来世はペンギンになりたい

好きなものを好きと言うために生きてる

PVにみるポルノグラフィティのファンタジー

 先日、フォロワーの方と「ポルノグラフィティの17年間をPVで駆け抜ける会」を実施した。正規の手段で販売されているものを集めるとデビュー曲「アポロ」から2016年の「THE DAY」までのフルPVを見ることができることが発覚したので、せっかくだから見てみようぜ!ということで。
 1日で17年ぶんのPVを駆け抜けると、彼らのPVがファンタジーに満ちていることがわかった。現実っぽい設定のPVはあまりなく、独特の世界観をもったファンタジー性の強いPVが多いのだ。「ファンタジー」の定義?私がファンタジーと思ったらファンタジーです。いつも通り、100%の主観でお送り致します。
 全48作(たぶん)あるので、いくつか抜粋してご紹介します。公式がShort verを公開しているので動画も貼っておく。

 

 

・アポロ

 デビュー曲がいきなりファンタジー感の強いPV。
 1999年の作品なので今見ると古い部分もあるが、文明が(あるいは人類が)滅んだあとの世界のような、不思議な世界観を作り上げている。しかもこの……たぶん今の技術で作ったらもっとデジデジしたものになるんだろうなって思うけれど99年なのでそこまでデジデジしていないところが……むしろいい……古いSF映画を思わせるところが最高。ちょっと画質が荒いのも世界観に合っているように思えてしまう。
 岡野さんの目が少し気だるげで、しかも何も映していないような視線なのがとてもいい。全然笑わないところも世界観とマッチしていて、滅んだ文明にひとりだけ取り残されたことを不満に思っていそうな感じが最高に好き。超好き。


ポルノグラフィティ 『アポロ(short ver.)』


・メリッサ

 ノートの隅っこにメリッサPVのイラストを描く中高生だったみんな~!!!ブログや個人サイトにメリッサPV考察を書く中高生だったみんな~!!!元気にしていますか~!!!私は元気です!!!!!
 沢山の中高生を狂わせたPV。多感な10代でこのPVに出会ってしまったが最後、たちまちポルノグラフィティに魅了されてしまう、蟻地獄(褒め言葉)のようなPV。
 まず、古い本の中の世界のような、異世界感の漂うセット。美しい女性と、屈強な剣士が登場する。そしてボーカルは白塗りの道化師、ギターは黒塗りの騎士、ベースは科学者。もう無理。好き。
 3人とも顔がきれいなので(私は彼らの演奏や人柄だけでなく顔も好きなファンです)、異世界のような衣装も似合ってしまう。なんの違和感もなくファンタジーの世界の住人になれてしまう。
 メンバー全員の「無言の演技」があまりにも秀逸なことにも言及したい。特に岡野さん演じる道化師がすごい。手で作ったハートを左胸に当てる仕草や、優しい笑みを浮かべて花を差し出すところ、そして消えてしまった女性に惑う姿など、どれをとっても素晴らしい。岡野さんの無言の演技はどの作品でもすごいけれど、特に「メリッサ」では一際輝いている。
 これだけ物語性の強い世界観が展開するにも関わらず、どこにも物語のあらすじは書かれていない。PVを見てもわからない。しかしそれゆえに見た者の心に物語を描かせる。このPVを見た者の心にはそれぞれの「ぼくがかんがえたさいきょうのメリッサ」があるのだ。
 ちなみに「メリッサ」のCMでは最後に道化師が花を差し出すカットで終わるものがあった。編集が最高。
 ちなみにちなみにこのPVを撮ったセキ★リュウジ監督はこの後もポルノのファンタジーPVを作りまくる*1。本当にありがとうございます。


ポルノグラフィティ 『メリッサ(short ver.)』

 


・シスター

 ベースのTamaさんが脱退し、2人になって初めてのPV。曲を聴いた時点でこんなに哀愁を誘う曲なのかと驚いたが、PVもなんとなく寂しさを感じさせるつくりになっている。
 暗い色でつくられた世界に、唯一鮮やかさをもたらす真っ赤な木。演奏シーンで新藤さんが持っているのは木でできたギター。コイントスで何かを占い、花を残し、筏に乗って旅立っていく。
 途中には二人が何事かを話している場面がある。音声は入っていないので何を言っているかはわからないが、憂いを帯びた表情で言葉を交わす場面もある。何を言っているのかは公式には発表されていなかったので想像の幅が広がる。
 暗い色彩のなか、暗い表情の2人が、暗い海へ旅立っていく。もう一度言うけれどこれはベースが脱退したあと初めての曲です。最高かよ。物語に物語を重ね、更に大きな物語になっていく。


ポルノグラフィティ 『シスター(short ver.)』

 


ネオメロドラマティック

 SFPV。車のCMソングだったということもあってか、車がびゅんびゅん走る近未来の街が描かれている。エッジの効いた歌詞と曲調ともぴったりのPV。たぶん全編CGで作られているが、2人がその世界観にばっちり合っているのがすごい。全然浮かない。元々がこういう世界の住人なんじゃないかって気さえしてくる。
 それにこのPVには物語がない。何も語られない。唐突に近未来の世界が展開するけれど、そこで何かが起こる、ということもない。唯一物語的な動きがあるとしたら、真っ白ななかに時計がいくつも浮かんでいる場面だろう。それぞれが時計に触れる場面があるが、その意味は語られない。世界観の設定も何もかも説明がないまま、映像は進んでいく。
 見ている者を置いてきぼりにするようで、むしろ「ここには一体なにが隠されているんだろう」という気持ちで世界に引き込む。何も語られないからこそ、そこに物語を見出したくなる。そんなPV。
 曲の疾走感と映像がすごく合っているのも見どころ。


ポルノグラフィティ 『ネオメロドラマティック(short ver.)』

 


Winding Road

 まるで絵本のような世界観のPV。まず、罠にかかって倒れたたぬき(岡野さん)のカットから始まる。この時点でこのPVがただごとじゃないことだけはわかる。
 うさぎの少女がきつねとたぬきに出会い、仲良く遊ぶ。3匹はかくれんぼをすることになり、じゃんけんに負けたうさぎが鬼となってきつねとたぬきを探す。きつねはすぐに見つかったが、たぬきは……!?
 岡野さんがたぬき、新藤さんがきつねという配役(?)もすごくわかる。
 他のファンタジー路線PVに比べると物語はわかりやすい。しかし、物語は決して明るいものではなく、「どこかで掛け違えたボタンを外せないままになった」2人を描いた歌詞を思わせるような、分かり合えない関係性を描いたようなつくりになっている。


ポルノグラフィティ 『Winding Road(short ver.)』

 

・Love too, Death too.

 わけのわからなさが万華鏡のように襲い来るPV(としか説明できないから今すぐ映像を見て)。今敏監督の「パプリカ」のパレードのシーンみたいというか、とにかくわけのわからないものが沢山出てくる。ベスト盤「PORNO GRAFFITTI ACE/JOKER」の直前シングルということもあり、トランプっぽい要素が散りばめられている。また、メンバーの意向で「極楽浄土」をモチーフとしているらしい。もうとりあえずこの時点で全然わからないと思うから一回映像見て。
 個人的には「渦」のPVと近い気がする。「渦」はひたすら暗い方向にわけのわからないものを並べた感じだけれど、この曲のPVは明るい(というか色合いが強い。極彩色)わけのわからないものを並べたような感じ。是非「渦」のPVも合わせてご覧ください。
 このわけのわからなさの中で、青を基調としたスーツを纏ったポルノの2人が際立つ。どれだけバックでわけのわからないものが蠢いていようと、2人は2人として確立している。最初から最後まで全然何もわからないけれど、圧倒的な美と迫力に気圧されること間違いなしなので絶対見てほしい一作。


ポルノグラフィティ 『Love,too Death,too(short ver.)』

 


今宵、月が見えずとも

 新藤さんの恰好良さが爆発しているPV。他のPVは割と岡野さんを中心に見てしまうけれど、このPVの主人公は新藤さんっぽく見える。
 いやこの新藤さん、あまりにも恰好良すぎて無理。このシングルが発売した当時*2PVをフルで見ることのできる期間があって、めちゃくちゃテンションが上がりながら何度も見た記憶がある。また、このシングルのディスクを外したところなどにPVの画像が使われていて、「ここの晴一がマジでやばいから!」というのを説明するためだけにCDを学校に持っていって友達に見せたりしていた。
 このPVも物語が展開するようで何もわからない。街を彷徨う岡野さんと部屋で煙草を吸いながら椅子に腰かけモニタを見つめる新藤さんの対比。部屋に黒いどろどろしたものが侵入してくる様子も描かれているけれどその黒いどろどろがなんなのかもよくわからない。最高。全然わからないからこそ、世界観でなぎ倒す感じが最高。
 とにかく新藤さんが美しいから見てほしい。特に目元のアップがやばい。右目だけのアップも左目だけのアップもあるけどどっちもやばい。「美しすぎるギタリスト」って呼びたい。何を考えているのか全然読み取れなくてやばい。でもなんかこう……内なる炎みたいなのが強くある感じが……するようなしないような……。新藤さんの真顔って強い意志が感じられて、こういう世界観のPVにぴったり。とにかくやばい。新藤さんがひたすらずっと恰好いい。見て。いいから見て。


ポルノグラフィティ 『今宵、月が見えずとも(short ver.)』

 


瞳の奥をのぞかせて

 今まで紹介したPVほどファンタジックではないが、現実世界から離れているという意味ではファンタジーなPV。
 よくわからないオブジェが置かれた部屋に2人が入ってきて、楽曲が始まる。少し不気味というか、心の奥底をそっとなでられたような感じがする。淡々と演奏は進む。
 途中で、2人がトマトを食べるシーンがある。同タイミングで、同じくらいの量を口に運ぶ。何を意味しているのかはわからないけれど、「食事」という行為がもつ生とか死みたいなものを連想する。それが同タイミングで行われている。演奏シーン以外は基本的に「同タイミング」というこだわりが描かれているように見える。他にも、演奏シーンで手元のアップや口元までのカットを多用したりして目を映さない図が多く使われている。目は口ほどにものを言うというが、その肝心な目を映さない。
 目隠しを2人同時にほどく場面もあるが、「瞳の奥をのぞかせて」というタイトルにもかかわらず目隠しをしているところもいい。結局は、瞳の奥などのぞけない。何を考えているのかなどわからない。だからこのPVに描かれている何もかもがわからなくたって仕方がない。誰も、自分以外の誰かの心の奥底などわからないのだから。
 なんだかとてもフェティシズムに満ちていて、どこかエロティックで、でも何もわからない。それもまた一種のファンタジーではないだろうか。


ポルノグラフィティ 『瞳の奥をのぞかせて(short ver.)』

 


この胸を、愛を射よ

 どう見ても東京の街並み(汐留とお台場方面の2か所)だってわかるのにファンタジー感が強すぎて異世界に見えるPV。プロントも見えるし、レインボーブリッジも見えるのに異世界。ポルノグラフィティの異世界力、半端ない。
 巨大な四角(四角以外にどう表現していいのかわからない。立方体?)に腰かけながらギターを弾く新藤さんはまるでスナフキンのようにも見えるし遠くを見ながら歌う岡野さんはRPGの主人公みたいに見える。
 新藤さんが倒れている女性をお姫様だっこで助けたり、岡野さんが泣いている女性を抱きしめたりする。しかし、ひとりの女性に対する愛しさというよりはもっと壮大な愛みたいなものが見えてくるPV。ていうか女の人を抱きしめているのに全然現実味がないのがすごい。ものすごいファンタジー力。圧倒的にファンタジーなので是非見てほしい一作。
 ちなみに新藤さんがリップシンクしているシーンもある。勿論歌声は岡野さんなので、なんだか不思議。


ポルノグラフィティ 『この胸を、愛を射よ(short ver.)』

 


・EXIT

 岡野さんの手に炎が宿り、新藤さんの手にも炎が宿るPV。
 歌詞にモチーフとして使われている「地下鉄」のホームが描かれているけれど、それも日本のよくある地下鉄の駅ではない。どこか遠い国の地下鉄だ。岡野さんは壁にもたれ座り込んだまま歌い、新藤さんは地下鉄のホームを彷徨う。
 そして岡野さんの手に炎が宿る。岡野さんの立つ場所も燃えている。たぶん、実際の炎というよりは心象風景とか不思議な力みたいなものを表現しているんだと思う。光に手を伸ばした新藤さんの手にも同じ炎が宿る。
 冷静に考えて、この「EXIT」という曲はそこまでファンタジックな曲ではないので(新藤さんの歌詞センスが光りまくってるけどファンタジー要素が盛り込まれているというわけではない)、別にこんなにファンタジーなPVでなくたっていいはずだ。だけど手に炎が宿ってしまうような、どファンタジーの世界観。控えめに言っても最高以外の言葉が出てこない。
 新藤さんがギターを叩き壊す場面があるけど、あれは偽物なのでご安心ください。


ポルノグラフィティ 『EXIT(short ver.)』

 


・THE DAY

 メリッサのPVを考察していた勢に今すぐ帰ってきてほしいくらい壮大な物語を秘めたPV。お願いだから心当たりのある人は今すぐにTHE DAYのPVを見て!!!!!
 岡野さんが触れると、機械が動き出す。その機械は「自分では進化を止めることができない機械生命体」で、絶え間なくかたちを変えて巨大化し続ける。途中で機械と同じ赤い光を胸に宿した少女が出てくるが、彼女と新藤さんを同じ角度で撮ったり走り出すところをシンクロさせたりと、意図的に重ねている。走りだした少女はどこへ行くのか。進化を止めることができない機械生命体はどうなるのか。
 正直、全然わからない。あの機械は、あの少女は、そしてこのPVにおけるポルノの2人の役割とは。何も説明がなくて全然わからないけど壮大な物語が詰まっていることだけはわかる。これだけわかれば十分だ。さぁみんな、「ぼくのかんがえたさいきょうのTHE DAY」を発表し合おうぜ!!!という気分になる。
 2003年のポルノグラフィティには「メリッサ」という最強のPVがあった。そして2016年のポルノグラフィティには「THE DAY」という最強のPVがある。


ポルノグラフィティ 『THE DAY』(Short Ver.)

 

 

 おそらく、ポルノとポルノの曲で何かを作ろうとする人たちは、ポルノとポルノの楽曲にファンタジーな世界観を見出してしまうのだろう。抽象的で文学的な歌詞に合わせて映像を作ろうとすると、クリエイターたちの創作意欲を刺激するのかもしれない。
 あんまりメンバーの顔のこと言うと怒る人もいるかもしれないけれど、3人でも2人でもとにかく全員顔が恰好いいからこそ似合う世界観だなと思うPVもある。ていうかあれだけ顔が恰好いいんだからただ演奏するだけじゃなくていろんなことしてみたくなるよね……って思ってしまう。野原で空を見上げてたって、森の中に佇んでたって絵になるような人たちだもんね……(「ヴォイス」「音のない森」PVをご覧ください)。
 しかも全員「無言の演技」がすごい。演技自体が上手いか下手かは素人の私には正直よくわからないけれど、世界観に溶け込むのは抜群に上手いと思う。現実世界のどこを探したっていなさそうなくらい、それぞれのPVの世界観に馴染んでいる。特に岡野さんの「無言の演技」はやばい。なんて繊細な表情をするのだろう……。本当に「メリッサ」がやばいから絶対見てほしい。新藤さんは黙って真顔でいても「彼は何かを訴えようとしているのでは……」と思わせる表情がすごくいい。「渦」と「2012Spark」とか特に。意思の強い目というか。
 そういったパワーのあるPVを多数つくりながら、歌って演奏している本人たちは「わしら」「~じゃけぇ」という広島弁を決して失わないギャップも好き。推させてくれ~~~!!!って気持ちが爆発する。
 他にも「音のない森」で森の中を彷徨っている(しかも雨降ってる)PVとか、「オー!リバル」の2人が沢山いるPVとか、CGを一切使っていないにもかかわらずSF的雰囲気が漂う「2012Spark」とか能面が繰り返し吹っ飛び続ける「アニマロッサ」とか逆再生で羽根が舞う「A New Day」とか、紹介したいファンタジーなPVはいくらでもあるけれど、どうにか11作に絞った。10作にしたかったけどおさまらなかった。
 長々と書いたものを読み直してみたら「最高かよ」「やばい」「とにかく見て」しか言ってないけど、それが本音です。


 たった4分程度の映像に物語が詰め込まれていたり、逆に物語がちっともなかったりする。ていうか全然わからないもののほうが多い。でも、何が起きているのかわからなくても、何が描かれているのかわからなくても、目を奪う作品で見た人を少しでも「気になる」という気持ちにさせれば勝ちだと思う。ポルノグラフィティのPVにはそういった作品が多い。

 ポルノグラフィティのPVは見る者の心に物語を想起させる。人を饒舌にする。誰もが語り部となることを許されたような、そんな気さえする。
 きっと新曲もそういうPVになるんじゃない?だってアニメ「パズドラクロス」の主題歌なんだから!きっとファンタジー!とまだどんな曲か発表もされていない新曲のPVに思いを馳せたい。

 あなたの好きなPVはどれですか?

 


 おまけ
 どのPVがどのディスクで見られるかを一覧にしました。シングル初回盤で見られるものもあるけれど、優先順位としてPV集>アルバム>シングル初回としました。間違っていたらそっと教えて。

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COMPLETE CLIPS 1999-2008 [DVD]

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*1:この記事で挙げたなかでは他に「シスター」「Love too, Death too.」「この胸を、愛を射よ」「EXIT」もセキ監督

*2:たぶんサイトジャックか何か。かつてポルノがシングルを出すと、ソニーミュージックのサイトをジャックしてPVがフルで見られるというような企画があった

きっと絶対届いてる愛 ―「NEVERLAND」感想―

お題「私のNEVERLAND」

 

 東京ドームで私が見たのは、とても美しいコンサートと、ファンのことが大好きな4人の姿だった。

 今回はチケットが激戦だったし、大きな出費も控えているのであまりお金を使うことができなくて東京2公演にだけ行くこととなった。本当はアリーナも1公演くらい行きたかったけれど仕方がない……来年こそは……。
 記憶力が怖ろしく悪いのでいろいろと間違っているところもあるかもしれません。100%の主観でお送りしている文章なのでどうか許してください。100%の主観なので他の人の意見は関係ありません。私は私の話をしています。

 

00.OP

 アルバムの映像。NEWSの作った鍵が、少女のもとへ届けられる。私は年甲斐もなく首から鍵を下げていたのだけれど、画面に映し出される鍵と同じものを持ってコンサートに来ているという実感が持てて、とても良かった。小さい頃に読んでいたファンタジーの主人公になったような気持ちで、わくわくする心を抑えられない。
 機関車が現れ、Mr.インポッシブルがNEVERLANDの説明をしてくれる。

 

01.NEVERLAND

 機関車がセンステをぐるりと取り囲む。その真ん中からNEWSが出てくる。それぞれ手に何かを持っているのだけれど、小山さんが杖(ステッキ)、加藤さんがNEVERLANDの国旗、増田さんが刀(日本刀っぽいかたちで二刀流?もしかしたら刀と鞘かもしれない)、手越さんが火のついたトーチ。ひらひらしたマントのような衣装とそれぞれのアイテムが合っていて、東京ドームだってわかっているのにファンタジーの王国にやってきてしまった感がすごかった。鍵を手にしてNEVERLANDにやってきた主人公を不思議の世界に歓迎するような、壮大な演出だった。私が小さい頃読んでいたファンタジー小説のイメージがそのまま具現化されているような感じがした。
 火も出るし水も出る。しかも思ったよりたくさん出る。歌詞に含まれているんだから出てくれたらいいな……くらいに思っていたら予想よりずっとたくさん出てきて、この時点でお金がかかっていることが嬉しくて涙が出てきた。
 そして子どもの声が7つのエレメントを言っていく「LOVE」のところで、私の持っているペンライトが光る。NEWSにとって、愛のエレメントはファンを指す。それが幸せで、また涙が出てしまう。
 あとは増田さんが「七色の喝采はNEVERLAND PARADE」のところで手のひらとピースで指を7本立てているところが最高に格好よくてもう無理って感じだった。世界は早く増田さんの格好良さに気付くべき。まだまだ足りない。こんなのもっとたくさんの人に身てもらわなきゃ駄目。今すぐ全世界に配信してほしい。世界中の街頭ビジョンを買い取ってあの増田さんを映したい。
 どんな振付だったかはもうろくに覚えてないけれど、4人が並んで踊っているのがとても格好よかったことは覚えている。そうだこれだ、これが私の大好きなNEWSだ。ドームにいる55000人を圧倒している、強く美しく歌い踊るNEWSが、私の大好きなNEWSだ。好きで好きでたまらなくて、始まったばかりなのに泣いてばかりだった。
 1日目、ひとりひとりがカメラに抜かれるところで、あまりにも加藤さんが私の予想を遥かに超えて恰好よすぎた。金曜の夜に録画で見たビビットとあまりに別人すぎて、やっぱりアイドルしている加藤さんが一番恰好よくて好きだなと改めて思った。いやほんと加藤さんの顔恰好いいんですよ。皆さん知ってると思いますけど。
 ところで加藤さんに旗を持たせた人は誰なんですか。加藤さんのあの顔と旗、あまりにも似合いすぎじゃないですか。今すぐカタログギフトを贈らせてください。お食事券でもいいです。ペアで贈ります。

 

02.アン・ドゥ・トロワ

 機関車が去って、ひらひらしたマントの衣装を纏ったNEWSが踊る。軽やかでかわいらしくて、さっきあれだけ重厚な曲を披露していた人たちとは思えないような気さえしてくる。「24時のベル」の振付がかわいい。
 なんていうか、「NEVERLAND」でテーマパークのゲートをくぐって、「アン・ドゥ・トロワ」で広場に出たようなイメージ。これからどこへ行こうかなと胸を躍らせているような感じ。たぶんアルバムで聴いたときにもそう思っていたけれど、それが実際に目の前で繰り広げられていて、すごいとしか思えなかった。

 

 ここでMr.インポッシブルがNEVERLANDを案内してくれる。加藤さんは「光」のエリア・North Gate、小山さんは「水」のエリア・East Gate、増田さんは「音」のエリア・West Gate、手越さんは「炎」のエリア・South Gate。もうこの時点で最高な設定がされているんだけれど、一体どうなるのかわくわくが高まる。

 

03.EMMA

 1日目は位置の問題で加藤さんが全く見えなかった(本人は遠すぎて見えない&モニターも柱があって見えない)ので、少し悔しい思いをしたけれど、2日目は加藤さんをずっと見ていた。思ったよりも胸元が開いていてセクシーだった。
 けれど「EMMA」の優勝は増田さんだと思う。あの前髪のセクシーさを生で見ることができて眼福としかいいようがない。どきどきしすぎてたぶん寿命がちょっと縮んでしまった。

 

04.KAGUYA

 花道を歩く4人。コヤシゲがくっついて歩き、テゴマスが適度な距離感で歩いていて、シンメのそれぞれの良さを見せつけられた気がした。小山さんが顔をくっつけにいったときの加藤さんが少年のような笑顔を見せてくれた。ありがとう小山さん……加藤さんからあの表情を引き出せるのはあなただけだと思う……。
 傘を持たないかわりに会場に歌わせることで、パフォーマンスを魅せる曲から一緒に楽しむ曲になっていた。『QUARTETTO』の「KAGUYA」とは全然違う。ひとつの曲でもいろいろな面が楽しめて、NEWSってすごいな~!!!

 

05.恋祭り

 どこかでタオルを回せるだろうと思ってはいたけれど、今回はだいぶ早めだった。「恋祭り」は楽しいから今後も絶対にセトリに入れておいてほしい。あるいは他にもタオルを回せる曲を!

 

06.D.T.F

 紫の人が「バカになろうぜ~!!!」って言うから見に来るグループ間違えたかと思った(cf:村上信五)。イントロが流れてきて、よかったあってた!と思った。笑
 どういうジャンルの曲なのかわからないけど、SMAPの「SHAKE」が好きな私が「D.T.F」を好きなのは必然では?と思っている。多分同じジャンルの曲なんじゃないかな。
 ぎゅぎゅっとくっつく4人が圧倒的ノーベル平和賞。楽しそうな4人の顔が見られて幸せな一曲。おそらくこの曲がセトリ入りしたのは少プレのダイノジ大谷さんプレゼンツのプレミアムショーのおかげなのではないかと思っている。ありがとう大谷さん。

 

07.4+FAN

 「恋祭り」~「D.T.F」そして「4+FAN」のお祭り感。加藤さんの「やっぱ僕らファンタスティック」がまた聞けて嬉しい。
 ここまでのお祭りゾーンは、テーマパークに入ったばかりの楽しい気持ちを表現しているみたいに思えた。どれに乗ろうかな、どこに行こうかな、何を食べようかな、何を見ようかな、そんなわくわくした気持ち。

 

 OPで出てきた少女が再び映像に登場する。彼女があけようとしているのは、「光」のエリアに通じる扉だ。

 

08.あやめ

 思ったことは別記事に書いた(ひとりの青年と、私の愛のはなし ―コンサート「あやめ」感想― - 来世はペンギンになりたい)。私、加藤さんのこと好きだなぁ。
 加藤さんのソロ、あんまり先の方に持ってこられるとその後の曲のあいだも加藤さんのソロのことばかり考えてしまうのでできれば次回からは後半でお願いします!(でもそしたらコンサート終わるまで上の空でちゃんとエンディングとか見られないかもしれない……どっちにしろ困ったな……)
 私は視覚的な記憶力がものすごく弱いようで、見たものを覚えておくことが本当に苦手だ。だから人の顔を覚えるのも苦手だし、コンサートで何かがあっても少しも覚えていられない。見たものを頭の中に思い描こうとしても、それができない。「あのときこう思った」ということくらいしか覚えていない。でも、どうしても「あやめ」を忘れたくなかった。見たもの全部覚えていたい。その気持ちが強すぎて、他の曲の途中でも「あやめ」のことを考えて誰もいないセンステを見つめたりしていた。あそこで起きた素晴らしい奇跡のことを、加藤シゲアキというひとりの青年が命を燃やしていたことを、ひとつだって忘れたくない。こんなふうに思う曲は初めてで、私もどうしていいのかわからなかった。何が正解かはわからないけど、私は「あやめ」を覚えていることに全力を注いだことは間違いではなかったと思う。

 

09.Brightest

 Jr.がダンスで「あやめ」から「Brightest」を繋いでいるのがとても素敵だなぁと頭のどこかで思いながら、でも心は「あやめ」から帰って来られなかった(というかここからちょいちょい「あやめ」の思い出し泣きとかしてるから記憶があいまいになる)。
 この曲は天井席から見たかった。せめて天井ではないにしても正面から。レーザーが恰好良すぎて、今すぐ円盤になってくれないと暴動を起こしそう。
 私はポルノグラフィティのライブで育った人間で、彼らのライブにはたまに「まるまる一曲、演者の姿が影になって顔とか全然見えない照明」みたいなのがたまにある。ろくに理科を学ばなかったから光の構造がよくわからないけど、逆光?みたいな感じになるやつ。それがとても恰好いいから、いつかNEWSのライブでも見たいなぁと思っていた。でもアイドルは顔を見せることも大事な要素のひとつだからそんな照明の使い方はしないよなぁ……とも思っていた。
 だから「Brightest」の照明がすごく嬉しかった。間奏のダンス、同じ動きを繰り返すところ、ひとつも顔が見えないのが嬉しかった。きっと「光」を司るエリアというコンセプトがあるからできたことなのだろうと思うけれど、本当に嬉しかった。
 4人それぞれの後ろに映像が映し出されていたけれど、小山さんが□モチーフ、増田さんが▽モチーフ、加藤さんが○モチーフなことは確認できた。手越さんはなんだったんだ……?ハートなのかな……?ちゃんと見ることができなかったのがちょっと心残り(なにせ心がまだ「あやめ」から帰ってこれていないのでまともに覚えてない)。
 真正面の席から見られなかったことは悔しいけど、誰かがこの光景を真正面から見ていたんだったらいいや、と思えるくらい素晴らしかった。

 

10.シリウス

 「光」=星の光という解釈での選曲だろう。去年のツアーで大好きだった「シリウス」をまたすぐ聴くことができて嬉しかった。(でも心が「あやめ」から帰ってきてなくてあんまり記憶がない……)

 

11.Snow Dance

 やった~~~!!!少プレだけで終わりかと思ってた!!!会場が一気にゲレンデになった!!!
 このきらきらしたイントロは「光」のエリアにぴったり。4人の歌声がそれぞれ美しく響いて、個々の歌唱力が高いNEWSの強みだなぁと思った。1日目は増田さんのリフターの目の前で、増田さんの色気がすごすぎてやばかった。語彙力も亡くなるレベルのやばさ。
 ところで「光」のエリアを司る加藤さんが「掌の輝きを絶やさずにいたい」を歌っているのがぴったりすぎて最高。

 

12.スノードロップ

 1日目は増田さんのリフターが目の前だったので、増田さんの美声を目の前で聴くことができた。増田さんがリフターに腕を置くだけで芸術品のごとき美しさだった。でも、あまり記憶にないけどおそらく小山さんの大サビがなかった気がする……。いつか聴きたい。

 

13.Touch

 Jr.も含め大人数で並んであの振付をやると可愛い!4人だけのダンスも可愛いけれど、小山さんがソロ準備で抜けてしまうからJr.と一緒に踊るという手、とても考えられているなぁと思った。

 

 加藤さんの「光」のエリア。「世界は光の地図を求める」という歌詞がある「あやめ」から始まる。「Brightest」の照明は本当にすごかった。NEVERLANDの前の週にAmuse Fesに行ってPerfumeの照明を見て、こういうのがジャニーズでもあったらなぁと思っていたものが、NEWSのコンサートで繰り広げられていた。私の夢がひとつ叶ったようなものだ。
 そして次は「水」のWest Gate。

 

14.ニャン太

 生者が死者を思って何かをすること。極端な話をすると、私はそれらすべてを生者の自己満足だと思っている。自己満足というと語弊があるだろうか、それらは死者のための行為ではなく、残された生者のこころを救うためにある行為だと思っている。たとえばお葬式、たとえばお墓参り、たとえば目を閉じ手を合わせること、たとえばレクイエムを歌うこと。
 生者と死者という明らかな境がなくたって、そもそも誰かを思って何かをすることなんて自己満足だ。それは他の誰でもなく自分のための行為だ。小山さんはきっとそれをわかっていて、大切なニャン太のことを歌にしたのだと思う。加藤さんのいうように、この曲は「小山慶一郎への応援歌」でもあって、小山さんはそれを歌っている。
 私は自己満足がすなわち悪いことだとは思わない。私も沢山の自己満足を積み重ねて生きている。私の、私による、私のための行為を、誰かのためなんて言葉でうやむやにしたくない。沢山の自己満足が「誰かのため」「あなたのため」という言葉で覆い隠される世界で、小山さんが自分のためにこの曲を歌っているように思えて、それをすごく誇らしい気持ちで見ていた。素直で、まっすぐで、とても素敵なことだと思う。小山さんのことが好きだな、と改めて思った。
 東京1日目の小山さんは涙をこらえるあまり声が震えてしまっていた。でも大切に歌おうとしていることは伝わってきた。2日目の小山さんはぼろぼろに泣いてしまっていた。でも1日目よりしっかり歌っていた。オーラスでの小山さんは、「きっときっと大丈夫だよ」と歌詞に書いたとおりになっていた。

 

15.恋を知らない君へ

 「ニャン太」からの流れはずるい。こらえていた涙がまた零れてしまう。とてもシンプルで、それゆえに届く歌だった。
 「恋を知らない君へ」は、曲としては好きだけれどドラマが少し苦手な内容だったこともあったしあの夏たくさん聴いたということもあって、そこまで響くかといわれたらそうでもない曲だった。けれど、この2日間に聴いた「恋を知らない君へ」はとにかく響いた。まっすぐでシンプルで、とても心がこもっていた。私の大好きなNEWSだなぁ、と思った。

 

16.フルスイング

 昨年の24時間テレビを終えて、きっと今年は歌うだろうと思っていたけれどやっぱりセトリに入っていた。去年のテレビを見ていた全然ジャニオタではない友達も「いい曲だね」と言ってくれるような曲だから、コンサートにいたNEWSファンではない人にも届く何かがあったのではないだろうか。
 1日目は小山さんが泣いてしまっていた。いろいろ思うことがあったのだろう。彼の心の中にあるものは、私にはわからないけれど、小山さんのことが大好きなことだけは確か。

 

17.恋のABO

 知らないイントロかな?と思っていたら「恋のABO」に繋がった!ここのインスト部分があることで、「ニャン太」~「フルスイング」までの涙パート(って勝手に名付けた)からハッピーでウェイウェイする夏へ気持ちを切り替えていくのがすごい。どうしたらコンサートを楽しめるのかをよく考えられているなぁと思った。

 

18.サマラバ

 振付が最高に可愛くて、加藤さんのしゃかりきダンスばかり見てしまった。真似しやすい振付で、見ながら一緒に踊るのが楽しかった。ほんと……加藤さんのしゃかりきダンスが可愛くて……。
 ダンスには詳しくないから振付の善し悪しはわからないけれど、指でカメラを作って写真を撮るのがとても可愛かったしNEWSらしいなと思った。海に来たら写真撮るもんね!どこまでもポップでどこまでもキュートで、テンションの高いハッピーを具現化したみたいな曲だった。
私はこういうポップな曲が大好きなので、「恋のABO」と「NYARO」に挟まれたこの盛り上がる位置に最高にポップでかわいい曲がきてとても嬉しかった。できればコンサートの定番曲になってほしい。またがむしゃらダンスの加藤さんが見たい。

 

19.NYARO

 すっかりコンサートの定番になった「NYARO」。NEWSがハートを作るのが本当に可愛い。あの振付にNEWSの可愛さがぎゅぎゅっと詰まっている。あれだけセクシーな前髪で雄度が上がった増田さんも、手越さんの前でハートの土台部分で待機している顔は最高にキュート。「NYARO」と歌えるのも楽しいけれど、何より4人とも楽しそうな顔をしていて、見ているだけで楽しくなる。

 

20.ORIHIME

 花道で織姫役と彦星役のJr.が踊っていたような気がするんだけれど、遠くてちゃんと見えなかった……。この曲は織姫と彦星=天の「川」ということからの選曲だろうか。
 加藤さんの歌声がとても優しくて素敵だったことは覚えている。それと小山さんの「もういいかい?」が最高に好き。小山さんの切ない声がこの曲の雰囲気とぴったり合っている。

 

 小山さんの「水」のエリア。「ニャン太」や「フルスイング」は涙、「サマラバ」や「NYARO」は海。いろいろな面を見せる水は、小山さんにぴったりだなと思った。泣いてしまう小山さんも、盛り上がるアゲアゲな曲で煽る小山さんも、「もういいかい?」と切なく問いかける小山さんも、どれも嘘いつわりなく小山さんだ。


MC

 NEWSが喋りの魔術で面白い話を~みたいな説明をMr.インポッシブルがしていた気がする。ハードルをあげてたけどいつも通り面白かった。
 2日目は加藤さん以外のメンバーによる「あやめ」(フル)。私が最後に見る「あやめ」がこれかよ!とは思ったけれど、3人そしてJrやスタッフからの愛を感じた。
 私が最後に見た「あやめ」は加藤さんの「あやめ」じゃなくなったけど、だからといってあの素晴らしい加藤さんの「あやめ」が消えることはない。忘れないようにと何度も何度も思い返しているから、まだ頭の中に残っている。特別なものだから絶対に誰にも何にも侵されたりしない。何度も繰り返し言うけれど私以外の人の意見は関係ありません。私が思ったことを書いているだけです。他の人が私と違う気持ちを抱いてもなんら問題もないし関係もないと思っています。
 MCで加藤さんがいじられていて、最初はひやっとした気持ちにもなったしちょっと怖いと思ってしまったけれど、昔みたいな雰囲気ではなくてすごく安心した。加藤さんも成長したし、他のメンバーも成長した。それぞれを尊重して、尊敬して、それゆえのものだなと思えた。(あとたぶん、見ている私も成長した。)かつてのコンサートのMCで加藤さんがいじられているのを見るのがつらいのは「この人、こんなふうな扱いを受けていたらいつか舞台上からいなくなってしまうんじゃないか」みたいな気持ちがわきあがってしまうからなんだけど、今回は微塵も思わなかった。それが嬉しかったので、記録として書いておきます。
 むしろ加藤さんだけそんな特別扱いしてどっかから恨まれたりしないよね!?と不安になるくらいだった。一旦裏に引っ込んで、「シゲに会いたかったかー?」でしーんとして、他のメンバーがソロまるまるやって、最後に最大音量の「イェーイ!」もらって。アニメで言ったらこれ加藤さん回じゃない?大丈夫?オーラスのMCをこんなに加藤さん一色に染めちゃっていいの!?って心配になるくらい加藤さん大活躍って感じだった。
 最大音量の「イェーイ!」をもらったときの加藤さん、すごく嬉しそうな顔をしていた。いつものダブルピースの>∀<の顔をしようと待っていたみたいだったけれど、そのあとびっくりした顔をしていた。私も喉吹っ飛ばすくらいに叫んだ。だって加藤さんに会いたくて、ずっと楽しみにしていた日なんだから。加藤さんが生声で「ありがとー!」って叫んだのも聞こえた。すごく嬉しそうな顔をしていたのも見えた。加藤さんのことが大好きだなぁという気持ちがまたひとつ強くなった。
 これらの一連のMCのくだりに誰が何を思ってもそれが正解だし不正解だと思う。ただ私はこう思った、というだけの話。どんなふうに思わなきゃ正解とか間違いとかそういうことではなくてすべてが正解だし不正解。ただ、その気持ちが愛に端を発しているのならそれは愛で、抱いた気持ちの違いで大きさなんて測りようがない、というだけは書き記しておきたい。自分のために。
 それから、4人が東京ドームへの思いを語っていたときに、誰かが「こんなにたくさんの人と愛を交換できてるんだよね」というようなことを言っていた。なんの照れもなく、さらっと言っていたところがすごく好きだなと思った。誰かが言ったその言葉を他の人が茶化すこともないし、「そうだね」って感じの空気だったのが嬉しかった。私の大好きな人たちは、コンサートで愛のやりとりができるとなんの疑いもなく信じている人たちだ。
 MCの終わりでは小山さんが「アン・ドゥ・トロワ」と魔法をかける。そして増田さんの「音」のエリアへ。

 


21.FOREVER MINE

 う、歌が上手い……。
 増田さんのダンスがとても好きなので、ソロ曲が発表された時点で「今年は踊らないのか……」って思ってしまったんだけれど、踊らない増田貴久も最高だった。踊っても踊らなくても最高って。ずるい。
 この曲は映画「東京タワー」の主題歌で、「東京タワー」は不倫の話なのでこの曲もそう解釈できるように作られているんだけれど、あまりにも爽やかで優しくて全然不倫の雰囲気じゃないように思えた。あ~~~でも現状の生活がすごくつらくてそこに増田さんみたいな人が「堕ちていこう」って歌うんだったらこの優しい声じゃないと駄目だよな~~~!みたいな気持ちにもなった。無理矢理奪い取るんじゃなく、優しさで身も心も攫っていく、恐ろしい曲。

 

22.Silent Love

 独特の歌割で、これができるのはNEWSが歌を強みとして打ち出しているからだなぁと思った。いつかシングルでもこういうものを出してみてほしい。
 この曲は増田さんのラップが優勝オブ優勝。「実は伝えたかったMy Silent Love」が、もうとっくに諦めてしまった感じの、でも諦めてしまった自分にちょっと苛立っているような感じの声なのが本当に好き。

 

23.ミステリア

 増田さんの司る「音」のエリアだから増田さんで印象的に始まる「ミステリア」がここにきているのかなと思った。
 Jr.を影に見立てたダンスがとても恰好よかった……!NEWSにまとわりつく怪しい影。全然目が足りないのでもっとゆっくり見たい。早く円盤を!
 加藤さんの「愛なら歌にしよう 夢なら旅立とう」のところもすごくよかった。私が歌割を考えていいとしてもこのパートは加藤さんにしたと思う。最高だった。

 

24.BYAKUYA

 まさかまた「BYAKUYA」が聴けるなんて!!!昨年のハロウィン音楽祭でも披露されたし、Jr.がMステで歌ったという話も聴いたし、またやってくれないかなぁと思っていたのでとても嬉しかった。
 「ミステリア」から「BYAKUYA」の流れも、とても美しかった。たぶん、それぞれがアルバムの中で同じポジションの曲(ちょっとゴシックな雰囲気のあるファンタジー楽曲)だからこそ繋がりが美しかったんだと思う。

 

25.さくらガール

 この曲は小山さんのための振付なんじゃないかと思うくらい小山さんに似合う振付だから小山さんを見つめてしまうんだけど、今回ばかりは加藤さんを見ていた。1日目も2日目も私の位置からは背中しか見えなかったけれど、背中をずっと見つめていた。
 私はNEWSの4人の中では小山さんのダンスが一番好みだ。長い手脚と天性のリズム感がつくりだす動きのひとつひとつが美しくて、小山さんばかり見てしまう。勿論加藤さんのことも見ているけれど、加藤さんが好きだから見ているのであって、加藤さんのダンスが好きだから見ているのではなかった(だからといって嫌いだったわけでもないけれど)。
 でも今回は違った。加藤さんのダンスがすごく好きだと思った。ずっと見ていたいと思うくらい好きだった。今までと何がどう違うのかわからないけれど、力強さもしなやかさも増しているように思えた。
 ドームの天井にはレーザーで描かれた桜の花びらが舞っていてとても美しかった。

 

 増田さんの「音」のエリア。増田さんが純粋に歌を聴かせる「FOREVER MINE」から始まり、独特な歌割の「Silent Love」、増田さんから始まる「ミステリア」。NEWSが武器として育ててきた歌のすごさが爆発しているブロックだと思った。
 続いて、手越さんの「炎」のエリアへ。


26.I'm coming

 これぞTHEジャニーズ!みたいなセクシーさで、バンド引き連れて歌うのかなぁと思っていた私としてはセンステにベッドが出てきてすごく驚いた。照明の色もすごく妖艶だった。
 「BLACK FIRE」もだけど、私はこの手の曲はヘドバン(というか首から上と足でリズムを取って楽しむ)すべき曲だと思っている節があって、体が勝手に動いてしまった。そんな中で手越さんを見ていたのであまり詳細は覚えていないんだけれど、なんかこう……手越さんにこういう映画の役やってほしいなって思った。「LOVIN' U」のときも思っていたけど、早く手越さんにバンドマンの役を……!!!

 

27.BLACK FIRE

 ベッドに寝転んだまま歌い出す手越さん。「I'm coming」から世界観を繋げる方法がこれなの、ずるいな~!
 1日目は加藤さんがどこにいるのかすらわからなくて(ちょうど上段の加藤さんと柱が重なってしまっていた。たぶんあそこにいるんだろうな~と思ったけど見えないからよくわからなかった)、諦めて思いきりヘドバンしていた(クラウドを読む限りむしろヘドバンしないと失礼な曲だと思ったのでいつもポルノでロックな曲にノるのと同じテンションで挑んだ)。
 2日目はアリーナだったので、加藤さんがどこにいるのかすぐわかった。手越さんの歌い出しのところから、メンステ上段をずっと見ていた。まだ照明が当たる前から、そこで待機している加藤さんの姿が見えた。昨日は見えなかったけれど、加藤さんがそこにいる。胸が震えた。加藤さんが歌う。全員が登場すると、私の目の前は小山さんの立ち位置だった。こんなに近いのに、小山さんのほうは見られなかった。上段の加藤さんをずっと見つめていた。1日目はヘドバンしていたのに、そんな余裕はなかった。棒立ちで、ひとりメンステの上段にいる加藤さんを目に焼きつけたくていっぱいっぱいだった。
 あと、衣装にマッドマックスっぽさを感じた。あんなマッドマックスみたいな衣装でメンステ上段で歌う加藤さんなんて「Witness me!!!」と言っているのも同然。私が目を離せなくても仕方ない。だって「Witness me!!!」って言ってるんだもん。
 それと加藤さんが片方だけ半袖で片方だけ袖なしみたいな衣装で、めちゃくちゃ恰好よくて、ありがとう増田さん。

 

28.バンビーナ

 やってくれると思ってなかった!!!!!「美しい恋にするよ」のDVDで、歌い出しの加藤さんがあまりに恰好よくて、いつか見られたらいいな~と気楽に思っていたらまさか本当に見られるとは思わなくて、驚きと感動といろんな気持ちがごっちゃになっていた。
 「もっと感じさせてやるよ」の増田さんも恰好いいけれど、この曲は私の中では加藤さんが優勝(優勝という概念なので別に競ってるわけではない)。

 

29.ANTHEM

 「炎」のブロックにぴったりな熱い曲。一緒に歌えるのがすごく楽しい。演者であるNEWSも、客であるファンも、一体となって盛り上がれるのがとても楽しい。見せる側と見る側を超えた関係性が生まれたような気持ちになる。
 サッカー(特にW杯やCWCなど)って、国を挙げて一体となって盛り上がるようなイメージがある。この「ANTHEM」もサッカーのテーマソングということもあって、NEVERLANDという国をあげて一緒に盛り上がっている感じがした。

 

 たぶん手越さんの「炎」のエリアはここまでじゃないかと思う。次からはパレードの時間。

 

30.チャンカパーナ

 エレクトリカルパレードを彷彿とさせる、電飾キラキラな機関車とかぼちゃの馬車が出てくる。その後ろにはJr.が乗るトロッコ(?)もあって、旗を振るJr.たちがいて、まさしく「パレード」だった。「NEVERLAND」にも「NEVERLAND PARADE」という歌詞があるし、セットの夢の国感とも相俟って、このパレード感が最高だった。
 「チャンカパーナ」から「weeeek」くらいまで(「渚のお姉サマー」まで?あまり覚えていない……)はパレード曲。広いドームの外周を回るとなると、全員を楽しませるのは難しい。パレードが近くを通っている席は楽しいけれど、そうではない席が置いてきぼりになってしまう可能性がある。NEWSはそれを「みんなで歌う」ことで会場全体が楽しめるように気を配っていた。
 あんまりちゃんと記憶にないけれど、パレード曲にも関わらず小山さんが割と踊っていてすごく可愛かったことは覚えている。

 

31.チュムチュム

 まさか「チュムチュムアッチャッチャ」がファンの歌うパートだとは思わなかった。
 今までだったら、こういうときの曲は「NEWSニッポン」や「サヤエンドウ」などが多かったように思うけれど、今回はそうではない。2年連続でがっつり踊った「チュムチュム」や『WHITE』のアンコール以来の「渚のお姉サマー」などになっている。今まで作ってきたものに甘えず、新しいことに挑戦していく姿勢が見えたように思えた。

 

32.渚のお姉サマー

 歌ってほしかった「渚のお姉サマー」が帰ってきた~!!!
 「一緒に歌って~!」って言うからどこを歌うのかと思ったら普通にサビを一緒に歌う感じになっていて、NEWSはファンに歌わせるのが好きだよなぁと微笑ましく思いながら一緒に歌った。

 

33.weeeek

 パレードはきっとNEVERLANDの閉園が近いことを知らせている。寂しい気持ちになっているところに来る「weeeek」。一緒に盛り上がれるのが楽しい。Jr.がポンポンを持って「NEWS」の文字やハートマークを作っているのもすごく可愛かった!

 

34.ポコポンペコーリャ

 絶対歌うと思ってた!!!魔法の呪文みたいなこの曲が、NEVERLANDというコンサートにはぴったりだと思っていた。でも、まさか途中で眠りの魔法がかかってしまうとは思っていなかった。笑
 私は左右がわからないので、モニタに映っているのを見ても腕をどう動かせばいいかわからなくてダンスは苦手なんだけれど、わかんないよ~!と言いながらもすごく楽しかった。7つのエレメントをどう散りばめるのかと思ったけれど、まさかこんなかたちで「踊」を入れてくるとは思わなかった。可愛い顔で小山さんを挟んでいる手越さんも、その手越さんに挟まれる小山さんも、髪が床につかないように眠る増田さんも、魔法が効きやすい体質の加藤さんも、みんなみんな大好きだと思った。
 そして、目覚めたNEWSからのお返し。掲げたペンライトの鍵に光が宿る。ちゃんとは覚えていないのだけれど、「愛をお返ししたいと思います」というようなことを小山さんが言っていた気がする。ペンライトがぱっとついたとき、すごく幸せな気持ちになった。
 きっとNEWSのことやNEWSとファンのことを何も知らない人から見れば、子供だましの茶番に見えてしまうのかもしれない。でも、私はNEWSファンだからこの魔法を楽しむことができる。ペンライトの光は制御されているからついたってわかっているけど、NEWSが灯してくれた光だと思える。きっとNEWSとファンのあいだに信頼関係があって、お互いに楽しむ気持ちがあるからできることなんじゃないかと思った。

 

35.流れ星

 「フルスイング」の流れを汲む曲。NEWSの乗っているクレーンからたくさん星が降ってきていて、とてもきれいだった。加藤さんの「まだ歩けるだろ」が聴けて大満足だったことは覚えているけど、もう終わってしまうんだ、という寂しさが強くてあまり記憶にない。曲の後半くらいから、再び機関車が現れる。OPでメンステからやってきた機関車は、後方から現れてメンステへ帰っていく。
 NEVERLANDの旅が終わる。

 

 アルバムと同じように、Mr.インポッシブルのナレーション。コンサートが終わってしまう。NEVERLANDでの今までの冒険を振り返るように、画面にはコンサートの名場面が映し出される。「D.T.F」の記念写真、それぞれのソロ、「weeeek」のポンポンで作ったハートに囲まれるNEWS。まるでエンドロールみたい。寂しくてちょっと涙が出てきた。
 ここから先は、現実へ帰るための準備。

 

36.U R not alone

 ネタバレを見ていなかったからわからなかったけれど、多分アンコールはないな、と思った。というか、なくて良いと思った。あったらあったでいいのかもしれないけど、ないという選択をしたNEWSが好きだなと思った(たぶん、あるという選択をしてもNEWSのことが好きだけれど)。
 コンサートに沢山行っているわけではないけれど、アンコールを用意していないというのが珍しい構成だということはなんとなくわかる。きっと、勇気のいる構成だったと思う。でも、NEWSは本編で満足させる自信があったんだろうし、こうやってアンコールのないセトリを組めるほどファンはNEWSに信頼されているんだな、とも思った。
 加藤さんはパンフレットで「NEWSは攻めてる」みたいなことを書いていて、その攻めの姿勢の表れのひとつがこのアンコールのない構成だと思った。それと、「NEWSニッポン」「希望~yell~」「星をめざして」などがないセトリもきっと挑戦だったのだろう。今回のセトリは東京ドーム全36曲からソロを引いた32曲のうち、15曲がコンサート初披露の曲だった(「QUARTETTO」のときは全34曲からソロを引いた30曲のうちコンサート初披露は11曲なので、「QUARTETTO」と比べたら初披露が増えている。「WHITE」「10th」と比較しても増えている。定番曲で盛り上がろうぜ!という雰囲気のアンコールがない今回のセトリだからこそ初披露曲を多く入れることができた、ということもあるのかも)。今までにやったことのない曲が多いということは練習時間なども必要になるだろうし、簡単なことではないと思う。そういう挑戦の詰まった、攻めのコンサートだったように思える。
 本題に戻って「U R not alone」の感想を。思うところがいろいろあって1日目はぼろ泣きだった。自分の今後が不安で、でもNEWSと一緒に歌っているうちに「やるしかない」という気持ちになってその気持ちを表明するみたいに歌った。でも泣きすぎて全然音が取れない歌声になってしまった。迷惑だったかもしれないけれど、それでも歌いたくて、できる限りの大声で歌った。
 2日目はアリーナ最前ブロック(しかも3列目)という意味のわからない席だったのだけれど、全編通してなかなか加藤さんが来ない席だったのでちょっとだけ残念な気持ちもあった。けれど、「U R not alone」のときに加藤さんが目の前に来てくれた。1日目と同様に明日からの日々の不安にぼろぼろ泣きながら、でも目の前の加藤さんに届くように必死に歌った。「誰でもいい」と歌詞にはあるけれど、私は他の誰でもなくて加藤さんに声を届けたかった。あなたを応援している人がここにいるよって伝えたかった。届いたかなぁ。届いたって思いたいな。

 

 

 NEVERLANDという夢の国に迷い込んだ私は、いろいろな世界を冒険して、NEWSと一緒に「U R not alone」を歌って、現実に帰ってきた。コンサートは終わってしまったけれど、Mr.インポッシブルはオーラスの最後に「NEVERLANDの旅は永遠に続く!」と言っていた。きっとこのコンサートのことを忘れなければ永遠に続くんだろうな、となんとなく思った。
 まるで夢だったんじゃないかって思うけれど、ちゃんと覚えている。夢だけど夢じゃなかった、みたいな気分。小さい頃の私が憧れたファンタジーの主人公たちも、異世界から帰ってきたときにはこんな気持ちだったのだろうか。
 首から下げた鍵。私はNEWSがくれたこの鍵で、NEVERLANDへ行ってきた。いつかもし私に子供が産まれたら、「ママはこの鍵でNEVERLANDに行ってきたんだよ、とても素敵なところでね……」なんて話ができたらいいな、って割と本気で思っている。

 

 

 2日目は、NEWSコールが止まなかった。この美しいコンサートにアンコールはいらない。歌ってほしかったわけじゃない。ステージに出てこなくたっていい。でも、「一緒に進んでいきましょう」と言ってくれる彼らに、声を届けたかった。規制退場の案内がされるならそれでもいい。そしたらちゃんと帰るから。そう思ってNEWSの名前を呼び続けた。
 小山さんは「つらいときや悲しいときはNEWSのことを思い出してください。僕らはいつもそばにいます」と言ってくれた。NEWSがいつもそばにいてくれるなら、私もいつもそばにいるよ。そう伝えたかった。「U R not alone」という曲があって、本当によかった。私がNEWSに言われるだけじゃなく、NEWSに「あなたはひとりじゃない」と伝えることができる曲があって本当によかった。

 2日目のラストではもう二度とないようなコンサートだと思ったけれど、もう二度となくていいとも思った。もう二度と、つらい思いをしてほしくない。いつだってどんなときだって幸せでいてほしい。
 無理して笑ってほしくないけど、アイドルには笑っていてほしい。楽しんでアイドルをしていてほしい。アイドルを楽しめなくなってしまったら、アイドルなんて辞めて幸せになれる道へ進んでほしい。辞められないわけじゃないって、いくつもの前例が証明しているんだから。でも、できたらアイドルでいてほしい。わがままでごめんね。だから、私は私の大好きなアイドルが心から笑っていられるように、どんなに小さなことでもできる限りのことをしたい。
 だからこうして、何文字も尽くして「好き」を叫んでいる。あなたたちのことが大好きだから。

 私にとっては私に見えているものが事実で真実で、私じゃない誰かにとってはその人に見えているものが事実で真実なのだと思う。事実も真実もひとつではなくて、それぞれが見たものに口出しすることはできない。仕方ないんだよ、見えている世界が違う。それぞれの世界とそれぞれの正義がある。
 だったら、私は私に見えているものを信じる。それに対して誰が何を言ったってどうでもいい。私の真実は揺らがない。
 東京ドームで私が見たのは、とても美しいコンサートと、ファンのことが大好きな4人の姿だった。

 

 「つらいときや悲しいときはNEWSのことを思い出してください」と小山さんは言ってくれた。でもね、嬉しいときも楽しいときもNEWSのことを思い出しているよ。美味しいごはんを食べたときは「NEWSにも食べてほしいな」って思うし、楽しいことがあったときには「NEWSも楽しい日々を過ごしているかな」って思ってる。そうやって思う相手がいて、私はすごく幸せ者だなと確信している。
 これまでのコンサートでは、私はNEWSから愛されているんだなぁ、ということを強く感じた。大切な「君」として愛してもらえていることを強く感じていた。今回もそうだったけれど、それ以上に私の愛はきっとNEWSに届いている、というような気がした。大好きだよというファンの声を、NEWSはちゃんと受け止めているように思えたし、ファンの声がNEWSの力になっていることも感じた。
 すごいよ、愛が届くんだよ、アイドルに。ステージの上できらきらしている人たちに。私の声とか気持ちとかそういうものが愛としてちゃんと届いてる。それがすごく実感できるコンサートだった。愛だよ。愛しかないよ。これが愛じゃなかったらこの世に愛なんてないくらいに愛だよ。
 最後に勝ったり地球救ったりするらしいけど、そんな大それたことじゃなくても、そこには愛があって愛に包まれていた。愛に溢れていた。もし東京ドームがハート型に変形しちゃってたらNEWSとNEWSのファンのせいだ。ごめん。
 愛は別になんの免罪符にもならない。愛があるからって何をしていいわけじゃない。愛があるからどうこうっていう問題ではない。何か具体的に有用な価値があるのかといったら、たぶんないと思う。お金にもならないし、おなかいっぱいにもならない。愛なんてそんなものだ。でも、ファンとNEWSのあいだには双方向の愛があるというその事実が、とても嬉しい。

 私は、友達や恋人や家族やその他どの関係性でも代用できない愛が、ファンとアイドルというかたちの愛が、私とNEWSとのあいだにあると実感している。この素敵で特別な愛を信じているから、信じさせてくれるから、私はNEWSのことが大好きだ。

 愛してもらえることも嬉しいけれど、愛がちゃんと届いている思えることがとても嬉しい。こんなに幸せな気持ちでいられて、NEWSのファンでよかったと心から思う。私はNEWS担・シゲ担をやめるときはジャニオタをやめるときだと確信しているけれど、こんな気持ちになっちゃったらこれからもずっとNEWS担でいるしかないなぁ!

 

 沢山の愛をありがとう。これからも愛して愛される関係が続きますように。

ひとりの青年と、私の愛のはなし ―コンサート「あやめ」感想―

 いつも以上に主観的な文章です。もしかしたら気分を害される方もいるかもしれません。責任は負えないので、それでもという方だけ先へ進んでください。
 私が見た、私の頭の中で紡がれた、私にしかできない「あやめ」の話です。

 

 

 この曲については、曲自体の感想は既にまとめてある(ドアの内側の君を呼ぶ ―「あやめ」感想― - 来世はペンギンになりたい)。コンサートの「あやめ」を見ても、曲を聴いて思ったこととは外れてはいないと思った。これらの気持ちが更に深まったような感じがした。


 私は、あの曲を歌い踊る加藤さんはとても「人間」だと思った。加藤さんというひとりの青年が繰り広げる物語だった。センステへ歩き、ばたりと倒れる(アリーナでは倒れているところから始まっていたらしい)。そこから歌い出す。もしかしたらあの青年は、何か大きな壁にぶつかって倒れてしまったのかもしれない。彼のめざす世界に手を伸ばしても届かないと知ってしまって、道半ばにして倒れてしまったのかもしれない。しかし彼は歌い出す。
 体全体を使ったり、指先と表情で見せたりと、前半は静かに燃える情熱が確かにそこにあるのを感じた。しかしその情熱はまだ向かう先を知らないようにも思えて、この先どうなるのかわからなくて、とても張りつめた空気だった。私は息をのんで見つめるしかなかった。遠いし、双眼鏡も持っていない。コンタクトをしているけど視力がいいわけではない。遠くの加藤さんがかろうじて見える程度。それでも私は、モニターではなくて彼を見つめるしかなかった。目を離すことができなかった。

 遠くから見ていたから、Jr.が出てきたあたりの細かな動きは覚えていない。ただとても美しかったことは覚えている。だんだんと、青年の情熱の向く先がはっきりとしていく。動きも大きくなっていって、「んなもんいらねぇ 飛んでやらぁ」の跳躍がとても力強かったことを覚えている。
 「あやめ」の音源を聴いたとき、このポエトリーリーディングの部分が苦手だった。「あやめ」だからというわけではなくポエトリーリーディング自体が苦手で、聴いていてどう感情を乗せたらいいのかわからなくなってしまう。けれどコンサートでの「あやめ」では、この部分が台詞のように聴こえた。加藤さんが演じるこの曲の主人公(さっきから仮に「青年」と呼んでいる)が、救済の蜘蛛の糸を否定して自らの力で飛ぶことを選択する。青年の心の底から出てきた言葉のように思えて、すんなり心に入ってきた。青年の熱の向かう先が決まった、決意のようなものを感じる場面だった。
 自らの力で飛ぶことを選択した青年は、「雨の弓を渡れ超えろ抱きしめろ」と自分に言い聞かせ、クレーンの上へとのぼっていく。蜘蛛の糸を拒絶したから、彼は自分の足で行く。
 青年の、もとい加藤さんの、文字通りいのちを懸けた姿だった。勿論、安全であることがある程度担保できているからこそ演出として組み込まれているのだと思うけれど、それでも危険なことには間違いない。加藤さんのいのちが、あの曲に生きている。映画「ピンクとグレー」のごっちの姉を思い出させるようなコンテンポラリーダンス。彼がクレーンをのぼっていったとき、あのシーンが一瞬頭をよぎって、少しだけ怖かった。でも彼はまだこれからやれることがある、やるべきことがある、まだこの先を見ることができるひとだから、あのシーンのようにはなることはない。彼は歌詞のとおり「生きていく」のだから。

 青年は駆けあがった先でドアをノックする。ドアの向こうの誰かを呼んでいる。「cause i need u cause i love u/knock knock open the door」彼が呼ぶ先には誰がいる?
 そこにいるのは私だった。上手に世界に馴染めなくて扉の奥に閉じこもってしまった人だった。青年はそんな人たちに語りかける。「あなたが必要だから、あなたを愛しているから、ドアを開けて」と。
 私は「あやめ」を聴いたとき、この曲は「取り残されてしまったり弾かれたりしてしまった人たちを世界と繋ぐ曲」だと思った。そして私はその「取り残されてしまったり弾かれたりしてしまった人」だ。上手く世界に馴染むことができない。馴染む努力をしたら、それは自分を傷つけることと同義になってしまう。それならば、馴染めなくてもせめて認められる努力をしようと思った。けれど私の努力は裏目に出てしまい、結局は弾かれてしまう原因のひとつになるだけだった。自分にできることを頑張ればきっとどうにかなると思ったけれど駄目で、ただただ耐えることしかできなかった。そのうち、どうやって努力をすればいいのかもわからなくなっていった。物理的には引きこもらなかったけれど、心は扉の奥に閉じこもっていた。
 昨年の秋頃から、実家を出たり結婚したりということで自分について考える機会が増えた。考えれば考えるほど、己の駄目さ具合に気付くだけだった。私が自分で気付いただけではなく、親の意見を聞いてもそうだった。なるべく迷惑をかけないようにと思って生きてきたのに、弟の方が数倍楽だったと聞いて悲しくなった。私が必死にやっていることは、多くの人にとっては意識せずともこなせることだった。私が必死に悩んでいることは、多くの人にとっては取るに足らないし悩みの種にもならないことだった。頑張らないとできないことが多すぎて、どうして、と思った。どうして私はこんなに頑張らなければいけないの?必死になっても追いつけないのに、追いつけたとしてもその輪の中に入れるかわからないのに。毎日が怖い。明日が来なかったら良いのにと思った。
 だけど、加藤さんが呼んでいる。ドアをノックしている。大好きなひとが私を呼んでいるのだから、ドアを開きたい。のばされた手を掴みたい。そんな気持ちになった。

 そして青年は虹色の旗を振る。旗を振る青年の上にはクレーンでできた虹が架かっている。
 旗を振るという行為にはいろいろな意味があると思うけれど、「あやめ」における旗を振るという行為は「ここにいること」を示すことだと思う。私は加藤さんが全身で歌い踊り、そして「ここにいること」を示すこの曲がとても好きだと思った。
 多様性を示す虹色の旗を振って、ひとりの青年が誰かのSOSに応えているように思えた。ドアの向こうにいる誰かに、ドアのこちら側で必死に生きている誰かに、彼は旗を振ってその存在を示していた。ここにいるよと伝えていた。
 この世には神様なんていない。だって美しい世界はまだ存在しないんだから。だから蜘蛛の糸には頼らない。自分の足で虹を歩いていく。あなたのことを愛して、手を繋いで、前へ進んでいく。美しい世界は自分たちの手で描いていく。息遣いの音で曲が締めくくられる、これからも青年が、そして「あやめ」の世界が生きていくことを表しているかのようだった。コンサートでの「あやめ」は、そういうひとりの青年を主人公にして「生」を描いた演出のように思えた。

 


 「来世はペンギンになりたい」というこのブログのタイトルは、「死にたい」を私なりに柔らかく言い換えたものだ。早く来世にいきたいとずっと思っていた。でも親を含め私に好意的に関わる人のことを思うと死ぬのも申し訳なくて、でも生きているのがつらくて、なにか言葉を残そう、と思って始めたのがこのブログだった。私がここにいることを残しておきたかった。私にとって「ここにいること」はとても重要なことだから。
 かつて私が加藤さんのことを好きだと思ったとき、そのきっかけになったのは「シャララタンバリン」というソロ曲だった。ちょっとひねくれたところのある彼があんなにもまっすぐなうたを歌っていること、そのまっすぐな曲も歌詞も彼の中から生まれたことに驚いた。それをきっかけにして、私は加藤さんのことを好きになった。「三番目にシゲが好き」といううちわについてMCで取り上げてしまうような彼が、誰より自信たっぷりに「ここにいること」を強く主張するように歌う姿が好きで好きで仕方がなかった。だから、いつかそんなパフォーマンスをする加藤さんを見ることが夢だった。
 昨年「星の王子さま」を見たときに書いたブログ(さよなら、私の愛したあなた。 - 来世はペンギンになりたい)にも「普段はどこか居心地が悪そうな顔をしているのにソロ曲では「俺はここにいるんだ」と自信を持って歌うあなたを、生きづらそうなあなたを、かつてはいたのかもしれないけれどもう今はどこにもいないあなたを、ずっと心の中に閉じ込めたままだった。」という文章があった。
 あのブログ記事を書いたあとも悩んでいた。加藤さんのことが好きだから、加藤さんのことを好きでいられるか不安だった。こんな気持ちになるくらいなら、加藤さんを好きになるきっかけが「シャララタンバリン」でなければよかったのにと何度も思った。中途半端に知っているくらいならいっそのことかつての加藤さんを知らない私になりたかった。知っていると言えるほど知らないのに、知らないと言えないほど知っている。この中途半端さが嫌で嫌で仕方がなかった。あの頃の加藤さんのことはやっぱり特別に好きで、でももういないからこそこんなに好きなのかもしれない。私はこの先も加藤さんを好きでいられるだろうか、と何度も悩んだ。
 確かに、あの頃の加藤さんはもういない。でも、全く知らない人ではなかった。「あやめ」を歌い踊る加藤さんを見て、「シャララタンバリン」の延長線上にいる加藤さんに会えた気がした。私がずっと見たいと思い続けてきた、「ここにいること」を強く訴える加藤さんを見ることができた。「星の王子さま」のパフォーマンスを見たとき、「あやめ」を聴いたとき、それぞれ加藤さんが知らない人に思えてとても寂しかったけれど、今は寂しくない。彼は旗を振っている。「ここにいること」を歌っている。
 勿論、あのときとは意味合いが違う。「シャララタンバリン」は単純に存在の主張だったけれど、「あやめ」は取り残されてしまったり弾かれたりしてしまった人に対して自分がここにいることを伝えているように思えた。

 

 

 ここから更にものすごく痛いことを言うので地雷のにおいがしたら引き返してください。
 「あやめ」を見ていたら世界には私と加藤さんしかいないような気がした。勿論東京ドームなんだから私は1/55000だし、加藤さんが私の存在に気付いているとかそういう話ではない。だけど、私の主観の話として、世界には私と加藤さんしかいなかった。あのドアをノックした先にいるのは私だし、あの旗は私のSOSに応えるために振られていた。1日目はそんな気がした。
 2日目は、私と加藤さんしかいない世界で、加藤さんは誰かのためにドアをノックしていたし誰かのために旗を振っていた。そんな加藤さんの背中を見つめることができたことを、幸せに思う。
 私はリア恋とかガチ恋とかというタイプではない。加藤さんに恋をしているわけではない。でも加藤さんのことを愛している。恋愛に発展するようなものではなくて、そもそもが全く別のかたちの愛。でもそれは愛と呼ぶ以外に呼びようがない愛。ファンとアイドルというかたちの愛。私はファンとしてアイドルである加藤さんのことを愛しているし、加藤さんはアイドルとしてファンである私のことを愛しているように思えた。私の愛は、間違いなくあのとき成就した。だからものすごく晴れやかな気持ちでいっぱいになっている。恋愛とはなんの関連もないし他のどんな愛とも代用がきかない「ファンとアイドル」というかたちの愛だってある。私の愛はそういう愛だ。

 ずっと見たかった「ここにいること」を主張する加藤さんのパフォーマンスを見ることができたことと、私のような人間のSOSにも応えてくれること。二つの意味で、私は「あやめ」に救われ、私の愛が成就したことを感じることができた。「あやめ」は私にとってとても特別な曲になった。この特別な気持ちは私だけのもので、誰にも何にもどんなことがあっても侵されたりしない。強く確信しているくらい、私にとって特別な曲になった。
 それがどうしたということかもしれないけれど、私は今すごくあたたかで晴れやかな気持ちで加藤さんのことが好きだ。

 

 というわけで、今日も私はシゲ担です。

マイお題「私のNEVERLAND」を作りました

 

お題「私のNEVERLAND」

 

 6/11、4月から始まったNEWS LIVE TOUR 2017 NEVERLANDがオーラスを迎えました。
 あなたが見たNEVERLANDはどんな世界でしたか?レポでも感想文でもポエムでも構いません。あなたが見たあなたのNEVERLANDを、是非ことばにしてみてください。

 私も後で書きたいと思いますが、取り急ぎお題だけ作成致しました。

自担の本棚を読む

 本棚を晒すことは脳を晒すことと一緒、とまではいかないだろうけれど、その人の考え方や好きなものを知る手掛かりにはなると思う。
 というわけで、加藤さんのオススメしていた本・本棚にあった本を読んでみることにした。以前から読もう読もうとは思っていたけれど、「本を読む」という習慣が失われて久しく、なかなか手が出せない。数冊は読んだけれど、習慣化には至らない。というわけで、加藤さんのお誕生日までにできる限り読もう!と目標を決めてみた。目標を決めてみると、スマホを触る時間を本にあてるようになったり、それまでと違ってとても読みやすくなった。目標って大事。
 せっかく読んだので、自分用の記録も兼ねて感想をメモしておく。加藤さんのオススメする本・本棚にあった本を何か読んでみたいけど多すぎてどれから手をつけていいのか、と悩んでいる方の参考になればという気持ちも込めて。

 

夏への扉ロバート・A・ハインライン

 紹介された媒体:タイプライターズ初回放送でのオススメ10冊ほか多数
 
あらすじ(Amazonより引用)
ぼくの飼っている猫のピートは、冬になるときまって夏への扉を探しはじめる。家にあるいくつものドアのどれかひとつが、夏に通じていると固く信じているのだ。1970年12月3日、かくいうぼくも、夏への扉を探していた。最愛の恋人に裏切られ、生命から二番目に大切な発明までだましとられたぼくの心は、12月の空同様に凍てついていたのだ。そんな時、「冷凍睡眠保険」のネオンサインにひきよせられて…永遠の名作。


 SFの有名タイトルのひとつ。私は基本的には国内SFが好きなのだけれど、海外でも名作とされるものは読んでおいたほうがいいだろうな……と思いつつ有名すぎて逆に手が出せなかった一冊。加藤さんが何度かオススメに挙げている本だったのでようやく読んでみた。
 翻訳の文章に慣れていないこともあり途中まではなかなか読み進められなかったが(でもそこまで文章が難解なわけではない)、コールドスリープから目覚めた主人公があれこれ動き始めたあたりからだんだんと話に引き込まれて終盤は一気に読んだ。伏線が回収されていくのが心地よく、名作とされる理由がよくわかった。もっと早くに読んでおけばよかった……!
 SFというと固いイメージがあるかもしれないが、この作品には割とわかりやすいメジャーなネタが使われているので(この作品が書かれた時点ではメジャーではなかったのかもしれないが、現在ではメジャーとなっているネタ)、さほどひっかかりを感じずに読めるのではないかと思う。
 何度かオススメに挙げている『華氏451度』もそうだが、加藤さんの中で名作SFが流行った時期があったのだろうか?他に何を読んだことがあるのか教えてほしいところ。
 読後感も爽やかだし、あと猫が可愛い。ねこ。

夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)

夏への扉 (ハヤカワ文庫SF)

 

 

 


『殺戮にいたる病』我孫子武丸

 紹介された媒体:SORASHIGE BOOK(2016/07/31 放送)

あらすじ(Amazonより引用)
永遠の愛をつかみたいと男は願った――東京の繁華街で次々と猟奇的殺人を重ねるサイコ・キラーが出現した。犯人の名前は、蒲生稔! くり返される凌辱の果ての惨殺。冒頭から身も凍るラストシーンまで恐るべき殺人者の行動と魂の軌跡をたどり、とらえようのない時代の悪夢と闇を鮮烈無比に抉る衝撃のホラー。

 

 以前からタイトルも作者名もよく聞く本だったので「たぶん講談社ノベルスから出てたな……」というおぼろげな記憶をもとに検索するとやっぱり講談社ノベルスから出ていた。私は講談社ノベルスには絶対なる信頼をよせているので、ラジオを聞いてすぐ文庫版を購入し読んでみた。
 いわゆる叙述トリックもの。読み終わった後には気になる部分を読み返して「ここで騙された……」と辿りたくなってしまう。ネットで検索すれば「ここが怪しい描写だぞ!」と教えてくれているブログなども見つかるので、一度読んだら検索してみるのもアリかと。答え合わせみたいな感覚で楽しい。
 グロ描写(割とえぐめ)が結構多めなので、苦手な人はご注意。結構グロ描写がきつくてぞわぞわしながら読んだのだが、ラストもそして読後もなんだかぞわぞわした感じが続く。個人的には騙される快感よりもグロ描写の印象が強い。でもこのぞわぞわする気持ち悪さも含めて、読者を突き放して終わるようなラストも面白い。ちょっと待ってよ!と思ってもそれ以上物語は紡がれていないのだ。

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

殺戮にいたる病 (講談社文庫)

 

 


華氏451度』レイ・ブラッドベリ

 紹介された媒体:朝日新聞コラム(コラム別に読む : 新生活 人生を変える本との出会い - 加藤シゲアキ(アイドルグループ「NEWS」) | BOOK.asahi.com:朝日新聞社の書評サイト)など多数

 

あらすじ(Amazonより引用)
華氏451度──この温度で書物の紙は引火し、そして燃える。451と刻印されたヘルメットをかぶり、昇火器の炎で隠匿されていた書物を焼き尽くす男たち。モンターグも自らの仕事に誇りを持つ、そうした昇火士(ファイアマン)のひとりだった。だがある晩、風変わりな少女とであってから、彼の人生は劇的に変わってゆく……本が忌むべき禁制品となった未来を舞台に、SF界きっての抒情詩人が現代文明を鋭く風刺した不朽の名作、新訳で登場!

 

 本を読むことが禁じられた近未来の世界の話。本による思考が人を不幸にする、という考え方に少しぞっとした。しかし、それでも本に魅力を感じてしまう主人公を見ているとどきどきする(最初から本好きなのではなく、一度興味を持ったら戻れなくなった感が更にいい)。読み進めるうちに「この残りページ数でどのように終わるのだろう?」と思っていたが、終盤に出てくる人たちがものすごく恰好良くてテンションが上がった(加藤さんも多分こういうの好きなんじゃないかな?と勝手に想像した)。ユートピアディストピア小説が結構好きなので面白く読めた。
 ぐるぐるするような比喩表現が多いので少し読みにくい気はしたけれど、それもまた文章だから味わえる美しさのひとつのようにも思えた。近未来の物語なので現実には存在しないものも出てくる(「巻貝」とか)。なんのことを言っているのかわからないときは検索したら本好きたちが書いたブログが沢山出てくるのでちらっとでも読んでみるとわかりやすくなるかもしれない(私が古めの海外作品を読むときはだいたいやる手法)。
 加藤さんが読んだのは旧訳のほうのようだが(タイプライターズで持参したのは旧訳版だった気がする)、見当たらなかったのでとりあえず新訳で読んだ。一部の単語が異なっているが(「fireman」を旧訳では「焚書官」、新訳では「昇火士」とする等)、まぁ致し方ない。ところで「fireman」(本来は消防士=消火する人だがこの本の中では本を焼く仕事をしている人のこと)を「“昇火”士」と訳すのめっちゃセンス良くて好き。
 また、作中には様々な本からの引用がある。元ネタがわかるのも一部あったが、ほぼわからなかったので知識があればもっと楽しいんだろうな……と思ったら巻末に引用一覧が載っていた。ありがたい。こういう引用ネタが仕込んである作品って(特にサブカルネタを引用する場合は)好き嫌いが分かれそうなものだけれど、加藤さんはお好きだろうか。好きだったら是非「THANATOS」シリーズ(汀こるもの講談社)を読んでほしい……これでもかと散りばめられたサブカルネタの数々がわかるととても楽しい作品です。わからないとちょっと悔しくなる。

 


『命売ります』三島由紀夫

 紹介された媒体:【特集 ちくま文庫30周年記念】 『命売ります』は味方か敵か/加藤シゲアキ(筑摩書房 PR誌ちくま)

 

あらすじ(Amazonより引用)
目覚めたのは病院だった、まだ生きていた。必要とも思えない命、これを売ろうと新聞広告に出したところ…。危険な目にあううちに、ふいに恐怖の念におそわれた。死にたくない―。三島の考える命とは。

 

 日本の有名作家の作品に凝っていた時期に三島由紀夫の作品もいくつか読んでいたが、これは初めて読んだ。
 加藤さんも書評で書いているが、これは「エンタメ小説」だ。面白くてどんどん読み進めてしまうタイプの話だった。スパイだとか吸血鬼だとか、普通に考えればなかなかありえないものがどんどん出てくるのだが、なにしろ主人公が「新聞の字がゴキブリになってしまって絶望した」という理由で自殺しようとして生き延びちゃったから命を売ることにした、という狂いようだから、何が出てきてもなんだか納得できてしまう。あまりにも主人公が堂々としているから、常識的な捉え方がどんどん剥がされて物語の世界に引き込まれる。
 読みやすい文章だけれど、時折詩的な表現が出てくるところがすごく好き。文章が比較的平坦に進んでいるからこそ、とても美しく目立つ。
 あと主人公の女性の扱いが割と好き。羽仁男のような男性が好きかどうかと言われたら別に好きではないけれど、フィクションにおけるこういう人を見ているのは好き。
 三島由紀夫ときいて「難しい文章はちょっと……」と思う人がいたら怖れることなく手を出してほしい一冊。軽快な文章で、物語もエンタメで、とても楽しく読めると思う。個人的には同じく三島由紀夫作品のなかでエンタメ色の強い『夏子の冒険』もオススメ。

命売ります (ちくま文庫)

命売ります (ちくま文庫)

 

 


虐殺器官伊藤計劃

 紹介された媒体:GQ JAPAN 2016年8月号

 

あらすじ(Amazonより引用)
 9・11以降の、“テロとの戦い”は転機を迎えていた。先進諸国は徹底的な管理体制に移行してテロを一掃したが、後進諸国では内戦や大規模虐殺が急激に増加していた。米軍大尉クラヴィス・シェパードは、その混乱の陰に常に存在が囁かれる謎の男、ジョン・ポールを追ってチェコへと向かう…彼の目的とはいったいなにか?大量殺戮を引き起こす“虐殺の器官”とは?ゼロ年代最高のフィクション、ついに文庫化。

 

 映画は見たし、『ハーモニー』『屍者の帝国』は既読。GQ JAPANでの紹介記事では知らない作家ならまずデビュー作を読んでみては?って話をしていたので、できることなら最初の一冊にしたかったなと今更思う。
 翻訳モノではないのに、文章の硬さとわざと開かれた漢字(「ぼく」とか「ことば」とか)がどことなく翻訳的。でも読みにくいとは思わないのはやはり元々日本語で書かれているからだろう、という不思議な感覚だった。
 物語は、先を読み進めるにつれどんどん怖くなってくる。綴られる理屈がとても理路整然としていて、本当に「虐殺の文法」というものがあるように思えてきてしまう。しかも、物語の舞台になっているのは私が生きている現実とよく似ていて、私の知る現実の先にあるような「ありえたかもしれない未来」が描かれている。何気ないことばの中に、私の知らない何かが潜んでいるのかもしれない。そんな気持ちになるし、終わり方には少しぞっとした。
 この作品にはいろいろな要素が描かれている。たとえば、ことばや思考といったものについて。たとえば、リアリティとファンタジーのどちらともつかない近未来を表現するさまざまな技術について。たとえば、戦うことの是非について。たとえば、守りたいものを守るということについて。そのどれもについて、「考えてみるといい」と頭の中で声が響くかのようだった。単純に素晴らしいエンタメとして成り立っていながら、次から次へと思考を呼び起こす。とても不思議で、とても面白い作品だった。

虐殺器官〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

虐殺器官〔新版〕 (ハヤカワ文庫JA)

 

 

 


<番外編>

 小山さんが読んだと言っていた本の感想も。

『少女』湊かなえ

あらすじ(Amazonより引用)
親友の自殺を目撃したことがあるという転校生の告白を、ある種の自慢のように感じた由紀は、自分なら死体ではなく、人が死ぬ瞬間を見てみたいと思った。自殺を考えたことのある敦子は、死体を見たら死を悟ることができ、強い自分になれるのではないかと考える。ふたりとも相手には告げずに、それぞれ老人ホームと小児科病棟へボランティアに行く──死の瞬間に立ち合うために。高校2年の少女たちの衝撃的な夏休みを描く長編ミステリー。

 

 ずっと昔に個人的な女の子がメインの小説ブーム(主に桜庭一樹さんの小説ばかり読んでいた)が来たときに読んだものを、小山さんが読んだという話をきいて久しぶりに読み返してみた。
 私はフィクションの中の女の子たちについて、「少女とは歪んでいて残酷で醜い、それこそが少女の可愛さの源」みたいなことを考えている節があるので、そういう小説が読みたい時期があって、この『少女』はまさにぴったりだった。
 少女の世界は結局のところ少女のみで構成されていて男も大人もどうでもいいんだ美しい……という気持ちに浸っていたところにラストのイヤミス感。でもそれさえ私の思う「少女」像と当てはまってしまう。私にとっては物語そのものの面白さよりも「少女」という存在の印象が強く残る作品だった。

少女 (双葉文庫)

少女 (双葉文庫)

 

 


『聖母』秋吉理香子

あらすじ(Amazonより引用)
東京都藍出市で、幼稚園児の遺体が発見された。被害者は死後に性的暴行を加えられていた。
事件のニュースを見た主婦・保奈美は、大切なひとり娘は無事だろうか、と不安に陥る。
警察は懸命に捜査を続けるが、犯人は一向に捕まらない。
娘を守るため、母がとった行動とは。『暗黒女子』の著者が放つ驚愕の長編ミステリー!

 

 叙述トリックものだということはわかっていたので「騙されるまい」と思いながら読んだが、まぁ騙された。なんとなくは予想がついていたものの、女の狂気みたいなもののほうが強く目についてしまい、まんまと騙された。ちょっと悔しい。
 これを読んだ後で加藤さんが小山さんに『殺戮にいたる病』をすすめたという話をきいたのだが、『聖母』を読んだ小山さんに『殺戮にいたる病』を薦めたくなる加藤さん、わかる~~~!!!という気持ちになった。わかる……わかるよ……めっちゃわかる……ネタバレしたくないから言わないけど気になる方は両方読んで。
 小山さんは割と女性作家やイヤミスと呼ばれるものが好きなのだろうか。個人的には小山さんに『殺人鬼フジコの衝動』をオススメしたい。めちゃくちゃ後味が悪いけど、本読みハイみたいな状態になってなんだかテンションが上がって読み終わったら元気になった(感じ方には個人差があります)。

聖母

聖母

 

 


 本当は加藤さんの誕生日直前にあげようと思っていたのですが、予想より速いペースで読めているので(とはいえ5月以降に読んだのは3冊だけど。残りは過去にメモを残していたやつ)、一旦まとめておくことにしました。久々に集中して本を読んだけれど、やっぱり面白いし楽しい。このまままた本読みな生活に戻りたい。

 また読んだ本が溜まったら書こうと思います。

ラバッパーにオススメするNEWS

 先日、ラバッパー(ポルノのFC「love up!」の会員のこと)の方からこんなaskをいただきました。

ask.fm

 とても嬉しい質問で全力でお答えしたい!と思ったので、NEWS担の綴がラバッパーの綴にNEWSをオススメするような気持ちでブログを書くことにしました。そのうちラバッパーの綴がNEWS担の綴にポルノを薦める記事も書きそうな気がしている……。
 いつも通り、私の独断と偏見と主観100%でお送りします。

 

 

NEWS担になってよかったこと

 基本的には前にお題を作ったときのブログ(マイお題「○○担になったらこんないいことがありました!」を作りました - 来世はペンギンになりたい)に書いた通り。でも、今まで他の何のファンになったときとも違う楽しさがあった。それが「これからもっと売れていく人たちを応援する楽しさ」だ。
 NEWSはこれからもっと売れていく。少なくとも、私が彼らを気になり始めた2010年、本格的にハマり始めた2013年に比べて、彼らは随分売れたと思う。東京ドームでのコンサートが毎年やれるようになったし、24時間テレビのパーソナリティだってやった。きっとこれから先、もっともっと売れていくと思う。ドームの公演数が増えたり、CDの売上が増えたり、レギュラー番組が増えたりするんじゃないかと勝手に思っている。
 NEWS担になって、この人たちが売れていく波をもっと大きくしたい、という気持ちが芽生えた。番組に感想メールを送るとか、CDをちょっと多めに買うとか、ラジオにメールを送るとか、そんなことをするようになった。私はポルノを含め他のアイドルやアーティストに対してはしたことがない。本当はしたほうがよかったのかもしれないけれど、そもそも既に十分売れていたり、確固たる地位を確立していたりする人たちばかりだったから、そういうことをするということが頭になかった。でもNEWSはこれからもっと大きくなっていく。NEWSを大きくしていく力のひとつになりたい、という気持ちが生まれた。
 とはいえ、私にできることは決して大きくない。でも、できることはしたい。そんな気持ちで、まさしく「応援」しているのが楽しくて仕方ない。

 

ラバッパーにオススメのコンサート映像

 askにどのDVDがオススメかという質問もあったので、ラバッパーにオススメのコンサート映像を紹介したい。

 

・『NEWS LIVE TOUR 2016 QUARTETTO』

 まず、照明が過去最高にすごい。ロック要素の強い曲「WONDER」はレーザーの勢いが凄まじい。ドーム全体を引きで映した画が何度かあるけれど、撮りたくなるのもわかる。だってすごいもん。ポルノのえげつない照明に近いものを感じる。ペンライトにも無線制御が導入されていて、加藤さんのソロ曲「星の王子さま」などで無線制御の美しさを見ることができる。
 また、アルバム曲と定番曲で構成されているので、セトリが割と初心者向けともいえる。曲がわからなかったらアルバム『QUARTETTO』とベストアルバム『NEWS BEST』さえ聴いておけばだいたい網羅できると思う。
 それから、アンコールに入るときの演出もシンプルながら凝っていてすごく好きなので是非とも見てほしい。
 どんな様子のコンサートなのか把握したい方はレポを検索してみてほしい。とりあえず私の書いた感想文(今年も「君」でいられる幸せ ―QUARTETTOツアー感想― - 来世はペンギンになりたい)を置いておきます。

 

 

・『NEWS LIVE TOUR 2015 WHITE』

 オープニングの衣装や登場の仕方はアルバム初回盤の特典映像と繋がっているといったようにアルバムとのつながりが濃く、コンセプトを強めに打ち出したコンサート。アルバム初回盤が手元になくてもたぶんファンの誰かが書いているレポとか読んだらわかると思うのでご安心を。
 セトリも非常に美しい。たぶん過去最高の美しさ。セトリが美しいってどういうこと?と思うかもしれないけれど、本当に美しい。
 1曲目の「MR.WHITE」には、「真っ白な世界から始めよう」という歌詞がある。この「WHITE」というタイトルのコンサートにふさわしい始まり方だ。それに「WHITE」というコンセプトだから4月から6月にかけてのコンサートでも冬の曲「SNOW EXPRESS」「Winter Moon」をやることができる。そして本編ラストの「SEVEN COLORS」。いいですか「真っ白な世界から始めよう」といって始まったコンサートが「七色」で終わるんですよあんまりにも最高すぎる。それだけに留まらず、アンコール1曲目の「White Love Story」では「時計の針を戻してみよう」と歌うのだ。そんなの好きしかない。こんなに美しいセトリがこの世にあるなんて!あるんだよ!
 他にも、随所に「こんなのずるい!好きになるしかない!」が詰まっているので、是非とも見てほしい。
 一応こちらも感想文を貼っておきます(今更Whiteコン覚書(6/13、6/14) - 来世はペンギンになりたい)。

 

 

 私はポルノのライブで、たとえば「ハネウマライダー」で「今、ここにいる君と!」と歌ってくれるのがすごく好きだ。「君」と呼ばれる存在でいられることがいつも嬉しい。NEWSのコンサートもそうで、彼らは10周年のときに4人で作った曲「愛言葉」で、「君」と「僕」の愛を描いた。NEWSのいう「君」でいられることが本当に嬉しい。いつだって「君」でいたいな、と強く思う。
 ライブ/コンサートの方向性や見せ方は全然違うけれど、とても大切な「君」という存在としてそこにいられることは共通しているのではないかと思う。
 今挙げた2つのコンサートでもファン=「君」であることが良く分かると思うので、是非とも見てみてください!

 

 

楽曲

 オススメの楽曲も沢山あるので並べておく。

 

・EMMA(アルバム『NEVERLAND』収録)

 愛とか性とか死。初めて聴いたとき、「ジャニーズの文脈にポルノの楽曲のもつエッセンスを落としこんだらこうなる」と思った曲。雰囲気としては「Love too, Death too.」に近い気がする。
 振付が割と露骨にエロい(セクシーというかエロ)ため、驚きの声も多かった。しかし個人的には、この曲が持つ実は重いテーマ(愛とか性とか死とか)をアイドルの楽曲として仕立て上げるにはこの振付でなければならなかったのだ、と思う。こういう曲を真面目にやるからこそ恰好いい。
 私はポルノの楽曲でいうと「青春花道」や「俺たちのセレブレーション」を最高に恰好いいと思っているんだけど、それに通ずる恰好よさのある楽曲だと思う。
 詳しくは過去に書いたブログ(控えめに言っても最高なシングル「EMMA」メモ - 来世はペンギンになりたい)をご参照ください。

 

・Snow Dance(シングル『EMMA』全形態収録)

 THE冬ソングという感じで、ゲレンデでかかっていなければおかしいくらいの曲。ユニゾンを極力抑えた歌割になっているので、アイドルグループの楽曲という印象とは少し離れているかもしれない。それゆえにアイドルファン以外にも聴きやすいのではないかと思う。
 個人的にはこのギターリフを新藤さんに弾いてもらいたい。新藤さんの演奏だと、きっとこのリフのもつ「白いゲレンデが日の光を跳ね返してきらきらする感じ」を更に再現できるのではないかなと勝手に思っている。弾いてもらいたいな~!!!

 

・ミステリア(アルバム『NEVERLAND』収録)

 以前askに「岡野さんに歌ってほしくないですか?」という質問が来たけどめっちゃわかる。聴いたら多分わかるから聴いてほしい。

 

・恋祭り(アルバム『NEWS』収録)

 『M-Cabi』的分類でいうと「Ohhh!!!HANABI」と同じ箱に入ってる曲。夏と花火と恋の歌。タオルを回すぞ!
 
・サマラバ(シングル「恋を知らない君へ」通常盤収録)

 歌詞もメロディもアイドルアイドルしているけれど、この曲に流れるポップな空気にはポルノのもつポップさと近いものを感じる。特にメロディのポップさは、ポルノのポップさを好きな人ならぐっとくる何かがある気がしている。
 何をもってポップというのかという問いに明確な答えが出せないままにポップって連呼しているけれど、「Ohhh!!!HANABI」のサビやサビ前のメロディの動きはとてもポップなものだと思う。ポップの文法でつくられているというか。文法という表現は正しくないかもしれないけど、そういう型みたいなものがあるのだということが伝われば嬉しい。
 わかりやすそうなところを挙げると、「Ohhh!!!HANABI」の「新しい表情に そわそわしっぱなし」からサビ前「ヒュルル」のところと、「サマラバ」の「ちょっぴりドッキリしてみるのさ」からサビ前「Go to the sea!」のところ、たぶん同じ文法を踏まえてつくられているんじゃないかなぁと思う。似てる似てないという話ではなくて、同じ文法が使われているという話。この2曲は全体的にポップの文法でできていると思う。

 

・ANTHEM(アルバム『QUARTETTO』収録)

 NEWSには手越さんのおかげでサッカーのテーマソングが多い。その中でも、「Mugen」に通ずる熱のあるサッカー曲が「ANTHEM」だ。一緒に歌える部分があって、コンサート会場がひとつの熱のかたまりになるようにさえ感じられる。

 

・ロメオ2015(アルバム『WHITE』通常盤収録、小山さんソロ)
・愛のエレジー(アルバム『QUARTETTO』通常盤収録、小山さんソロ)

 サウダージジョバイロ瞳の奥をのぞかせて、東京デスティニー。ピンと来た人はこの2曲を聴いてほしい。多分、もっと速くしたらよりポルノ度が増すんじゃないかと思う。小山さんのソロ曲は割と歌謡曲とJ-popの狭間みたいな雰囲気のものが多かったりするので私はめっちゃ好き。

 

 その他、メンバーに合いそうなポルノ楽曲も前に選んでいるので(NEWSに歌ってほしいポルノグラフィティ楽曲 - 来世はペンギンになりたい)是非ご覧ください。大本命は小山さんの「狼」です。
 

 

 まとめ

 ポルノグラフィティの楽曲の特徴のひとつに「ポップさ」がある。何度も言っているけれど、私の言う「ポップさ」の正体がなんなのか自分でも掴み切れていない。もっと音楽に詳しかったら表現する言葉を持てるのかもしれないけれど、今のところまだ持っていない。
 「サマラバ」の項でも言っているけれど、ポップの文法みたいなものがあると思っている。文法というか、お作法というか、「型」のようなもの。私はこの型がすごく好きで、どうしても惹かれてしまう。
 ポルノはラテンとロックの他に「ポップさ」を売りにしているアーティストだと思うけれど、NEWSの楽曲もこの「ポップさ」が強く出ているように思う。主にヒロイズムさんの作る楽曲によく現れていて、今回のアルバム『NEVERLAND』でいうと「流れ星」や「ORIHIME」、小山さんのソロ曲「ニャン太」がめちゃくちゃポップだと思う。ポルノの「ポップさ」が好きな人はNEWSの楽曲も気に入るのではないかと勝手に思っている。

 それと、私はポルノのライブに行くたびにものすごく愛されていると実感するんだけれど、それはNEWSのコンサートも同じだ。恥ずかしながら、私はすごく愛されたいタイプの人間で、だから愛してくれる人たちが好きなのだと思う。私がこの2組を好きなのも無理ない。だって愛してくれるんだもの。私が期待した以上に。
 「大好きだよ」「愛してるよ」という言葉だけではなく、コンサートや新曲のクオリティなどにも愛は現れている。いいものを届けたい、前よりももっといいものを、という気持ちが伝わってくるし、ファンが喜んでくれるようにと思っているのがわかる。それってすごく幸せなことだと思う。

 

 今回の記事ではラバッパーに向けてという観点でオススメポイントを解説してみたけれど、自分の「好き」がより明確にわかりやすくなった気がして勝手に嬉しくなっている。結果、どちらへの好きもより高まってしまった。このタイミングでアミュフェスとNEWSのドーム公演のチケットがある私、最高に幸せ!
 askを下さった方、ありがとうございました!

アイドル短歌まとめ 3

前回からだいぶ空いたけれど、たまったのでまとめ。最近サボり気味だったけど考えていたら楽しくなってきたので、もうちょっと力を入れてみようかなと思います。

 

 

 

 

知れないこと>知らないこと だけど君のことならちょっと知ってる

虚構なら虚構でいいよ最期まで虚構のままでいてくれるなら

たとえばの話だけれど僕がもし君の知る僕じゃなかったとしたら?

「愛して」とたったひとこと言うためにあなたは僕に出逢った。そうだろ?

全人類救えだなんてハリウッド映画じゃないし望んでないし

君の言う「信じてた」なんて戯言も僕は無慈悲に信じてあげる

愛されることも愛されないことも大差ないって知ってしまった

思い出は免許と保険証のあいだ 忘れぬように持ち歩いてる

神様に寵愛されてるんだから独りきりでも寂しくないよ

 

 

<NEWS13周年>

空見上げ星を歪に13個結んで出来た星座うつくし

いつまでも君の言う「君」でいられますようにと一番星に願った

 

<小山さん>

愛なんてかたちもないのにどうやってそいつを僕にくれるというの

 

<増田さん>

金銀の斧は落としたんじゃなくて重くて不便で捨てただけです

 

<手越さん>

駆け抜けていく君に届きますように 沿道で「愛してる」って叫ぶ

 

<加藤さん>

冬の午後 乾いた風を射る陽光 あなたの声に少し似ている

「だいすき」を伝える相手が君だから私は幸せだって言えるよ

「愛して」と素直に言えない少年は誰より素直に愛を信じる

 

<その他>

魔物さえ真綿のような優しさで君の手のなか死に絶えるのさ
溺れるナイフ・大友というか重岡くんというか)