない。これからも迷ったり悩んだりしていくんだと思う。でもそれでいいような気もする。

 

 今の私の「好き」のかたちは、「誠実であること」だ。嘘をつかないこと。彼に対して思ったこと、それが喜びであれ怒りであれ悲しみであれ、自分の気持ちを偽らないこと。

 

 これも去年の同じブログからの引用で、私の「愛する」ということは誠実であることだと書いた。今のところ、考え方は変わっていない。今もまだ誠実であろうとしている。加藤さんに対して思ったことを、それがどんな感情であれ、なかったことにしたくない。言葉にするかどうかは別として、自分の中でなかったことにしたくはない。

 これからも私の誠実さでもって加藤さんのことを見ていたいと改めて思った。私が去年いっぱい考えたことは、今の私もまだ大事にしていられることだったんだなぁ。それが唯一の正しいことだとは思わないけど、今の私が正しいもののひとつだと思えるものだったんだなぁって実感できた。なんだかすごくすっきりした気分!はれやか!

もし君が道に迷ったら ーアイドル短歌まとめ6ー

夢の中なんだし優しくされたいよ  化石の発掘くらい優しく

 

トマトなら僕が食べよう  君の胃袋には好きなものだけ入れて

 

花吹雪ここにあなたがいなくても美しいので泣きたくなった

 

春が来る前に行きたい由比ヶ浜 海に寂しさ投げ込むために

 

もし僕の涙が樹液だったなら琥珀になるね高く売ってね

 

不法投棄ではないです  溢れ出た彼への愛で害はないです

 

傷口とガーゼのようにくっついたそれを「絆」と呼ぶのか否か

 

「言葉では足りない」なんて言うけれどそれさえ言葉じゃんって思う

 

武器を持てとは言わないが盾くらい持っておいてね 魔物はこわい 

 

あなたとの記憶は都合のいいように改変されて思い出になる

 

愛だって棘があります  愛を抱く私の胸はほら傷だらけ

 

月光が水面に揺れる夜だから好きと言っても罪にならない

 

美しい蛾の標本として生まれ君のポケットで潰れたかった

 

死ぬときは結局ひとりなんて嘘  生きてるときもひとりきりだよ

 

エスケープしよう  頭の中にいる君に連れられどこかの海へ

 

感情をつくる器官が体内のどこにあるのか知りたくはない?

 

神様はここにいないがその代わり君がいるので間に合ってます

 

君のこと考えるほど悔しくてこれは恋とは呼べない何か

 

若葉萌ゆ 草のにおいのする季節 みどりはとても晴れやかな色

 

まばたきに込めたであろう感情を読み取れた気がしたかっただけ

 

言葉では届かないものもあるでしょう  だから手を振る  君に手を振る

 

もし君が道に迷ったら「こっちだ」と声かけるから一緒に迷おう

 

 

 

 今回は割と早くたまっちゃいました。今後もぼちぼち詠んでいきたいな。